スパゲッティな日々

いわゆる「マカロニウエスタン」に翻弄される日々のことである。

「Casa de Campo」 カサ・デ・カンポ

2010年07月07日 | Weblog
調査から1年経って、ようやくの更新になります。

今回は「アルカラ・デ・エナレス」と「カサ・デ・カンポ」という名のエリアになります。

ロケ地HP

アルカラ・デ・エナレスという町は、エナレス川の氾濫原の上に発展した町です。
広い原野は、現在たくさんの工業団地へと変貌してしまっています。
そのエナレス川の浸食によって出来た崖の続く風景が、うってつけのロケーションとなったわけです。

幸いなことに、崖の姿は当時から何も変わっていないので、比較的簡単にロケ地を特定できるのですが、
生い茂った草木と川と私有地の鉄条網にはばまれて、なかなかいい写真を撮ることができません。
とにかく、川を渡り、山を越え、歩いて歩いて歩きまくっての調査でした。

カサ・デ・カンポというエリアは、マドリッド駅の裏手の街なかにあたり、タクシーで出かけるしか
ありませんでした。
マドリッドの町の中を車を運転してゆくのは、外国人にとっては至難のワザです。

カサ・デ・カンポとは、カントリー・ハウス、田舎家とでも言いましょうか。
当時そのエリアにあった民芸館のような建物が、荒野の用心棒をはじめとして、いくつかの作品で
ロケーションとして利用されていたのです。

2年半ほど前に他界した、レオーネ作品のロケ地研究家ドン・ブルース氏から、だいたいの位置を聞いて
いたのと、友人がインターネットを駆使してある程度の位置を特定していたので、それを肉眼で確かめる
というのが昨年の調査の目的でした。

そのカサ・デ・カンポという民芸館は、超高級なレストランへと変わり果ていたのですが、なんとしてでも
店内で写真を撮る必要がありました。
そこで、我々は、開店前の掃除の時間を狙いました。

案の定、若いアルバイト風の男が店の前で掃き掃除をしていました。
「ちょっと中に入って見せてもらってもいいですか?」と言うと、「どうぞお好きなように」みたいな
感じで手を差し出して招いてくれました。
「ラッキー!!」
しかし、店内は調度品などがいっぱいで、なかなかいい写真を撮ることはできませんでした。
ぜひ、もう一度出かけて行って決定的なショットを、と思っています。