『庭』のことを思っていたら、
そういえば、伊東静雄の詩に庭が登場していた。
というので、伊東静雄の詩を引用するのことに。
廃園
身を野性に放たうとする
お前の努力は
生ひ茂る雑草や濁つた糸藻でこそ
消し難く その古い物語を甦らす
廃園の様だ
詩集をひらくと、この『廃園』の前に『秋』があった。
秋
事物が 事物の素朴を失ふ日
夏は去らねばならない
そして澄み渡つたその空虚に
衆人の悔恨で
目に見えぬ伽藍は建ち始める
詩集をひらくと、
『庭の蝉』とか『庭をみると』とか
「庭」と題する詩はあるのですが、
それから、『夏の終り』とかあるのですが、
うん。二つの詩を引用して私は満腹。