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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

素人地震談義と自動車の変形

2012-01-28 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 過日、素人同士が地震論議を交わしたのです。その中で、断層という地震の結果現れる現象があるが、再びの地震で、同位置断層が動くとは限らないだろう、従って断層地帯だから危険性が高いというのは違うのでないかと云うのが、素人たる相手の意見なのでした。

 これに対し、素人たる私は、活断層という比較的新しい断層帯では再び動く可能性のある断層として指摘されており、断層地帯というのは、何れもそうでない地域より危険性は高いというのが世の考えではないかというものです。

 地震とは、地殻内に生じた応力により、地形だとか地質だとかによる地殻の区切りとなる部位に、断層という破壊痕跡を生じるものです。これは、例は適切でないかも知れませんが、クルマが衝突した場合、サイドフレームなど角断面のピラー(柱)部に生じる座屈という現象に類似している様にも思われます。一般に座屈は、断面形状(強度)の変化部位に生じ易いことは良く知られたことであり、同一車両の同一条件で衝突させれば、幾ら修復後であっても同一箇所に座屈変形が生じます。

 近年の衝突安全思想の高まりにより、サイドフレームはより断面積を大きく、直線的に配置される様になっており、衝突時の座屈耐性を高めています。一方、サイドフレーム先端にボルトオンでエクステンションされる、アルミニウム製などの部材により、軽度な衝突での修理性(リペアラビリティ)を高めたりしています。

 以上のことから、地殻の強度とボデー強度のことを一概に比較はできないことは承知の上ですが、断層(決して地表面に表れるものだけでなく)は、サイドフレームに生じる座屈と同様に、何らかの要因により強度が低い、もしくは応力が集中する場所であり、何れにしても再度の地震エネルギー放出の際の発現部位たり得るのではないかと云うのが自動車工学通から見た素人の考えなのです。



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