マツダCX60リコール
6/16付けでマツダCX60のリコールが報知されている。
内容としてはフロントサスペンション関係とステアリングギヤ系で、合計3本のボルトが規定トルクで締結されていないものがあり、緩んで脱落する場合があり得るとしているものだ。
不具合件数としては、フロントアッパーボールジョントの締結ボルトが緩んでいたのか脱落したものか2ヶの不具合が確認と報知され、その他は社内調査で発見され不具合報知はない、事故もないとされている。
対象期間はR4年11/18~12/16までの約1月間に製造されたもので、車体番号表記から見ても、量産初期の車両の様だ。リコール対象台数は753件と、比較的少なく、製造からリコール報知まで6月と問題なく初期時点でのリコールとされている。

ただし、今回の3点ボルトの締付不良は、ハーネスBKTを除き2カ所は極めて重要な箇所のボルトだ。確かめた訳ではないが、両ボルトとも、ナット側には緩み脱落防止のナイロンブッシュ入りナットではないかと想像される。これは、生産初期に担当ラインの作業者がボケていたとか云う問題ではなく、おそらくこれらボルトはエンジンサスペンションAssy搭載前に、車外で組み立てボルト締結作業を行っていた(②の箇所は搭載時に締結かもしれぬ)とも思えるが、Youtubeなどでプロダクション風景を眺めたり、比較的新しい車両の今回の様なボルトは、マジックペンなどで、締結完了確認の印を入れているのを見ることが多い。また、これらのボルトは、それぞれボルトサイズ毎にトルクをプリセットした専用インパクトレンチでトルク管理していると思えるが、何故今回の締付不良が発生したのか。しかも、ボルトが脱落していた場合は、新しいボルトナットで締め付けると記しているのだが、それはほとんど手で締めて、まるで機械で締付を行っていなかったかの印象を持つ。

それと、元整備担当者および事後も各種整備的な事故の調査も行って来た視点からすると、ボルトが脱落もしくは緩んでいた場合、当該ボルトの状態を確認してと記しているが、もしこれが技能試験の実技課題だとしたら、その科目は失格点となるだろう。と云うのは、アッパーボールジョント部は、この手の組付け法では、ボールジョントボルト締結部がテーパー座座面でなく、スタッド座面兼、ボルト貫通により抜け防止も兼ねている方式だが、ボルトが緩みガタ付いた場合、極短期間ならともかく、強く締結部のガタツキを受ければ、ナックル側およびボールジョントスタッド側共に打痕を生じつつ真円度や内面仕上げ荒さに影響を与える。つまり、微少ながら部品に変形を生じる恐れがあるので、締結部を抜き取り外し、その外観目視検査として脂分や汚れをウエスで除去し、十分な目視検査を行ったかどうかというチェック項目が当然あってしかるべきことを想定する。
ステアリングギヤの、インターミディトシャフト嵌合部も同様で、ここはセレーションと呼ぶギヤ状だが締結後はスライドせずにガッチリ締結し滑らない前提の部位だが、セレーションのシャフト側(ギヤ側)および嵌合側(インターミディト側)のセレーション部位に、先のアッパーボールジョント点検と同様に、十分清掃しセレーション山部に崩れなど変形が生じていないことを確認しているかが大前提となろう。仮にセレーション山が崩れていて、仮にボルトを規定トルクで締めても、セレーション同時が密着しない現象が起きたら、早晩ボルトは緩むことになる。

このリコール報知の文章は、物事を過小に見せたりと車両メーカー担当者も種々苦労はしているのだろうが、今回のCX60ボルト緩みのリコールでは、およそ実修理のスキル不足を露呈していると思える。
6/16付けでマツダCX60のリコールが報知されている。
内容としてはフロントサスペンション関係とステアリングギヤ系で、合計3本のボルトが規定トルクで締結されていないものがあり、緩んで脱落する場合があり得るとしているものだ。
不具合件数としては、フロントアッパーボールジョントの締結ボルトが緩んでいたのか脱落したものか2ヶの不具合が確認と報知され、その他は社内調査で発見され不具合報知はない、事故もないとされている。
対象期間はR4年11/18~12/16までの約1月間に製造されたもので、車体番号表記から見ても、量産初期の車両の様だ。リコール対象台数は753件と、比較的少なく、製造からリコール報知まで6月と問題なく初期時点でのリコールとされている。

ただし、今回の3点ボルトの締付不良は、ハーネスBKTを除き2カ所は極めて重要な箇所のボルトだ。確かめた訳ではないが、両ボルトとも、ナット側には緩み脱落防止のナイロンブッシュ入りナットではないかと想像される。これは、生産初期に担当ラインの作業者がボケていたとか云う問題ではなく、おそらくこれらボルトはエンジンサスペンションAssy搭載前に、車外で組み立てボルト締結作業を行っていた(②の箇所は搭載時に締結かもしれぬ)とも思えるが、Youtubeなどでプロダクション風景を眺めたり、比較的新しい車両の今回の様なボルトは、マジックペンなどで、締結完了確認の印を入れているのを見ることが多い。また、これらのボルトは、それぞれボルトサイズ毎にトルクをプリセットした専用インパクトレンチでトルク管理していると思えるが、何故今回の締付不良が発生したのか。しかも、ボルトが脱落していた場合は、新しいボルトナットで締め付けると記しているのだが、それはほとんど手で締めて、まるで機械で締付を行っていなかったかの印象を持つ。

それと、元整備担当者および事後も各種整備的な事故の調査も行って来た視点からすると、ボルトが脱落もしくは緩んでいた場合、当該ボルトの状態を確認してと記しているが、もしこれが技能試験の実技課題だとしたら、その科目は失格点となるだろう。と云うのは、アッパーボールジョント部は、この手の組付け法では、ボールジョントボルト締結部がテーパー座座面でなく、スタッド座面兼、ボルト貫通により抜け防止も兼ねている方式だが、ボルトが緩みガタ付いた場合、極短期間ならともかく、強く締結部のガタツキを受ければ、ナックル側およびボールジョントスタッド側共に打痕を生じつつ真円度や内面仕上げ荒さに影響を与える。つまり、微少ながら部品に変形を生じる恐れがあるので、締結部を抜き取り外し、その外観目視検査として脂分や汚れをウエスで除去し、十分な目視検査を行ったかどうかというチェック項目が当然あってしかるべきことを想定する。
ステアリングギヤの、インターミディトシャフト嵌合部も同様で、ここはセレーションと呼ぶギヤ状だが締結後はスライドせずにガッチリ締結し滑らない前提の部位だが、セレーションのシャフト側(ギヤ側)および嵌合側(インターミディト側)のセレーション部位に、先のアッパーボールジョント点検と同様に、十分清掃しセレーション山部に崩れなど変形が生じていないことを確認しているかが大前提となろう。仮にセレーション山が崩れていて、仮にボルトを規定トルクで締めても、セレーション同時が密着しない現象が起きたら、早晩ボルトは緩むことになる。

このリコール報知の文章は、物事を過小に見せたりと車両メーカー担当者も種々苦労はしているのだろうが、今回のCX60ボルト緩みのリコールでは、およそ実修理のスキル不足を露呈していると思える。
