私がSの存在に気が付いたのは、2009年の終わり。
その頃、私たちは兵庫県西宮市に住んでいました。
親戚や友人はほとんどなく、主人も出張が多く留守がちだったため、私は1歳半の長女をほぼ一人で育てているような感じでした。
当初は、できるだけ長く子供を手元で育てたいと思い2年の育休をもらっていましたが、その子育ては試行錯誤、負の連鎖のような毎日でした。
食事も睡眠も排泄も、問題だらけ。解決の糸口さえ見つけられませんでした。
一方で、仕事復帰が3か月後に迫っており、私にとってようやく待ちに待った日がやってくると思っていました。
4月からは保育園という頼れる存在ができて、これで問題は解決されるはず、などと夢見ていました。
けれども、こんな私の計画にストップを言い渡すように、Sが私のお腹にやってきたのでした。
あのまま私が仕事に復帰していたら、どんな生活だったのか。
他力本願のような考え方をもっていた私がきちんと両立出来ていたのか、
仮にどうにか両立できたとしても、それが本当の両立なのか、今のようにちゃんと子供と向き合えていたかは甚だ疑問です。
そう考えると、Sは本当に人生の栞(道しるべ)なのかも、と思うことがあります。
Sがお腹の中にやってきてくれたことで、ひばりヶ丘に戻ってくることができました。
こうしてつぐちゃん家にもどっぷりお世話になることができました。
そして、つぐちゃんとわははのメンバーに囲まれて、どうにか2歳差育児を投げ出さずに、
時には子育てを楽しむ余裕さえ持つまでに成長することができました。
Sの妊娠には、正直驚きと不安がありましたが、ここまで私の人生を導いてくれたかと思うと今は感謝の気持ちがあふれてきます。
我が家にとって、本当に大きな存在となったS。
わははという場所で育ててもらったことを、何歳になっても忘れないように話してあげたいと思っています。
本当にありがとうございました。まだまだ遊びに行きたいと思います!(まき)