German Vintage Modules

ドイツ等のビンテージ業務用録音機材紹介、ラッキング、モディファイなど。

RFT MV 810/2 のリペア

2011-02-02 00:25:27 | vintage gear
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価格:(税込)
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Rg_switch2前回ご紹介したRFT MV810/2ですが、運良く"NOS (New Old Stock)" 品を入手出来たまでは良いのですが、やはり東独モノは『一筋縄では行かぬ』で音出しまで色々苦労をさせられます。

V740_switchこのモジュールを製造した"RFZ"ですが、'70年代頃のトランジスタ初期モジュールには音声信号が流れるパーツは『金接点』が使用されていますが、後期になると『銀接点』に変更されています。一応接点保護でグリースが塗られていますが、製造から一度も使用されずに数十年経過したグリース付きの接点ではさすがに信号も通らず、一時は全滅かと思いました。

NEVE等に使用されているELMAスイッチとは違い同じものは既に入手不可で、とりわけワイプ部品は折れやすいポリプロピレン製で分解するにもハラハラしましたが、どうにか無事に全て分解して無水アルコール→銀磨き→無水アルコール→接点クリーナー→無水アルコール→接点保護オイルと徹底的にクリーニングした後に取り回しの微妙に違う抵抗のレイアウトもなるべく揃えて組み立て直し無事に復活しました。接点をしっかりクリーニングせず接点復活材を吹きかけるのは一時的には改善されますが、その後にますます悪化して端子板も痛めますのでご注意下さい。

メンテナンス的には『金接点』の方が楽ですが、保守さえきちんとすれば『銀接点』も音質的にはなかなか魅力的です。

次に、電解コンデンサは常識的に考えると全交換が妥当だと思いますが、それあっての『RFZ / RFTトーン』なので東独お約束の『イモハンダ』を疑います。その際に接点にはコテをあてますので疑わしきは外して必ず容量チェックをしてから戻しますが、どうせならとCARDAS等のハンダで基板一枚やり直してみた所、かなりの音質変化がありましたのでなるべくオリジナルのハンダをリタッチする方法で仕上げました。

かなりの年数が経過していますが、驚く程に容量は残っていて一部を除き殆どの電解コンデンサーはオリジナルのまま使用出来ます。

これでダメなモジュールはトランジスタの交換となりますが東独のモノは西側と違い独特の型番でクロスグレードも見つけにくいのですが、ebay.de 等を覗いているとEckmiller W85に使用されているMPコンデンサーからゲルマニュームトランジスタまで結構見つかりますので根気よく探します。

この辺りまで来るとほぼ問題なく使用出来ますので、仕様書に従い再調整をした後にペア組みの選定をして完了です。


トランジスタなのに真空管がダメになりかけた時のような『ゴソゴソ』と言うような謎のノイズ等も接点クリーニングで解消する事が多いので気を使う作業ですがお勧めします。その際には磨いた時に出る不純物は念には念を入れてクリーニングしてから接点と端子板の保護に充分留意して下さい。


いつもご落札頂きありがとうございます。 出品中の機材はこちらです。



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