尻焼温泉に泊った時は雨、でも翌日は青空になりました。
天気予報は良い方に外れました。
それならば「チャツボミゴケ公園」に行こうと決めました。
聞きなれない名前の「チャツボミゴケ」、コケの一種だと分かるけれど、どこで切って発音すればいいのか、漢字ではどのように書くのか?----正解は「茶蕾苔」でした。
「チャツボミゴケ公園」はどのような場所かというと、本州ではここでしか見ることができない「チャツボミゴケ」という特異なコケが見られる場所です。
チャツボミゴケは強酸性の温泉水が流れる場所に育つ特異なコケで、現在日本ではここ中之条町と阿蘇でしか確認されていない、とても貴重なコケらしいのです。
2015年5月、群馬県中之条町と草津町に広がっている芳ヶ平(よしがだいら)湿地群がラムサール条約湿地に登録されました。
「チャツボミゴケ公園」はこの芳ヶ平湿地群の中にあります。
その後、2017年2月には「六合チャツボミゴケ生物群集の鉄鉱生成地」として国の天然記念物にも指定されたのです。
そのようなこともあって、この貴重なコケを守るために公園として整備したのでしょう。
実はラムサール条約湿地に登録されてすぐにこの場所を訪れたことがありました。
その時はまだ公園として整備中だったため中には入れなかったので、残念ながら諦めて帰ってきました。
だから今回は2度目のチャレンジです。
驚いたことに入場料、600円が必要になっていました。
それよりももっとびっくりしたのがシャトルバス、駐車場から公園の入り口までシャトルバスが運行されていたのです。
1キロメートルほどの距離ですが、山を登っていかなくてはなりませんので、このバスはうれしいです。
町で管理しているようで2台のバスがピストン輸送していました。
数日前のゴールデンウィークの時は乗れない人も出るほどの人気だったそうです。
公園入り口、ここから歩き始めました。
遊歩道が整備されていて、一周しても20分ほどの道のりです。
遊歩道の途中、川の流れが滝になっている場所もありました。
一番の見どころ、チャツボミゴケが群生している「穴地獄」です。
この穴は白根火山の爆発で形成されたもので、チャツボミゴケの生育に必要な硫酸酸性泉が湧き出しているようです。
だからこの穴に動物が落ちると、出られなくなって死んでしまうとか。
この場所が一番高い所、ここから下って行きます。
「穴地獄」を上から見下ろしてみました。
温泉が湯気を立ち込めながら流れ、その周りの石にチャツボミゴケが群生しています。
まだまだ岩肌が見えています。
緑の絨毯になるまではもう少し。
「穴地獄」付近のチャツボミゴケの様子。
ここは標高が高いため、まだ春になったばかり、もう少しするとコケが広がって緑の絨毯となり、更にレンゲツツジが見ごろになれば、緑とオレンジの風景が見られるのでしょうね。
あと、この遊歩道の周りの木はほとんどがカエデでした。
ということはきっと秋には紅葉とチャツボミゴケの緑のコラボレーションが期待できそうですね。