いつもと同じ道を通っていて、今まであまり気にもしていなかった木に、ある日突然真っ赤な実がぶら下がっているのを見つけてしまったのです。
ちょっとシワシワした赤いサヤ、そして熟した実の中からは黒い種子が顔を出していました。
鮮やかな赤い色だったので、遠くからでも良く見えたのです。
こうなってくるとこの木の正体を知りたくなってきます。
画像検索したら、この赤いサヤと中の黒い実の形で似ているものがいくつか出てきました。
ツリバナ、ミッキーマウスの木(オクナ・セルラータ)、タンキリマメ、クサギなどでした。
でも、これらはすべて今までこのブログですべて取り上げた木だったので、それら以外を探し、この木の名前が「ゴンズイ」だと分かりました。
別名は、クロクサギ(黒臭木)。
葉をちぎると臭い匂いがしますが、実が青いクサギに対して、ゴンズイの実が黒いことからつけられた名前のようです。
クサギも実は黒いと思うのですが・・・
「ゴンズイ」?
そんな名前の木があるのは知りませんでした。
魚のゴンズイならば子どもの頃から良く知っていました。
ナマズのように、髭のある魚でした。
なぜ魚と木に同じ名前が付いているのだろうと不思議に思い調べました。
やっぱり同じように思う人もいるのですね。
検索したらすぐにヒットしました。
いくつか説があるようですが、毒を持った魚のゴンズイと同じように役に立たないからという説、中国から伝わったときによくにたゴシュユと混同してつけられた名前が変化したという説などがありましたが、はっきりとは断定できないようです。
でも、このゴンズイの木について更に調べてみると、中国では果実やタネを薬として利用したり、日本では赤い実がユニークなので盆栽として重宝されたりしているようなのです。
だから、役に立たないという説は間違っているかもしれませんね。
この木には5月~6月ごろ、若い小枝の先端に、淡い緑黄色の小花が穂状になって咲くようなのですが、あまり目立たないようです。
それで、いつも通っている場所なのに気づかなかったのですね。
こうして1度注目した木となったからには、来年はきっと花が咲いているのも見ることができるかもしれません。
学名:Euscaphis japonica
英名:Gonzui tree
別名:クロクサギ、キツネの茶袋、ゴゼノキ
原産地:日本~朝鮮半島、台湾、中国
赤い実を見つけてから数日後、今現在、木には葉っぱは1枚も残っていなく、ただ赤い実だけがぶら下がっている状態です。
周りが殺風景な雑木林なのでこの実だけがとっても目立っています。