堀口大學という名があれば、
司馬大学という名もあってもいいかなあ(笑)。
といっても、
これは、第1回菜の花忌シンポジウムの
鼎談で、最後の〆を語った井上ひさし氏の
言葉に登場するのでした。
未公開講演録愛蔵版Ⅱ「司馬遼太郎が語る日本」
にシンポジウムの鼎談が載っており、
その最後の井上ひさし氏の言葉を引用できます。
井上】 僕は今、ハーバード大学のことを考えております。
ハーバード大学の起こりは、
牧師さんの集めた一万冊の書物でした。
その方は自分がこつこつ集めた本を一万冊寄付された。
それをどう整理し分類すればよいか、そして
書物の中に何が書いてあるか、
さらにどう読めばよいのかを考え、
研究しているうちに、同学の士が集まってきて、
やがてそれがハーバード大学になったのだといいます。
・ ・・・・・
司馬さんをどういうふうに読んでいくかということを
やっていくと、自然に一つの大学ができるのではないでしょうか。
べつに財団に大学を建てろと言っているわけではなく、
司馬さんが集められた本、
お書きになった本を私たちが読んでいくことで、
『司馬学』といいますか、とても変わった
おもしろい生き生きした大学のようなものが
自然にできるのではないでしょうか。
きょう午後からずっとぼんやり過ごしているうちに、
だんだんそんな気がしてきました。
僕の中にもすでに『司馬大学』がある――。
会場のみなさんと同じ空気を吸いながら、
いろいろとお話を伺いながら、
なんとなく私はそう考えはじめました。
そんな感想を申し上げることで、
無理やり締めにさせていただきたいと思います。」(p297)
司馬大学という名もあってもいいかなあ(笑)。
といっても、
これは、第1回菜の花忌シンポジウムの
鼎談で、最後の〆を語った井上ひさし氏の
言葉に登場するのでした。
未公開講演録愛蔵版Ⅱ「司馬遼太郎が語る日本」
にシンポジウムの鼎談が載っており、
その最後の井上ひさし氏の言葉を引用できます。
井上】 僕は今、ハーバード大学のことを考えております。
ハーバード大学の起こりは、
牧師さんの集めた一万冊の書物でした。
その方は自分がこつこつ集めた本を一万冊寄付された。
それをどう整理し分類すればよいか、そして
書物の中に何が書いてあるか、
さらにどう読めばよいのかを考え、
研究しているうちに、同学の士が集まってきて、
やがてそれがハーバード大学になったのだといいます。
・ ・・・・・
司馬さんをどういうふうに読んでいくかということを
やっていくと、自然に一つの大学ができるのではないでしょうか。
べつに財団に大学を建てろと言っているわけではなく、
司馬さんが集められた本、
お書きになった本を私たちが読んでいくことで、
『司馬学』といいますか、とても変わった
おもしろい生き生きした大学のようなものが
自然にできるのではないでしょうか。
きょう午後からずっとぼんやり過ごしているうちに、
だんだんそんな気がしてきました。
僕の中にもすでに『司馬大学』がある――。
会場のみなさんと同じ空気を吸いながら、
いろいろとお話を伺いながら、
なんとなく私はそう考えはじめました。
そんな感想を申し上げることで、
無理やり締めにさせていただきたいと思います。」(p297)