私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

相も変わらず続くダンプ上昇状態での事故

2017-09-22 | 事故と事件
 9/19奈良県で生じたというダンプベッセル(荷台)上昇中の道路大型標識との衝突事故である。類似の事故は、橋桁や歩道橋などと衝突し、噛込んでにっちもさっちも動けなくなり、多大な時間に道路を塞ぎ、大きな影響を与えるものだ。

 今回の原因は、出発前に上げたままになってるベッセルを下げ忘れ運行開始したのか、はたまた運行中に不用意にダンプレバーを操作したのか不明であるがいずれかの理由であろう。過去から続くこの種の事故を防止するため、ダンプ上昇中は走行できないインターロックなりを装着すればと思いつく。しかし、土砂等をダンプして排出する際に、排出を促したり、ある程度広範囲に平に排出したいという理由もあり、安易にインターロックで走行できなくすることはできない。警告灯やブザー吹聴により注意を促す程度が現状の状態の様だが、古い車両であるとこの種の警告も付いていない。そもそも、過去から続くこの種の事故に対し、当路運送車両法の保安基準では、何ら触れていないところが役人らしいところだと感じる次第だ。

 ところで、今回とは逆に上昇中のベッセルが何らの理由により降下し、下方にいる人を挟み込んで死傷させるという痛ましい事故もある。駐車中のダンプカーで、ベッセル内に雨水が溜まるのを嫌うのだろうか、ややベッセルを上昇させたままにされている姿も見る。油圧系が漏れなく機能が正常であれば、不用意に下がることはないとはいうものの、子供などが入り込み、油圧操作レバー辺りに触れたとすれば、悲惨な事故が起こるだろう。また、整備中には不用意に下がらない用心に、太い角材を突っ張りとして入れたりしていれば良いが、その様な意識もなくのんきに作業を進め、死亡事故に至ったという事例も聞くのだ。


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