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第四部 Generalist in 古都編

Generalist大学教員.湘南、城東、マヒドン、出雲、Harvard、Michiganを経て現在古都で奮闘中

デザイン思考

2020-11-02 16:04:29 | Harvard medical school

デザイン思考とは?!

まさかの医学部でデザインを学ぶ?なぜ、高額な授業料を払って、デザインなんかせなあかんねん。

と少しでも思った自分がいたとしたら、それは恥じねばならない間違いであると確信しました。

3年前くらいにグロービス大学院の田久保先生とお寿司やさんに行った時に今の大きな企業の開発者やトップ層はデザインを学んでいるとおっしゃていた意味がようやく今頃わかりました。狭義の芸術ではなく、デザインシンキングの意味だったのかとふと思い出しました。

授業はTim Brownの有名な本とTEDxから始まります。

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Designers -- think big!

Tim Brown says the design profession has a bigger role to play than ju...

 

 

これは、名プレゼンです。芸術的な意味のデザインから⇨デザイン思考へ。これからの医療の質の改善はここは切っても切り離せないテーマになると思います。

 

例えば、取手が前にあるポットをみた時に、「なんて不便で、利用者のことを考えていないのだろう!」と気づくかもしれません。どんな物や物体や形やデザイン、システムなども目的に合致しているか、合理的か、美しいかなどを考えることができそうです。

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Introduction to Conceptual Models - Intro to the Design of Everyday Things

This video is part of an online course, Intro to the Design of Everyda...

youtube#video

 

 

他にはこのように、なぜ普段使っているものはこのような形やサイズや色なのか?などなど様々考える方法があると思います。普段使っているスマホはなぜ、このような手触りで、色で、サイズで、操作はこのようになったのか?全てに意図があったのだろうと思います。言い換えれば、視点や視座と視野を調整するという普段の僕の考えにぴったりマッチします。

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Understandable and Confusing Design - Intro to the Design of Everyday Things

This video is part of an online course, Intro to the Design of Everyda...

youtube#video

 

これも授業で紹介されていました。

 

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Definition: Affordance - Intro to the Design of Everyday Things

This video is part of an online course, Intro to the Design of Everyda...

youtube#video

 

 

ということで、本題に入ります。要約すると下記になります。(後日追記します。)

授業のワークショップで行ったものは版権の問題でUPできませんが、ハーバード大学ハッソ・プラットナー・デザイン研究所からデザイン思考の5段階になります。

共感 (Empathise)
使用者の思考を理解し、そのニーズを探る。なぜ?なぜ?なぜ?を繰り返す。なぜその物、サービスetcが欲しいのか、手に入れた先に何を求めているのかを繰り返し考える。自分がユーザーの気持ちになった時、どんな感情を抱くかを徹底的に考える。これはRCAの5Whyに通じる考え方。

定義 (Define)
ニーズの本質は意外と自分も含めて理解していないことが多いです。顕在的ニーズのみではなく、潜在的なニーズ最適解を考え抜くことをニーズの定義かと思います。定義は、これからの概念化の下地となるので、慎重に決めていきましょう。

概念化 (Ideate)
定義、具体的かつ明確なアプローチを洗い出します。一番楽しい作業です。質よりも量をガスガス出すと良い。RCAなどの結果から、思いつく限り、次々とアイデアを出します。その後、分類して収束させ、形にしていきます。感覚的には日本ではKJ法的なやり方が一番良いと思います。GoodleのWhiteboardが良いかもしれません。

試作 (Prototype)
概念化したものが機能するように実装してみます。まず動かすことが第一目的であるため、なるべく負担をかけずに行うことが重要です。今まで見えなかった課題点を浮き彫りにすることがゴールです。研究や医療の質介入でいえばPilot studyの内容です。

テスト (Test) 
そのまえにプロトタイピングしたものについてフィードバックを得る。Defineで決めたニーズを全て満たすか?。大切なことは、ユーザーの顕在的ニーズ+潜在的なニーズを満たしているか。

 

一つ驚いたのが、Beth Israel Deaconess Medical Center (僕らの本拠地になります)の中に、Management Engineerという部門があってそこにデザインシンキング専門の職員がいること・・・。はっ??

そんなこと・・・日本の大学病院でもっとやったらいいのにと思います。

なぜハンコが必要か?(今でこそ時流が動いていますが)

なぜ物理的に職員がそこにいないと行けないのか?(今でこそ時流が動いていますが)

なぜ短期的ビジョンやメリットなどの目に見えるものしか評価できなくなりやすいか?

地方の大学病院として本質的な目指すべきアウトカムは何で、僕らにとってユーザーとは誰で、ユーザーフレンドリーな仕事とは何か?どうしたらそれを達成できるか?

前例がないからできないとか、決まっているとか、まずはそこから脱却して、新しい思考をえぐり出すためにはフリーにしてあげたデザイン思考部隊が大学病院内に確かに存在すると全体がとても仕事しやすくなるのではないかと勝手に思いました。このような教育スタイルや、こういう新しい学びは、MGHのフェローや、BWHの後期研修医も非常に驚いていました。ちょっと僕のブログでは感動が伝わらないのが無念です。すいません。

 

良いデザインの特性は発見性と理解性

Two of the most important characteristics of good design are discoverability and understanding.

Discoverability: Is it possible to even figure out what actions are possible and where and how to perform them?

Understanding: What does it all mean? How is the product supposed to be used? What do all the different controls and settings mean? The doors in the story illustrate what happens when discoverability fails.

全ての人間によってつくられた物にはデザインがあるという事実に気づく


Industrial design: The professional service of creating and developing concepts and specifications that optimize the function, value, and appearance of products and systems for the mutual benefit of both user and manufacturer (from the Industrial Design Society of America’s website). 製品やシステムの機能、価値、外観を最適化し、ユーザーとメーカーの双方の利益になるようなコンセプトや仕様を作成・開発する専門的なサービスのこと

Interaction design: The focus is upon how people interact with technology. The goal is to enhance people’s understanding of what can be done, what is happening, and what has just occurred. Interaction design draws upon principles of psychology, design, art, and emotion to ensure a positive, enjoyable experience. 人々がテクノロジーとどのように相互作用するかに焦点を当てている。目的は何ができるか?何が起こっているか?そしてちょうど起こったことに対する人々の理解を高めること。インタラクションデザインは、心理学、デザイン、アート、感情の原理を利用して、ポジティブで楽しい体験を実現。

Experience design: The practice of designing products, processes, services, events, and environments with a focus placed on the quality and enjoyment of the total experience.

トータルな体験の質と楽しさに焦点を当てて、製品、プロセス、サービス、イベント、環境をデザインすること。

                           ↓

よく学習した、エンジニアなどの専門家あまりにもロジカルに考えすぎるために、”実際に使う人”のことを想像しにくくなる傾向がある。医師もそうかもしれない。ユーザーが使用方法に問題があり、それをあげた時にそのデザインの提供者は動揺するけれども実際には、ユーザーが自分たちが思うような使い方をしないということが当たり前であることを気づいておく。

これは患者さんやスタッフが”自分が意図としない行動を行うかもしれない”ことを気づいて受け止めておこなければならない。

⇨Human Centered Design

 

経験の設計。*Norman, Don. The Design of Everyday Things: Revised and Expanded Edition (pp.3-5). より

 

先生たちは、僕のスマホスタンドが一番の楽しいデザインにうつったようで、980円のスタンド様ありがとうございます。

またBeth Israel Deaconess Medical Center (僕らの本拠地になります)の中に、Management Engineerという部門の様子。

これ見ると、僕らのプログラムの教員はほとんど女性なのと、MGHやBoston children hospital、BWHなどのハーバードの病院からの同級生たちの多くはやはり女性で、QIやPatient safetyはなぜ女性のHospitalistが多いのだろうかと思ったナゾが解けました。

病院全体を俯瞰しながら、柔らかくコミュニケーションをとりながら交渉するという難しい能力は女性にこそ向いているのかもしれません。また周囲の安全に対して敏感であるのもやはり女性脳が向いているのかもしれません。今日はすごく納得したディスカッションでした。

 

 

 

 


Cognitive Load Theory 認知負荷理論について

2020-10-30 23:08:44 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。今日はQI+Educationで必要な

"How the cognitive load of a learning task affects a person's ability to memorize it"

についてです。

 

コンピュータのメモリと同様に、認知負荷とは、人間の脳のワーキング・メモリが常に行っている処理の量のこととも言えます。これが最適で管理可能であればあるほど、学習しているコンテンツが長期記憶に移動して保存されて(スキーマ)、アウトプット時に検索できる可能性が高くなります。しかし、レベルが最適な限界を超えてしまうと、新しい情報入力処理に悪い影響が出ます。これらはすべて、扱う素材や教育設計がどれだけ複雑かに依存します。要するに余分な外部認知負荷を最小化し、本質的な負荷の割合を最大化することです。

とても分かりやすい動画があります。

 

OGPイメージ

Cognitive Load Theory 3 - intrinsic, extraneous, germane.

The three types of load in Cognitive Load Theory give us serious tips ...

youtube#video

 

 

組織の中のメンバーや学生にレクチャーをする時にも使用されますが、

Total Cognitive load=Intrinsic Cognitive Load+Extraneous Cognitive Load+Germane Cognitive Loadとされます。

Intrinsic Cognitive Load 課題を遂行されるために必要とされる本質的認知的負荷(課題内在性負荷)

このタイプの認知的負荷は学習者が学習する情報の本質的な質によって学習者に課せられる要求で発生。学習者にかかる負荷は、提示されるタスクの概念、複雑さ、新しい情報を理解する学習者の能力に依存します。このような認知的負荷の本質的な性質は、排除することは困難。

Extraneous Cognitive Load 課題と関係がない認知プロセスによる負荷(課題外在性負荷)

学習者に課す要求や、学習者が従うように求められる指示で生じる。このタイプの認知負荷は、学習タスクの外部、関係ないところで発生している意味の乏しいものであり、効果的でない教育手法によって増加してしまう!!(ないですか?教育側や受けてにとって無駄に思える授業や負担)。解決方法は効果的なプレゼンテーションや授業、余計な認知的負荷を軽減し、実際にやって見せたり、Video audioを使ったり、extraneous coginitive load を減らすこと。具体例として、文字で説明するよりもイラストで説明した方が圧倒的に分かりやすい。

Germane Cognitive Load 課題のために使われる認知資源(学習関連負荷)

学習に役立つような方法で人が情報を処理するときに生じる負荷で、人間はワーキングメモリに適度な負荷がかかったときに最もよく学習することができるされます。

 

Schema: A schema is a memory unit stored in learners’ long-term memory. スキーマは学習者の長期記憶で貯えられる記憶単位。
 


Cat in Borneo (システムシンキングのススメ)

2020-10-25 13:52:42 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。

いずれ、自分の教育や講義、書籍に必ずやくに立つ概念としてシステムシンキングをここに残しておきます。

システムとは個々の要素が相互に影響しあいながら、全体として機能するまとまりや仕組みであり、ただ集まっているだけのものとは決定的に異なります。

システム自体は視覚化できない境界に包まれており、総合に影響しあい、Pos/Neg feedbackを受けうるものであると思います。

良かれと思って介入した結果、予想もしなかった歯車が周り不幸なことになることもあるために後述する考え方が重要です。

ここで、授業中に完全に笑ったVIDEOをシェアします。びっくりした完成度ですがYoutubeでUPされていますのでもしよろしければぜひ。

 

 

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Systems thinking: a cautionary tale (cats in Borneo)

This whiteboard animation video about systems thinking tells a story o...

youtube#video

 

これは、マラリアが大流行して困っているボルネオ島でWHOに相談して、良かれと思ってDDTを徹底的に散布したところ

蚊は死んでマラリアには助かったけれども、DDTでたくさんの虫が死んで、虫を食べていたイモリ的なものにDDTが蓄積し、それを食べていた猫が死んで行ったために、最終的に悪いネズミが増えすぎて困ったためにまたWHOに相談したところ

次は・・・猫のパラシュート空爆(笑)を行ったという笑い話です。非常にシステム(この場合は生態系ですね)の大事なポイントを感得する内容と思いました。

このことから僕が学んだ教訓は、組織の中での人と人とのInteractionは極めて複雑で、一つの良かれと思ったimplementingが他の部門にとっては悲劇であったり、全体にとって良い状態にならないことも考えなければならないということです。

リーダーたるもの時には、その介入が、全体的にどのような影響を、そして時には国レベルでどのような影響を与えるか(良い意味で、悪い意味で)を考えなければいけないと思うのです。

 

ついでに、各論でHFACSのことも

HFACS(Human Factors Analysis and Classification System)*

HFACS の構成は,Reason が提唱するスイスチー ズ・モデル(Swiss cheese model)を元に作られている . その中で,Safety netに当たるチーズを,事故に影響 した「①不安全行動(unsafe acts)」,その行動に影響 した「②前提状態(preconditions for unsafe acts)」, その前提状態に影響した「③監督上の問題(unsafe supervision)」,そのさらに背景として「④組織の影 響(organizational influences)」があるという 4 階層 に分類している。

HFACS ではさ らに,列挙した要因を階層化しており,個人から組織 へ順に影響した要因を検討する。

*仲 村 彰他、ヒューマン・ファクター分析技法 J-HFACS 作成に関する研究より

 


Change management  病院や大学や現場の改革マネージメントについて

2020-10-22 17:18:36 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。

やはり面白いと、その吸収量はスポンジのようになりますね。今週のテーマはChange managementです。

僕にはとても面白く、今までありとあらゆるところで本能や直感的に動いてきたことがようやく言語化されている印象があります。

今回は、なぜ??医療組織は改革や変化に遅れがちになるか?と言うことが下記のように鋭く書かれています。

 

今回の*引用論文Brian Golden. Healthcare quality Vol 10, special issue 2006, 11

(1)利害関係が複雑でバラバラであること

(2)医療組織には常に複数のミッションが存在する(例えば僕の解釈では、臨床、研究、教育、収益、安全などetc、これらは拮抗しやすい側面があるかと思います)

(3)医師や看護師などの専門家は専門家としての自律性を重視する傾向がある(各科のことにFeed back しにくい傾向があるといえますね)、それらの判断により収益の大部分に影響を与えること

(4)医療組織では、変化のプロセスや改革をマネージするために必要な知識と技術が非常に不足していること

かなり鋭い視点です。なるほど、確かに医師や看護師、薬剤師、検査技師それぞれが高度な専門性を持っております。さらにはその中でも診療科の違いによりさらに複雑になりますね。しかも自律性とは書かれていますが、sectionalismに走りやすい傾向はその専門性からのautonomyを求める傾向になるのは表裏一体です。

さて、このような難しい局面は読者のみなさまも多々遭遇してきていると思います。

 

次に、どのようにマネージしていけば良いかですが大きな枠組みはこちらになります。

Stage 1から4まであるのですが。

Stage1は明確なビジョンとコンセプトと目標ですねこれを掲げれるかどうか。

Stage2はStakeholder analysisや、Key playerの確認、コアメンバーの人選、現場の細かい分析やRCAですね。Stakeholderは何をして欲しくて何をして欲しく無いのか?そこを見極めていく必要があり。この場合、その組織の歴史を十分に理解していないとうまく行かないわけですね。

文献によれば、Chage leaderは年齢や役職で決めてはいけない、その場所にもっとも適した人を人選する。日本ではなかなか難しい。

Stage3はそれらの①サポートの拡大:協力者を増やすことと、この際に5W2H、継続や他の変更ではなく、なぜこの変更であるのかをなどを明確にわかりやすく聞き手に合わせてメッセージを伝えること。

変化は次のことを考慮すれば受けれられやすい。

- 無理ならば戻すことが可能であること(人は変化を恐れる)
- 変更は段階的に実施可能。(徐々に受け入れられる)
- 具体的である。変更は抽象的なもの(例えば安全文化を作ろう!良い教育を!など)よりもむしろ有形、目に見える考え方(例えば新しいITシステムを導入する)などで表現する。
- 慣れ親しんだものを利用する。変更後も経験を応用できるようにする。(PCなども似たものを使うなど)
-合理的であること。改革が組織の他視点でも利点が多いこと。
- 限界点を見極めておくこと。

②Organizational Redesign 組織の再設計 これに関しては、スタッフの教育と説明、そして丁寧なコミュニケーションが必須。改革の影響を受けるスタッフがその利点を理解し、リーダー達は変化を支持する環境を作り活動できるようしなければならない。(これはGlobisの田久保先生から教えていただいた、改革はオセロ!? 理論では無いでしょうか)

- 目標と課題の再設定 何を達成しようとしているのか、どのような新しい行動が必要か?
- 構造化 どのように組織化するか?
- 人と人材把握 どのようなスタッフが必要で、どのようなスキルが必要か?
- 報酬 スタッフは何に価値を見出し、その改革から何を得るのか?
- 情報と意思決定支援 スタッフは改革と随時判断するために必要なだけの十分な情報へのアクセスがあるか?(これ大事ですね)

Stage4 Reinforce and Sustain Change:改革が成功した場合にそれで満足してはならず、持続可能でなければならない。観察し続けて、うまくいたところを広報し、協力者に報酬(付加価値)を与え、変革に伴う損失を認識しする努力をする。また新しい状況や情報に合わせて次の目標を考えてシステムを微調整する。

 

 

特にこの4つのStageで重要なことを分類して考えると。上記のような図になる。

これは、うまく行かなかったときになぜうまくいかなったか?の原因を考えるテンプレートになるので現場で使用すると良いかもしれない。

特に、経験があるのが、ここの部分ですね。僕の個人的な解釈です。

  • 情熱的(夢をみさせることができる)わかりやすいVisionがなければ確かに誰もついてこないので、現場は混乱するだけになる。
  • リーダーに改革の知識や経験的なスキルが無いと現場は不安になる。
  • 迅速に改革を進めなければいけないときにはそれに労力を費やすだけのIncentiveが必要となる、それがない場合はその他が充実していれば時間のかかる改革になる。
  • 改革の現場で、逆に人的、金銭的、物質的なリーソースが無いままに進めると現場にはフラストレーションがたまる。
  • 最後に、やっぱりここが一番大事で、実際に改革のための原因や手段が分析できていてアクションプランが実際に用意されていないと、ただやり始めた感が出るだけで実際に開始されない。

そして改革に携わるリーダーの基質/心構えとしてもっとも重要なことが、生真面目に全てがタイムラインや計画通りにのらないことを嘆くのではなく必ず発生する変則的なイベントや問題を注意深く観察して対応できることである。

引用:Brian Golden. Healthcare quality Vol 10, special issue 2006, 11

 

1. Our emotions can overwhelm our rational thought

人の感情は合理的な考え方を凌駕してしまう。 一方で、理性的分析的な行動だけに頼ってしまうと「物事を過剰に分析し、考えすぎてしまう。

2.There are better ways to make a change than probably what most think.

変更を達成するために目標を設定する必要があることを知る。
3. There are better ways to make a change than probably what most think.

人の問題のように見える事案は往々にして状況の問題であること。すべての改革は誰かが通常とは異なる行動を開始しなければならない。なので、人にばかり注目してしまうが、実際にはシステムや環境を変化させることが重要。

4. What looks like laziness is often exhaustion

怠惰のように見える多くの場合は疲弊していることが多い。

5.The Rider part of our minds has many strengths.

改革のリーダーは多くの強みを持っているが逆に弱点があり、熟考し、分析好きで、問題を悪化させ、多くの場合リーダーの分析は常に明るいスポットをみているのでは、暗い問題ばかりに向けられる傾向がある。

6.We are all human but sometimes we tend to make the default plan

人は悪い側面をみたときに、必ずしも最前では無いアイデアなどの深く考えずに実施してまうようなデフォルトがある。心理学的に悪いことは良いことよりも強い行動をとってしまう。

7. Make sure your goals are reachable and specific

あなたの目標が到達可能であり、具体的であることを確認する。小さなステップを踏んでいくことが大きな目標を達成するための最良の方法。ステップが大きすぎると、圧倒されてしまいできない。

8. In highly successful change efforts, people find ways to help others see the problems or solutions in ways that influence emotions, not just thought.

改革に成功した場合の行動や努力は、往々にして単に考えるだけでなく、人々の感情にうったえる方法で、人々が問題を解決するのを助けることへつなげる手法をとる. 

9. The gates of large goals are lined with small accomplishments.

大きな目標の前には小さな成果が並んでいる。目標に向かって小さな一歩でも踏み出せたら、自分を褒める!! 忘れない。最初の数歩は感情的に恐怖や不安が先行するが、歩き出せば自信に繋がる。

10. Any new quest, even one that is ultimately successful, is going to involve failure.どんなに最終的には成功しているものであっても、多くの失敗を必ず伴う。失敗は恐れない、そして省察する。

 

 

 

 

 


SCARF Model

2020-10-21 10:32:14 | Harvard medical school

現在、色々と試行錯誤で極めて重要な案件を考えて続けています。

総合診療医は現場でこそ輝けることができますので、全員にとってWin-Winになり、成長し続ける自立した心の通った集団になるために何が必要か?模索し続ける必要があります。

今日はハーバードの授業でこれを読んでおきなさいと言われて、さっそくこれだ!と思ったものがSCARFモデルです。

知らなかったのでまとめおきます。

SCARF Model

SCARFモデルは、2008年にDavid Rockが開発。僕らが生存のため感じる生理的な脅威と脳内報酬に影響する5つの領域があるのでチームや組織で新しく作る場合、PDSAを続ける場合にとても重要です。このモデルを考慮して、メンバーが感じる可能性がある脅威を最小限に抑え、適切な報酬(お金以外の全てです!)によって作られる前向きな感情を最大化する。

 

脅威の排除と報酬の最大化をこの5項目で考えると良い。

  1. Status 状態   フィードバックや、パワーによる脅威の排除、定期的報酬体系の構築(金ではない)。
  2. Certainty 確実  不確実性は不安や脅威をうむために、システムとして細かいチャンクに分解、レジリエンスを高める。情報の共有
  3. Autonomy 自律性  責任・権限は譲渡し任せる。報酬は最大限に、イニシアチブは現場に。
  4. Relatedness 関連性  チームや組織で自己役割や関連性が乏しいと不安や脅威に感じやすくなる
  5. Fairness 公平性  誰も不公平と思わせないシステムにする 

ポイント 改革を開始する前に大事なことは

SCARFモデルを改革に対して効果的に使用するためには周囲の人々を理解する!!必要がある 。行動する前に他の人の個々のニーズを考慮する。改革を共にする、ないし相手側にたつ人たちの立場に身を置く:彼らは何を脅威(不安)と見なすか?彼らが最も望む報酬(嬉しい事)は何か?


SMART AIM について

2020-10-19 17:15:14 | Harvard medical school

診断エラーの研究でなぜ?SMART AIMかについての簡単な解説です。

日経メディカルさんに取材の動画をアップしていただいたようです。

 

OGPイメージ

あなたもできる、診断エラー研究の第一歩

第21回日本病院総合診療医学会学術総会(9月26~27日)で、ワークショップ「明日から使える診断エラー論文・あなたもきっとできる論文作成」が...

日経メディカル

 

研究という意味では厳密にはFINERでもいいのですが、その場合は何と何を比較するというnull hypothesisが事前にあることが理想と思います。これまで色々な施設から相談された内容をみますと現段階では、とりあえずデータを集めてみようという事案が多いことからそのように考えました。ただしEthicalは十分に配慮してください。両方考えているのが実情ですかね。

診断エラーの調査自体がほとんど足りていないのが我が国の実情ですので、まずは現場の改善を狙うことを想定したSMART AIMの方がしっくりくるのだと思いました。

SMART AIM は必読!! 臨床研究のFINERに匹敵します!

  1. かなり具体的な数値や目標に落とし込んでいるか?SPECIFIC - Is the statement precise about what the team hopes to achieve?
  2. そもそも測定できるか?MEASURABLE - Are the objectives measurable? Will you know if the changes resulted in improvement?
  3. 達成可能か?実施可能か?ACHIEVABLE/Attainable - Is this doable in the time you have? Are you attempting too much? Could you do more?
  4. 現実的か?臨床現場に関係するか?REALISTIC/Relevant - Do you have the resources needed (people, time, support?)
  5. 時間を明確にしているか?タイムリーであるか?TIMELY-time framed - Do you identify the timeline for the project - when will you accomplish each part?

 

*https://rcpi-live-cdn.s3.amazonaws.com/wp-content/uploads/2015/11/SMART-Aim-Statements.pdf

日本語で解説がほとんどなかった?見つけられなかったので、上記を参考にしてください。

 


Quality Improvementの為のデータと、運営の為のデータと、研究の為のデータとベンチマークについて

2020-10-16 12:21:09 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。

最近ようやく、QIの本質と臨床研究との違いについてぼんやり理解ができるようになって面白くなってきました。

臨床研究もありがちなとりあえずデータとってやればええやん!!では、全然ダメ!!なのと一緒で

QIも本当に理解して実施、implementationしないとダメと言うことが今更ながらわかりました (遅すぎです)。

ちょっと愛する日本、これは周回遅れの危機感を感じます。

 

また最近気づいたのですが、この分野のfacultyの多くは女性で、しかも殆どはホスピタリスト(病院総合医)や内科医で、稀に小児科・麻酔科のバックグランドをお持ちの先生が多いです。今受けている授業で考慮すると80%が女性教員です。なぜだろう?と考えたのですが、やはりコミュニケーション能力が高く、全体のことを考えながらうまく柔らかく行動を起こして改善していくには女性の方が向いているのかもしれませんね。

 

さて、今日は

QIの為のデータと、運営の為のデータと、研究の為のデータについての違い。

なぜ測定することが重要であるか!? と言う答えにはすでにLandmark reportの下記論文で述べられています。質の改善のためにはベンチマークが必要で、そもそも測らずして改善は期待できないと言うことになります。Mustです。そのプロセスとしては上記の七つのステップを踏みます。

データと集めると言うと、なんとなく研究ばかりが注目されるのですが、実際にはaccountability(適切な訳がないのですが運営やマネージメントのために説明するために使っている事をいいます)には毎日のように集めては月1回、年一回など会議で使用されていますよね。研究の方のcollecting dataはいつも考えている事なので割愛するとして、Quality improvementとの違いは下記の内容になります。これがおそらく世界でもっともシンプルに3つのデータの扱いの違いを示している表になると思います。

また、下記のように

"In the current climate of public accountability, many clinicians have become uncomfortable with any efforts to create measurement systems. This is unfortunate because measurements are absolutely essential to efforts for improving the processes of medical care. In Minnesota, work has been conducted with clinicians on measurement pursued for accountability, improvement, and research. " *

多くの医師は、情報を集めることに抵抗があるかもしれないと1997年で記載されていますが、2020年現段階でもなかなか我が国では進んでいません。

未だ診断エラーのデータ収集やadverse event等の色々なことも測定することがメリットにしかならないと言うことを理解しないと難しいかもしれません。やはり、責任問題というか、国民性というか、文化の違いも感じます。

極論すると5W2Hが違うと言えるのかもしれないと気づいてしまいました (笑 いやそりゃそうだろね)。

なので、Quality improvement の発表・学会、論文などは臨床研究のデザインや手法や発表形式と全然違ったりします。多くはオーバーラップするのですが。

このあたりの厳密な学問としての違いを、将来的に日本のHospitalist 現場に持ち込めたらすごく面白いだろうなと考えています。

Reference) 

*The Three Faces of Performance Measurement: Improvement, Accountability, and Research": https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1070324116303054

QIするための根本原則 教科書”The improvement guide”より

1:なぜそれをしなければならないか?明確な理由を持っておく

2:改善したかどうかを知るための指標を持っておくこと

3:こうすればよくなるだろうと予測されることを実施すること。

4:実際に実施する前にテストして評価しておくこと。(そのためのPlanを明確に作成しておくこと。)

5:Implementationする

QI活動を強力に展開するために必須の6つのスキル !!

Supporting change with data: What is meant by the term data? How can we use data to guide actions for improvement? データの意味は何か?データをどのように活用できるか。

Developing a change: Where do ideas for change come from? What should we consider when trying to develop change aimed at a long-term positive impact? 改善のため動くことが必要な根拠は何かわかる、長期的に良い方向へ影響を与えていくために実施する時に考慮すべきことを知っている。

Testing a change: Why should we test a change? Can we increase the possibility a change will result in improvement? 改善のためのテストをすべき理由を理解していて、その結果から成功の確率をあげることができる。

Implementing a change: What is the difference between implementing a change and testing a change? What can we do to sustain the positive impact of a change? 変化を評価することと、変化を導入することの違いを知っている、また良い結果はどのように維持するか知っている。

Spreading improvements: How can we get wider impact from successful change? How do we attract others to make the change? 成功した介入を他へ広げることができる、どうすれば他者に興味を持ってもらえるか知っている

The human side of change: How will the change affect people? How do we obtain the cooperation necessary to make and sustain improvements? 変化はどのように受けてに影響を与えるか?維持するための協力をどのように得るか実践できること。

 

*テキスト Langley, Gerald J.. The Improvement Guide . Wiley. より

 

ベンチマークがなぜ重要か?!米国の国レベルでの徹底的なベンチマーク   *引用よりまとめ

Benchmarking is the process of measuring an organization’s internal processes and identifying, understanding and adapting outstanding practices from other organizations with similar processes considered to be Best in Class. Benchmarkingは組織内部プロセスを測定し、そのクラスで最も優れていると考慮される同様のプロセスを持つ他の組織から参考点を探し出し、理解し、そして適応させるプロセス。

ベンチマークが成功するために4つの必要なこと。

• Leadership commitment :リーダーが率先すること!

• Experience with continuous quality improvement: CQIの経験があること

• Preparation of the organization:組織全体で準備すること

• Identification of key processes:KPIを同定すること

なぜ、比較する必要がある? Goals and objectives to examine here include:

Major improvements 大きく組織とケアの質を改善させるため

Positioning your services in the marketplace 医療マーケットの中での立ち位置を知る

Defining your competitive advantage  比較することでのアドバンテージを確認する

Reference) *The Benefits of HealthcareBenchmarkingHow To Measure and Beat the Competition

 

 


Three measure

2020-10-12 10:27:38 | Harvard medical school

Three Types of Measures *

*http://www.ihi.org/resources/Pages/HowtoImprove/ScienceofImprovementEstablishingMeasures.aspx

           研究では                QIでは

目的 仮説や新しい知見 日常診療を改善する
方法 一回きり 基本的には連続的、次へ繋ぐ
バイアス バイアスをコントロールして評価 テストとテストの間のバイアスを安定化
データ Dataは出来るだけ多く 次のプロセスに移動するための必要な量だけを
期間 時間がかかる 小さいが効果が大きいテストを繰り返す

 

測定無くして改善なし、医療の質の改善を考慮する場合に考慮する三つのアウトカム (メインは前者2つ)

Outcome Measures

How does the system impact the values of patients, their health and wellbeing? What are impacts on other stakeholders such as payers, employees, or the community?

アウトカムを主体にしているために、患者や施設の成果や指標(一般的でわかりやすい)

  • For diabetes: Average hemoglobin A1c level for population of patients with diabetes
  • For access: Number of days to 3rd next available appointment
  • For critical care: Intensive Care Unit (ICU) percent unadjusted mortality
  • For medication systems: Adverse drug events per 1,000 doses

 

Process Measures

計画通りに進んでいるか、もしくはいないか? 
Are the parts/steps in the system performing as planned? Are we on track in our efforts to improve the system?

  • For diabetes: Percentage of patients whose hemoglobin A1c level was measured twice in the past year
  • For access: Average daily clinician hours available for appointments
  • For critical care: Percent of patients with intentional rounding completed on schedule.

Balancing Measures (looking at a system from different directions/dimensions)

異なる方向/次元からシステムを見る:システムのある部分を改善するために設計された変更は、システムの他の部分に新たな問題を引きおこすか、よくなるか?(この辺りが、Balancing measureはわかりにくい)Are changes designed to improve one part of the system causing new problems in other parts of the system?

  • For reducing time patients spend on a ventilator after surgery: Make sure reintubation rates are not increasing
  • For reducing patients' length of stay in the hospital: Make sure readmission rates are not increasing

IHIビデオからは、実際にそのシステムのバランスは保てているのか、それともそれによりどちらか一方に傾いているのかを確認すること。システムが乱されているかどうかを反映しているかどうかを理解。

 


Row(行)とColumn(列)の覚え方

2020-10-10 10:21:33 | Harvard medical school

みなさまこんにちわ。

記憶力が悪い自分はどうしても覚えられないものがあり、今日はそれを見つけてしまったのでシェアです。

それは、英語、いや日本語でも行と列の違いが感覚的にどっちだったかわからなくなってしまう自分がいます。

統計英語の最初の関門(笑)ですので、ネットで勉強したらこれで忘れなくなりました。毎回数秒節約できるようになったと思います。

 

ROWのRは下の方が開いているので、横棒が一本入るから横→つまり行。漢字でも行の右側はなんか横っぽい。

ColumnのCは右の方が開いているので、縦棒が一本入るから縦→つまり列。漢字でも列の右側はなんか縦っぽいので縦。笑 

 

 

 

 

 

 


医療現場の改革と改善で必要なControl Chart の使い方と知識

2020-10-08 23:39:32 | Harvard medical school

Control Chart 

Control chartはRun chartの延長線上にあり、Run chartがもつすべてのことを含んでいる。医療のプロセスの平均から3σの距離に上限管理限界UCLと下限管理限界LCLを追加したものである.これは,プロセスの能力を示し,プロセスが許容されるパラメータの範囲内にあるかどうかを監視するのに役立つ.

 

どの時にどのControl Chartを用いるか?

解釈が難しかった、極論をすれば統計解析の時の検定法の選択と同様の考え方で、そこには理論がある。

*https://sixsigmastudyguide.com/control-chart/  より

基本的には、Continuous dataかDiscrete dataか?サンプルサイズの数と、サンプルサイズが定期的であるかなど

A control chart can be used to identify the following assignable causes

  •  Shifts
  • Trends
  • A point outside control limits
  • NOT anything to do with specification limits.

教科書で多く見られるのは

平均+幅 Xbar+R chart 

平均+σ  Xbar+S chart 

個々の値+Range chart はXmR chartを選択

 

8つのWestern Electricルール(Nelsonのルール)

これは、もう覚えるのをあきらめました。なので、これを質のJMPの分析では、毎回見ながら考えることとします。

テスト 1  1個の点が中央線から±3標準偏差より外にある場合。その1点のサブグループに警告。
テスト 2  9個以上の連続する点が中央線に対して同じ側にある場合。9番目の点のサブグループに対して警告。
テスト 3  6個以上の連続する点が単調増加または単調減少している場合。6番目の点のサブグループに対して警告。
テスト 4  14個の連続する点が増加と減少を交互に繰り返している場合。14番目の点のサブグループに対して警告。
テスト 5  連続する3個の点のうち2個が、中央線に対して同じ側にあり、かつ、中央線から±2標準偏差より外にある場合。区間の外にある2番目の点のサブグループに対して警告。
テスト 6  連続する5個の点のうち4個が、中央線に対して同じ側にあり、かつ、中央線から±1標準偏差より外にある場合。区間の外にある4番目の点のサブグループに対して警告。
テスト 7  連続した15個の点が中央線から±1標準偏差の区間内にある場合。15番目の点のサブグループに対して警告。
テスト 8  8個の連続した点が中央線から±1標準偏差より外にある場合。8番目の点のサブグループに警告。

テスト1:ゾーンAを超えた1点(3SD 制御限界の外側)。データが正規分布していると仮定して、偶然に3SD 制御限界の外側に現れる1点の確率は、1000分の3程度。よって、何かの「異常」が発生したか、故障があったか、データエラーがあったかのいずれか。ベースライン期間中に、一度特別な原因が調査され、説明されると、通常はそれを取り除き、管理図を再計算可能。 

P-valueは±2σであるので3σはかなりの確実なエラーと考える、なぜ2σで介入を開始しないかについては、今後のレクチャーで

テスト2:ゾーンC以上の1つの側(上側または下側)に9点が連続している(つまり、中心線の片側にすべてある)。
継続的な改善プロジェクト介入の後にシフトしているのであれば、それは良いことである-これは何かが平均値をシフトさせる原因となった。チャートが継続的なモニタリングのためのものである場合、何かを調査する必要があること示す信号でも。サンプルは20-30は必要

テスト3:着実に増加または減少(トレンドライン)平均が上下に傾向性をもつ. つまりプロセスが変化。特別な原因(介入が働いていることの証拠)として6ポイント未満で思考を早期閉鎖しない。(Textには7以上とも)

テスト4: 14ポイントが上下に交互に並んでいる。同じチャート上で2つの母集団が混在していることを示すかも。ポイントを2つの別々のチャートに分割し、なぜ違いがあるのかを調査する必要がある。

テスト5: ゾーンAまたはそれ以上の場所に連続して3つのポイントのうちの2つ。テスト2に似ているが、より大きなシフト(2標準偏差以上)であるので、チャートはより迅速に検出する。

テスト6: ゾーンB以上の5点のうち4点。シフトが1σ以上なので、チャートはテスト2よりも早くシフトを検出することができる。

テスト7: ゾーンCの中心線の上と下に15点が並んでいる。
管理限界は、サブグループ内の変動に基づいています。サブグループ内の変動が多い場合(例えば、異なる母集団の混合物)、管理限界は非常に広くなる。サブグループ内の変動を調査 - 異なる母集団を別々のグラフにプロットする。

テスト8: 中心線の両側に8つの点が並んでいて、ゾーンCには何も無い。 テスト4と似ているが、これは、同じチャート上での2つの母集団の混合を示す。点がすべて2標準偏差以上離れているので、2つの母集団の平均の間に大きな違いがあることがわかる。