日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ブッドレア・アルテニフォリア

2023-05-22 07:00:00 | 植物

「ブッドレア・アルテニフォリア」が満開でした。

柳のような細い枝に長い花穂が何本も垂れ下がっていて、見事なものでした。

通常のブッドレアとは趣が全く違っています。

小さくてオリーブのような葉の付き方は互生です。

ラテン語で「交互」という言葉が「altern」、葉が「folia」なんだとか。

だから名前の「アルテニフォリア(alternifolia)」は葉が交互についているからと、そのままの名前ですね。

葉よりももっと違っているのが花です。

花穂をよく見ると、小さな花が集まって手まりのようになり、それが長い枝にたくさん付いているのです。

ブッドレアは蝶が集まると言われている花なので英名では『Butterfly bush』、この木の別名は『ファウンテン・バタフライ・ブッシュ』。

咲いている様子を見ると「ファウンテン」という言葉も納得です。

 

開花は晩春から初夏にかけてなので、通常のブッドレアよりも早く咲きます。

そして花期はそれほど長くはないらしいので、こうして満開の時に出会えたことはラッキーだったのですね。

花をよく見るとライラックにそっくりです。

それもそのはず、ブッドレアの別名には「Summer lilac(サマー ライラック)」というのもあるようです。

 



学名:Buddleja alternifolia

英名:Fountain Butterfly Bush

別名:ファウンテン・バタフライブッシュ、アルタネートリーブ・バタフライブッシュ

科名・属名:ゴマハノクサ科 ブッドレア(フジウツギ)属

原産地:中国

 


通常のブッドレアです。

 

 

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キンロバイ(金露梅)

2023-05-20 07:00:00 | 植物

高山植物の「キンロバイ(金露梅)」を見つけました。

昔、八ヶ岳に登ったときに見たことがあった花でした。

高い山で他の植物があまりないような岩場に咲く花。

見つけたのは石垣の間から出ていた1本の木で少しだけ花が咲いていました。

 

ウメに似た小さな黄色い花、元々は高山植物なのに、最近では栽培品として売られているようです。

そして高山では6月~9月頃に咲く花なのですが、平地で育てるから早く咲いているのでしょうね。

 

見つけた木は花の数が少なく、ポチポチと咲いている状態でした。

でも、本来この木はよく枝分かれして葉が密集し、花が株全体に付き、とっても見映えが良い木なのです。

そのためか最近では特に盆栽として人気になっているようです。

この花に限ったことではないのですが、こうして人気になってしまうとどうしても自然のものが採取されてしまいます。

そうなると自然界の個体数が減ってしまって、レッドリスト入りになってしまうんですよね。

この花(木)も今では絶滅の危機が増大している、絶滅危惧種2類に指定されてしまっています。

ただ、黙ってそっと見ているだけにして欲しいですね。

 


 

学名:Dasiphora fruticosa

英名:Bush cinquefoil

別名:キンルバイ、ポテンティラ

科名・属名:バラ科 キンロバイ属

原産地:北半球

 

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ニゲラ(黒種草)

2023-05-18 07:00:00 | 植物

最初にド~ンと大きな花の写真を載せてみました。

個性的で不思議な花ですね。

「二ゲラ(黒種草)」の花です。

針のような葉がトゲトゲしいように見えるけれど、触ってみれば柔らかい。

花は3~5cmほどの大きさで独特の形をしています。

花弁に見える部分はガク、本当の花弁は中央にあって退化しているようで、はっきりとは分かりません。

 

 

学名は「Nigella」でラテン語の「Niger」が元になり「黒い」という意味です。

花後には大きな果実ができ、その中に真っ黒なタネがたくさんできるのがその由来で、和名もそのまま「黒種草(クロタネソウ)」になっています。

 

開花後、放っておくとこのような実がつき、中に黒いタネがたくさん入っています。

この実はドライフラワーなどによく使われています。

 

花の色は白、青、紫、ピンクなどもあり、さまざまな園芸品種も出回っているようです。

 


 

学名:Nigella

英名:Love-in-a-mist

別名:クロタネソウ、ワイルドフェンネル、フウセンポピー

科名・属名:キンポウゲ科 クロタネソウ属

原産地:地中海沿岸~西アジア

 

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ハゼリソウ(葉芹草)

2023-05-16 07:00:00 | 植物

畑の端で紫色の変わった花を見つけました。

初見の花でした。

 

 

名前を調べてもあまりヒットしなかったのでしたが、種苗会社のページで見つけました。

いくつかの種苗会社で「ハゼリソウは緑肥用、景観用」となっていました。

緑肥という言葉も初めてでした。

 緑肥とは 

新鮮な緑色の植物をそのまま田畑に漉き込んで肥料とすること。

肥料として使われる植物は緑肥作物と呼ばれる。

緑肥として栽培した植物は収穫せず、次に栽培する主作物の肥料成分として活用する。(Wikipediaより)

 

 

昔から大根畑にマリーゴールド、田んぼにレンゲソウなどを植えれば土壌の中の有機物を増やせるということは知っていました。

それが緑肥作物なのですね。

ということで「ハゼリソウ」がどこに咲いていたかというと---ネギ畑でした。

そうしたらやっぱりネギ畑の緑肥作物はハゼリソウのアンジェリアという品種を使うようでした。

 

でも、ハゼリソウの青紫色の花は観賞用としても十分に通用ほどきれいなんです。

それなのに、花が咲いてからタネができる前には刈り取られて、畑に漉き込まれてしまうとは・・・

 


 

学名:Phacelia tanacetifolia

英名:Purple tansy、Blue tansy

別名:ファセリア・タナケティフォリア、アンジェリア

科名・属名:ムラサキ科 ハゼリソウ属

原産地:アメリカ合衆国、メキシコ

 

 

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チャツボミゴケ公園

2023-05-14 07:00:00 | 国内旅行

尻焼温泉に泊った時は雨、でも翌日は青空になりました。

天気予報は良い方に外れました。

それならば「チャツボミゴケ公園」に行こうと決めました。

聞きなれない名前の「チャツボミゴケ」、コケの一種だと分かるけれど、どこで切って発音すればいいのか、漢字ではどのように書くのか?----正解は「茶蕾苔」でした。

 

「チャツボミゴケ公園」はどのような場所かというと、本州ではここでしか見ることができない「チャツボミゴケ」という特異なコケが見られる場所です。

チャツボミゴケは強酸性の温泉水が流れる場所に育つ特異なコケで、現在日本ではここ中之条町と阿蘇でしか確認されていない、とても貴重なコケらしいのです。

2015年5月、群馬県中之条町と草津町に広がっている芳ヶ平(よしがだいら)湿地群がラムサール条約湿地に登録されました。

「チャツボミゴケ公園」はこの芳ヶ平湿地群の中にあります。

その後、2017年2月には「六合チャツボミゴケ生物群集の鉄鉱生成地」として国の天然記念物にも指定されたのです。

そのようなこともあって、この貴重なコケを守るために公園として整備したのでしょう。

実はラムサール条約湿地に登録されてすぐにこの場所を訪れたことがありました。

その時はまだ公園として整備中だったため中には入れなかったので、残念ながら諦めて帰ってきました。

だから今回は2度目のチャレンジです。

驚いたことに入場料、600円が必要になっていました。

それよりももっとびっくりしたのがシャトルバス、駐車場から公園の入り口までシャトルバスが運行されていたのです。

1キロメートルほどの距離ですが、山を登っていかなくてはなりませんので、このバスはうれしいです。

町で管理しているようで2台のバスがピストン輸送していました。

数日前のゴールデンウィークの時は乗れない人も出るほどの人気だったそうです。

 

公園入り口、ここから歩き始めました。

遊歩道が整備されていて、一周しても20分ほどの道のりです。

 

遊歩道の途中、川の流れが滝になっている場所もありました。

 

一番の見どころ、チャツボミゴケが群生している「穴地獄」です。

この穴は白根火山の爆発で形成されたもので、チャツボミゴケの生育に必要な硫酸酸性泉が湧き出しているようです。

だからこの穴に動物が落ちると、出られなくなって死んでしまうとか。

この場所が一番高い所、ここから下って行きます。

 

「穴地獄」を上から見下ろしてみました。

温泉が湯気を立ち込めながら流れ、その周りの石にチャツボミゴケが群生しています。

まだまだ岩肌が見えています。

緑の絨毯になるまではもう少し。

 

「穴地獄」付近のチャツボミゴケの様子。

 

ここは標高が高いため、まだ春になったばかり、もう少しするとコケが広がって緑の絨毯となり、更にレンゲツツジが見ごろになれば、緑とオレンジの風景が見られるのでしょうね。

あと、この遊歩道の周りの木はほとんどがカエデでした。

ということはきっと秋には紅葉とチャツボミゴケの緑のコラボレーションが期待できそうですね。

 

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