「キバナコスモス」は黄色いコスモスだとずっと思っていた。
ところが、キバナコスモスはコスモスとは全く別の品種だということが分かった。
2つの花を比べてみると何となく雰囲気が違っている。
雰囲気だけで区別は難しいので、雄しべや雌しべの付き方や葉の形状の違いなどを見ると良く分かるかも。
コスモスの方は明治時代にメキシコから渡来したのだが、その時はピンク系と白系しかなかった。
その後大正時代になってからやはりメキシコから入った花があった。
それが黄色くてコスモスのような花だった。
命名した人たちが、「咲く時期も同じ頃だし、花も似ているから『キバナコスモス』にすればいいんじゃないかな」、と言ったかどうか分からないけれど、その名前になってしまった。
ところがその後、玉川大学農学部が世界で初めて黄色いコスモスの開発に成功した。
最初に入った本当のコスモスの方に黄色い花が誕生したのだ。
そして今ではその黄色い花の登場によって「黄色いコスモス」と「キバナコスモス」の両方が混在してしまったという、ややこしい事態になってしまっている。
今更名前を変えることもできないし。
でも、こういったことは良くあることなのかもしれない。
例えば「シロヤマブキ」と「白花ヤマブキ」などもそう。
大昔、名前を付けた人は、まさか後世になって花の色を変える技術があることなど想像もできなかったのかもしれない。
- 学名:Cosmos sulphureus
英名:golden cosmos/yellow cosmos
- 別名:キバナアキザクラ(黄花秋桜)、イエローコスモス
科・属名:キク科 コスモス属
- 原産地:メキシコ
[黄色いコスモス]
写真引用元---https://photo-pot.com/ (自然写真のフリー素材)
普通に流通しているらしいが、まだお目にかかっていない。