私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

骨太の方針という表現への嫌悪

2018-12-12 | コラム
 私見を書きたい。未だ、政府などで今でも使われている用語に「骨太の方針」というのがある。いわゆる様々な指針の中にあっての、大方針、もしくは重点方針ということで、この意味に異論はまったくない。この言葉を聞く度に、創作した偉大な政治家であって評論家たる人物を思い出し、嫌な思いを生じることだ。

 その一人が、小泉首相だ。「自民党をぶっこわす」を連呼し、役者というか優秀なコピーライターだなぁと思う。それまでもとかく高位の政治家(最上位は国会議員)の重鎮ほど、選挙の時は、ペコペコして、いざ当選するとふんぞり返るという人間性に頭を傾げざるを得ない二重人格者タイプが多い。それが、このお方は異なった、ふんぞり返りはせぬが、いわゆるポピュリズム(大衆迎合)的手法の天才として、姑息に民衆を欺すことに掛けては、かつての自民党にない政治家だったと思える。

 その最大の愚行ぶりをしたかが郵政民営化ではなかろうか。確かに郵政に様々な問題が内在していており改革を進める中で、緻密に計画された民営化であれば賛意を持つところだ。それが、内容はともかく、民営化ありきだけの、マスコミを踊らせ「小泉劇場」とも呼ばれる状況の中、突き進められた。以来、公共サービスたる郵便事業の真の向上はあったのだろうか。私だけかも知れぬが、民営化後も官僚気質が抜けぬ対応だとか、配達員などやたら契約社員化をした結果、どうも信頼感が落ちたなと思わざるを得ない。切手や私文書発送など、最低限付き合わざるを得ない業務以外は、なるべく他の宅急便などを使う様にしている。

 もう一人が竹中平蔵という偉い学者だと聞く方だ。このお方は、たぶん私など判らぬ高い力量があるのだろう小泉内閣以降も、現阿部内閣にも、関わり続けている様だ。しかし、この大学者さんであるが、木村剛とか(株)パソナ取締役会長就任とか、なにか鼻の悪い私が腐臭を感じるのは、たぶん私の思い込み故だろう。

補足
(株)パソナの親会社に(株)パソナグループというのがある。私が最も嫌う人材派遣業種だ。その代表者の南部氏の記した文書を以下に転載してみる。こういうのが、新自由主義とかグローバルスタンダードとかいうもの、これはイコール大資本家の詭弁と思うのは私だけだろうか・・・。

映画を制作するときのように、決まった期間だけ人やお金が集まり、終わったらぱっと解散する。僕はそれを「オーディション型雇用」と呼んでいる。正社員でいるとリストラや定年がある。フリーターのような立場なら本当の意味で一生涯の終身雇用が可能だ。だから今は不安定といわれているフリーターが安定した働き方になる。
— 南部 靖之、「日本経済新聞」2005年10月21日付

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