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 私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

このクルマ見て思うこと

2018-12-18 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 このクルマ(カリーナST210)見て、頑張って乗ってるなぁと思うところです。そして、シルバーMのクリアー禿げはよくあるところで、これは紫外線および酸性雨の影響もあり、車庫保管とかでない限り現代車でも同じでしょう。しかし、一番に目を引いたのが、ヘッドランプレンズが曇りもなく綺麗な状態を保っていることです。このカリーナは最終で2001年モデルみたいですので、ほぼ20年近く経過しています。今のクルマであれば、20年経過して、この様な綺麗なヘッドランプはごく希にしかないのでしょうか。

 その理由は、この時代は未だ異形でも、ヘッドランプレンズはガラス製だったのです。ご存じの通り、現代車ではヘッドランプは、他のリヤコンビランプとかがレンズはアクリル樹脂であるのに対し、レンズ部はポリカーボネイト樹脂であり、クリア塗装を施して仕上げています。ですから、外面は太陽光の紫外線に、内面はヘッドランプバルブの紫外線に暴露され続け、ボデー塗装のクリアと同様に劣化が進みますが、ヘッドランプの劣化はボデー塗装より早いと感じます。

 ボデー塗装のクリアは、焼き付け塗料(熱硬化型130℃加温)で仕上げられるアクリル型(クリア)かメラミン型(有色)ですが、ヘッドランプはそこまでの加温環境にできないので、ウレタン塗料(二液重合型80℃加温)でしょう。しかも、内面はコートしていません。

 しかも、昔のガラスレンズでも当初のポリカレンズでも、当初はレンズ部がクリップ止めでラバーパッキンを挟んで組み付けられ、簡易に分解可能であり、しかもレンズ部の単品補給部品までが設定されていたのです。しかし、現在ヘッドライトでは、バルブ付きのAssyとバルブなしのユニットしか設定がなく、しかもユニットでされ価格が20万円を超えるものもあります。この様な消耗品たるランプを、分割補給部品もできない様な設計にするということは、まずはクルマ本体の売値とそこから生み出される利益のための原価低減ありきで、以後長期間乗ってもらおうという思想の欠如を示すことでしょう。まあ、自動車税や重量税にも、その思想が端的に表れているのですが、地球的に大切だと云われている省エネルギーと逆なんだけど、政府官僚と自動車メーカーに説明して欲しいなどと思うのであります。


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