私の思いと技術的覚え書き

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ホンダの新スポーツカーのこと

2012-01-29 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 ホンダが2005年に製造中止した、NSXの後継車を3年以内に販売すると発表した様です。予て噂の絶えなかったNSX後継車ですが、やはりスポーツカーに掛けるこの会社のDNAは生きていたのだと感じます。

 量産車メーカーにとってのスポーツカーとは、開発・製造コストを要し、販売価格はそれなりの高額に設定するとはいうものの、販売絶対台数が限られてしまうものですから、ほとんどの場合採算が合わない車種になるのだろうと思います。しかし、個別の車両で採算は取れずとも、メーカー自身の技術力の象徴と云った意味合いや、各種レース活動での活躍でもあれば、それは大きなメーカー資産となることでしょう。

 さて、新型のNSXですが、詳細は不明ながら、ガソリン+電気モーターのハイブリッド車だそうです。旧NSXと同様にV6・VTECエンジンをMIDに搭載しているところまでは同様ですが、左右フロント輪は、インホイールモーターで独立駆動するというものの様です。

 何処かの大学で作った8輪インホイールモーター車が300km/hオーバーを記録しており、確か1輪辺り100psを出していた様ですので、V6エンジンが300ps+左右前輪が100ps+100psで総合出力500psの程度は狙っている様にも想像されます。

 V6エンジンとフロントモーターとの協調制御ですが、お得意のECU制御になるのでしょうが、フロントカットオフの2WD運転もあるでしょうし、フロントカットオフしない場合であっても旋回外側輪の駆動力を大きくすることでの回頭性の良さの追求など、電気モーター独立の制御ならでは得られる可能性は高い様に感じられます。

 また、現用各車にも採用されているESC(スタビリティコントロール)がありますが、これは4輪各輪の制動を独立制御することで車両姿勢を安定化させ得るものです。新型車にも当然インストールされているものでしょうが、単に回転を止めるだけでなく、積極的に駆動してやると云うパラメータが増えることが、どの様な効果を生むのか興味は尽きないものです。

 最後に、ボデーワークのことを記します。1990年登場の旧NSXでは、オールアルミボデーというところに、大きなアドバンテージがあった訳です。しかし。それが車両のコスト増や補修性の悪さを招いたということも否めないのです。これは私の予想ですが、新型ではアールアルミニウムはあり得ないのではと思っております。蓋物パーツや、一部のボルトオンパーツはともかく、それ以外はコンベンショナルなスチールモノコックとなるのではないかと想像するのです。また、世界的にスポーツカーを見れば、超スーパーなクルマでは、長尺炭素繊維を樹脂で鋳ぐるみ焼き固めたカーボンフレーム(モノコック・タブ)が採用されていますが、これも新車価格帯の設定にもよるでしょうが、可能性は低いと考えてしまいます。カーボン製品を利用したとしても、ボルトオンのカバーリング品やブラケット類程度ではないでしょうか。




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