私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

今朝の富士 12/29

2018-12-29 | 沼津そして伊豆周辺
 2018年も暮れていきます。写真は今朝(12/29AM7頃)の沼津市内浦重寺付近から見た富士です。寒冷地の方には笑われますが、沼津では今冬の今朝初めてクルマのウンドガラスの氷結を経験しました。走行中の車外温度計は、氷点下2℃程度を表示していました。厳寒の早朝に朝日を浴びて薄く赤味を帯びた富士は誠に美しいと思います。

余談
 ところで、この付近から見る富士では、中央右寄り中腹に巨大なクレーターが目立ちます。いわゆる宝永噴火の火口です。宝永噴火は宝永4年に生じたそうですが、西暦で表すと1707年12月16日といいますから、311年前の出来事です。この宝永噴火に遡ること4年前と1ヶ月前の2度、それぞれこの地付近に巨大地震が生じ、各地に大きな災害が生じた様です。いわゆる、相模トラフ、駿河トラフ、南海トラフという大陸プレート境界で生じた巨大地震だろうと解説されています。

 東大を始めとした偉い地震学者や地球物理学者が相当の研究国費を使って、たぶん一生懸命研究はしているんでしょうが、未だ地震や火山噴火の予知はできないのが実態の様です。世界中の巨大地震の80%がこの小さな日本列島の範囲で生じているという豊富な研究材料があり、それなりの研究分析機器も普及し科学技術も世界のトップクラスに位置すると思われるこの国で、その様な研究成果しか出せないのかと思うと、不思議な実態だとも思えて来ます。現行の研究学会とかシステムには、何か的を外れた方向を目指しているとすら不信が湧いてきます。

 そうは云っても、自然や原子力など巨大システムに関わる現象は、幾ら文明が進んでも、まだまだ未知の問題は残るのでしょう。それがともすると、推進したいと意図する者は、あたかも総てが解明し尽くされて安全だと流布し続け、合わせて検証しなければならぬマスコミも批判どころか、一緒に応援しつつ突き進んできた結果が福島原発大爆発でしょう。しかも、福島原発では事故直後に組織された国会事故調で、明かな人災だと結論付けているのに、東電を始め関係者の一切の責任追及をしようとしないこの国は、何か狂っていて大きな社会的矛盾を露呈しているとしか思えません。何れにせよ福島原発の惨禍は、宝永噴火以上に未来永劫まで尾を引き続け、日本に負の影響を与え続けることでしょう。

 宝永噴火以後、300年余に渡り富士は静かに過ごしています。しかし、ものの本によれば、宝永以前の600年を遡る平安時代に2度の噴火を繰り返して来たと知ります。何れにしても、富士は死火山ではなくあくまで休火山であり、恐らく今後起こる巨大地震に何らか連動して、再噴火を起こすのだろうと思います。もし、宝永噴火と同規模の噴火が再度生じたとしたら、当時の噴火による火山灰は、至近の須走地区で3m、御殿場で1m弱、小田原や秦野辺りで30cm、都内でも数cmという、当方への風に乗って降り注いだそうです。東海道は日本の基幹をなす大物流路線ですから、これが寸断されたとすれば、当方大震災の規模を遙かに超える国家への影響を与えることでしょう。





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