私の思いと技術的覚え書き

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マツダの新型エンジン販売予告に思う

2017-08-13 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 マツダが2018年からスカイアクティブXと銘打つ新燃焼方式により、現行車より燃費を30%向上させたクルマを販売介意するとアナウンスした。これを聞き、即座にHCCI燃焼のエンジンだろうなと直感するが、その後の各種情報からも、その通りの様である。

 HCCIは予混合器圧縮着火エンジンのことで、火花点火でなくディーゼルの圧縮着火と同じだが、混合器を圧縮着火させる点で、燃焼概念が異なる。この混合器の圧縮着火だが、旧来エンジンでも生じる場合があったが、異常燃焼として弊害だけが生じるものだった。

 今回のマツダのアナウンスが真実だとして、高圧縮比と希薄混合器により、部分負荷の運転時に高効率な燃焼を行うのだろう。HCCI理論は、相当以前から知られ、およそエンジンメーカーなら研究レベルでの実験を行っていないところはないであろう。しかし、HCCIとして運転可能な範囲は限られ、通常の火花点火へのスムーズな燃焼移行が困難だとかの理由で実現が難しいのだろう。なお、HCCIはガソリンベースの予混合器圧縮着火だが、PCCIという軽油ベース(ディーゼル)の理論もあるそうだ。

 このところのマツダ、DPF以外の後処理なしでのディーゼルを開発したりと、なかなか新進気鋭のものがある。しかし、世界で初めて排ガス規制となった米国マスキー法を世界中のメーカーで一番に達成したのは、当時マツダよりもっと弱小だったホンダだった。今のホンダは大メーカーだが、新進気鋭という発想を感じるプロダクツはなくなった。

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