跳箱

跳び箱でも飛箱でも飛び箱でもとびばこでもいいけどそこはそれ跳箱なんです。体育日和のお供にどうぞ。

老いたネグポン、バーゲンす。

2007-09-26 22:15:46 | 収集品
プロジェクトをぶち上げた当時、筐体・電源・バッテリー・マザーボード・メモリ・CPU・キーボード等・その他諸々の部材コストが$10以下に収まらないと実現できないコスト構造を実現可能と喧伝し、その後やっぱ最初は$250かかると目標下方修正し、導入検討してもらっている国(のひとつ、正確にはインド)の教育長官から100ドルあったら従来教材に投資したほうがよい、とまっとうな反論を食らい、それでもなんとか実現にたどり着いたら($250を覚悟してたのに$176で落着させたんだから現場は相当がんばったはず)配った先で子供らがポルノ見るのに使ってた(わはは、跳箱はおおいに肯定します)かのOLPCが、Buy1 Get1ならぬ

Give1 Get1

キャンペーンを来る11/12から実施するとのコト。曰く、

Starting November 12, One Laptop Per Child will be offering a Give 1 Get 1 Program for a brief window of time. For $399, you will be purchasing two XO laptops—one that will be sent to empower a child to learn in a developing nation, and one that will be sent to your child at home. If you're interested in Give 1 Get 1, we'll be happy to send you a reminder email. Just sign up in the box to the left and you'll receive your reminder prior to the November 12 launch date.

であるそうな。

$399なら市場が混乱するほどのインパクトは発生しない、ということなんでしょうか?AMDやintelがよく承諾したなぁ。どうせならeBayで扱えばいいのにね。

なんにせよ、先進各国の教育パパが飛びつく可能性高し。とはいえ、本来の目的からすると相当手段を選ばない状態になってきている感ありで、同プロジェクトの明日はどっちなのか要チェックであります。

跳箱的には

レゴ マインドストーム NXT

レゴ

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とセットで6万円くらい(いや、それだと寄付分のコストが入りませんが)で発売されたら即ゲットしたいです。(とはいえ、ウチの子、まだみどりのバケツで十分だからなぁ...。)

夏の(それ以外も入ってしまったが)定番

2007-08-09 23:13:25 | 収集品
夏休みは脳みそとデータのたな卸しをするのに、良いタイミングです。丁度この時期に出回る白書を眺めつつのんびりするのも良いかも。(家族持ちには夢みたいな夏休みスタイルではありますが...。)

定番編:

モバイル社会白書〈2007〉
NTTドコモモバイル社会研究所
NTT出版

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3年目を迎え、なんとなく定着してきた感のある(かなぁ)モバイル社会白書。発行元のNTT DoCoMoモバイル社会研究所では9/7にモバイル社会フォーラムを開催するとのコトなので近在の各位は覗いてみては?

ワールドICTビジュアルデータブック2007は今年もひっそりと発表されていました。なんせ世界中の統計を纏めているのでデータが古くていまいち注目が集まらない資料ですが、付録のCD-ROMのデータが最高に使いやすいので、最新データでなくてもまあいいか、な案件には大変便利です。跳箱的には世界中を網羅的に押さえているところが萌えであります。

デジタルコンテンツ白書2007ITUのアレがAmazon的に取り扱いが無い(なぜか2004だけ掲載アリ)のはしかたないにしてもデジタルコンテンツ白書まで2007の掲載が無いのはいまいち納得いかないところであります。そして総務省のサイトで無料で見れるしPDFもダウンロードできるんでさして紙に需要があるとは思えない情報通信白書の平成19年版はきっちり売っているってのはどういうことなんでしょうか?ロングテールしてるんじゃないんかいっ。

あとは、日経マーケットアクセス契約していると必要ないとも言いますが、

デジタル家電市場総覧〈2007〉

日経BPコンサルティング

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なんか定番として良いんではないかと。

そうそう、紙資料じゃないですが、NEDOの技術戦略マップ2007も3年目突入しています。今年は検索サービスも装備していい感じに熟成が進んでいます。こういうプロジェクトは継続はチカラなり、と申しますのでこれからもぜひがむばっていただきたいものです。

ちなみに情報通信白書とかインターネット白書とかケータイ白書とかは定番じゃなくて鉄板だと思うんで持ってない人(素人さん除く)がいるなんてシンジラレナイであります。


番外編:
日本情報システム・ユーザー協会のソフトウェアメトリックス調査2007、跳箱的にはセットにするなら要求仕様定義ガイドラインと組み合わせるのがお奨めであります。この辺に関心あるなら、

民間向けITシステムのSLAガイドライン―導入・契約方法、改善点、最新事例を網羅
電子情報技術産業協会,ソリューションサービス事業委員会
日経BP社

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も併読されたい。で、ここまで読む人なら、

中小企業の財務指標〈平成18年発行〉

中小企業診断協会

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なんかも面白いと思う。(どんどんネタが古くなってるなぁ)JUASの企業IT動向調査2007の母集団が相当恵まれた部類であることが良くわかります。(とほほ)

老いたネグポンのその後

2007-08-02 02:53:09 | 収集品
発展途上国に暮らす子供たちに教育を!という主張自体については、100%の同意を捧げるものではありますが、その手段として$100ノートPCの配布を!となると、どうにも首を傾げざるを得ない、老害なんじゃないか、なネグポンことニコラス・ネグロポンテ教授率いるOLPCの近況(そういや前回取り上げたのは昨年の暮れだったね)をふとチェックしてみたので書き留めておく。

Linux Insiderによると結局Beta版の製造コストは、

Although widely referred to as the "(US)$100 laptop," the actual price at last mention was $176 per unit in quantities of 250,000, Vota said.

となった模様。よくがんばった部類だとは思うけど、競争原理の働かない企画・製造・流通がいつまでコスト競争力を維持できるのか(というより、現時点でも競争力あるのか?)見ものです。どうもうさんくさい。

一方、ほほえましいというか、逞しいというか、

Evidence of that need may have surfaced in the last few days with reports that downloaded pornographic images have been found on the XO laptops in use by children in Nigeria.

機器を渡されたナイジェリアの子供たちはポルノ画像のダウンロードに精を出していたらしい。わはは。OLPC側は今後の出荷分についてフィルタを仕掛けて"有害"情報アクセスを防ぐ方針らしいけれども、ポルノへのアクセスは子供たちにとってネット利用のインセンティブとして機能しているはずなので永久にイタチゴッコが続くでありましょう。むしろこういったイタチゴッコの中から次代を担う若者が育ってくるかもしれないとさえ思うので、おおいに知恵を絞ってポルノアクセスを実現してほしいと子供たちにエールを贈るものであります。

三毒五欲とはいいますが、完全に解脱しちゃったら心臓止まっちゃうもんね。加減が大事って事で。

物欲の夏

2007-07-24 22:43:47 | 収集品
モノの半日いぢっただけでiPhoneを放り出し、きっちり発売日に納品されていたのにこれまた放置されていたWS011SHの存在を思い出してしばしこねくり回していたところ、某所からG900納品始まった、つうかヲレハウケトッタと連絡あり。スバラシい、すぐさまなんちゃって日本語化しよう、そうしようとけしかけたが、ぜってーいやだと即答(なんで彼は日本語読めないんだろう?プンスカ)され意気消沈。しょうがないからeXpansysで買っちゃうか?と思ったら早くも香港在庫は掃けきったとのこと。しかたない、あと一ヶ月もしたらX01T(SIMロックされてるが...。)納品されるだろうし。WS011もX01Tも同じWM6じゃねーかと突っ込まれる向きもあるかもしれないがClassicとProfessionalの違いはやっぱいぢり倒しておかないといけないんであります。と言い張っておく。(どうせ6時間で飽きるけど)やっぱ買っちまうか?

と、かなりどうでもいいことを考えていたらすっかり会議が終わっていたので、eXpansysに注文を出そうとしてたらLenovoから日本語版X61tのSXGA+版出たとのメールが届く。おおぅ。

脊髄反射で発注しそうになった。危ない危ない...。(子供いるんだから気をつけなきゃ)

マシンパワーと技術の無駄遣い(とその昔はGUIに頼るだけで言われた。もっと昔は高級言語使うだけで言われた。人はものすごい勢いで軟弱者になっているんでありましょう。でもいいんだもんね、だってカッコいいんだもん。)と言われようとも高解像度アイコンがちっちゃくギュッと詰まって見えるしぱっと見て大意をつかみやすい=情報量が多いから高解像度ディスプレイは大好きさ。そりゃもう904SHを3GSM Congress会場で見かけた次の瞬間に東京に予約の電話入れそうになった(904SHはVGA携帯のハシリでありました)し、ThinkPad T20pとA20pが発表された時はSXGA+とUXGAと聞いて両方即発注、正気に返ったときにはすでに納品されてたり。

世間は順調に(ある種の)衣替えの季節を迎え始めたようで何よりであります。

跳箱はディスプレイ解像度の向上は14.1inch換算でSXGA+の10倍(10500x14000)程度まではぎりぎり意味があると思っている(人間の目玉の性能を考えてみよう)ので、この点だけ考えても、まだまだ世の中には面白いことが起こる余地があると思ってます。(つうかそこまでやる時は液晶みたいな技術の延長じゃなくて分子配列いぢる方向とか光を直接いぢくる方向とかで考えるんだろうなぁ。いっそ脳みそに直接流し込んだ方が楽かも?)

すっかり脱線したけどWS011SHの感想に話を戻すと、

つまらない。

端末であります。そもそもWindowsMobile6がつまらないんだから仕方ないと言えば仕方ないんですが、Vista積んだ親PCのコンパニオン端末として使うのが王道であろうWM6機にあってBluetooth積んでないとはどーゆうことであるか?まったくもって、けしからんのであります。なんでOutLook積まなかったんか?等々、コスト見合いで日和ったらしい仕様に仕様もないと嘆いてみたり。G900もといX01Tに一縷の望みをつないでみる。

まあいいや。

跳箱はiPhoneのマルチタッチは評価しますが、このインターフェースの単位時間当たり情報入力(可能)量の少なさがかなり気になっています。このインターフェースでなんでも処理しようとするとSemanticWebどころかHAL9000級またはスタートレック級の推論能力と状況把握能力をデバイスに持たせなくちゃならなくなりそうだし、そうなると甲殻機動隊も真っ青な管理社会を実現しないといかん、と泥縄なことこの上ない演繹思考があさっての方向に走り出すのでこの辺で止めとく。もっとも情報機器全般において直感的であることが最も重要であるならペンタブレットはもっと売れてもいいはずなんで、そのあたりにヒントが転がっているんではないかなぁ。

そんなこともあって生産性の高い入力手段とインターフェースデザイン(で、かつ普及の可能性があるもの)大募集中であります。エンゲルバート先生の片手キーボード(SolBiancaのブリッジでは大活躍していたインターフェース)とかその子孫のTagType(AXISの表紙を飾ったこともありました)とか今も売ってるFlogPadとかとか。個人的にはTagTypeが優秀だと思うんだけど...。

なんにせよ、まだまだ解決しなくちゃいけない問題が山ほどあっていいかんじであります。欲求不満が溜まると創作意欲が湧くんであります。端末側の問題解決の歩みが網側というか社会資本側の問題(デカイしオモイ)を動かすトリガーになる可能性の件とかも考えないとね。というか調査(夏休みの自由研究?)しますか久しぶりに...。

米国議会合同経済委員会と年金問題

2007-06-27 18:52:30 | 収集品
と掛けてトラッキングと解く。SSOが大事ってね。

JEC(Joint Economic Committee=米国議会合同経済委員会)が8月にもバーチャルな経済行為に対する課税に関する報告書を纏めるとのこと

この問題については2月の境氏の論が面白くまた跳箱的に非常に納得性が高い(あえて蛇足を恐れないなら、HCCHの民事及び商事に関する裁判管轄権及び外国判決に関する条約準備草案に言及してほしかった)ので、あとはただひたすら、X01T(多分報告書と入手タイミングが同じくらい?)とAdvanced W03es(これが最初に届くだろーな)の納品ともども発表を待つのみであります。たのすぃみ~。(あ、どうでもいいですがAdobe CS3はとりあえずDP入手済みであります。これ、いい。)

一方、中曽根内閣の国民背番号制論議に始まり、紆余曲折を経て一応のカットオーバーを迎え、セコイ実装に祟られて問題山積みではあるものの公的個人認証などの付加サービスをぼちぼち提供(または検討)して、利用拡大をのんびり進めていたところに(ある意味、成熟するまでほっときゃいいのに)勃発(または顕在化)した年金問題(と厚生年金破綻危機問題)に巻き込まれて再び脚光を浴びてしまった住基ネットはやはり(大幅な実装変更が要るだろうけど)SSO的な認証認可チェーンの親玉にならざるを得ないのかもしれないと思ったり。

どちらも利用者(または納税者)の動態把握を実現しつつ情報漏えいリスクを押さえ込まなければならないシステムの検討を必要としているんですが、一方は新たな課税機会、もう一方は不祥事の後始末が構築動機となっているところに、それぞれの国民性を感じてしまったりして。とほほ。

不思議なセミナー

2007-06-04 18:46:36 | 収集品
実は跳箱はVenice Projectだった頃からJoostのテスターやってるんですが、当時はテスターやってること自体公表禁止つうルールがあったのであんまりJoostについては書かなかったんすが、"楽しいTVの未来を考える研究会"とかいうテレビ局とは関係ない外野の人たちが主催している"テレビとネットの
近未来カンファレンス
"という集まりにて今週金曜日に「Joostインタフェースに見られるデジタル時代のテレビインタフェースの行方」というナゾ極まりない催し物を行うとのこと。

いわく、

Joost.comのもたらしたmy joost機能は、テレビをデスクトップ画像に変容させるような、まるで「テレビモニタを汚す機能」になってしまったのかもしれません。しかし、それらから得られるユーザーの恩恵は?

等々、Joostをネタに5000円の会費を取って"大胆に予測"するんだとのこと。

いやー、流行って面白いね。東芝のRD(跳箱つうか嫁さんも愛用)のほうがよっぽど業界の屋台骨を揺るがせそう(不発)になったと思うけど、東芝RDは誰でも買えるし、電通やNRIのやりとりは専門家じゃないとツッコミ入れにくいもんね。

そこいくと(さっきコメントにも書いたけど)アメリカでは~等々、の大多数の人にとって簡単に検証しにくいネタ(希少性がある財ともいえる)ならインサイダーじゃなくても有償セミナーが開催できる、っていう事例なわけです。

ちなみに、Joostのベータインビテーションの割り当ては徐々にゆるくなってきておりまして、無制限割り当てを受けているテスターがごろごろいます。(ちなみに跳箱も無制限です)ベータインビテーション欲しい人は言ってくれればいくらでも送ります。(つうか数名には強制的に送りつけます)

こんなもん珍しくもなんともないです...。(と、他人様がメシのタネ(のタネ)くらいにしようとは思っているかもしれないネタの希少性を薄めたろうと意地の悪いこと考えているのは跳箱の悪い癖です)

地道にこつこつ

2007-06-04 16:10:22 | 収集品
跳箱は建機模型コレクターでありまして、建機模型の標準縮尺は1:50でありますので1:50の玩具はなんでも大好きなんでありますが、1:50という縮尺はひじょーにマイナー(sikuでちょっとだけ作ってたりしますが)なので集めるのが大変だったりします。そこで最近は跳箱の好きな建機のなかでも格別に好きなタワークレーン(いまどきのものは厳密にはジブクライミングクレーンといいます。てゆうかどこかIUKのJCC-V720とか模型化してください。すげー欲しいです)が1:87(そう、HOゲージの縮尺)なので日和って1:87に手を出してしまっています。価格が手ごろで品数豊富なものだから収集ペースが速くなるのはいいんですが、1:50模型を丹念に探しているときほどトキメかないのはなぜ?(あ、1:87の世田谷線300系を入手したときは激しくトキメきました。念のため1:150のMODEMO製も入手しときました。だんだん収集対象とというか趣旨が変化してきてます。困ったモンです。)

さて、ひさびさにCNETによると何事かやってるうちになぜか趣旨が変わってしまうちゃらんぽらんな跳箱と違って趣旨がきちんと一貫しているNTTデータ他4社はほぼ1年前となる2006/6/19に発表したIDコマース基盤仕様1.0版に基づいた実証実験を完了させたとのこと。今回の実験結果を元に仕様をバージョンアップさせて1.1版を公表予定だそうで、完成が楽しみな一品であります。(ちなみに跳箱は仕様書コレクターでもあります)

OpenIDが熱狂的に受けているなんて記事もありました(Web2expoのセッションでOpenID自身が2500サイト採用と発表していたっけ)が、こういった草の根レベルでもアカウント連携(統合)の必要性が認識されるようになってきたっつうことは、ようよう、期が熟し始めてきたってことかもしれません。

SAMLはいつ花咲くんだろう?


G900もといX01Tキター

2007-05-23 21:22:59 | 収集品
今年の2月にバルセロナで一目惚れしてから発売を待ち望んでいたG900が当初のアナウンス通りSoftbankからX01Tとして8月中旬以降発売されるとのこと。

うれすぃ。

どのくらいうれすぃかと言うとエントリに写真貼り付けちゃうくらいうれすぃのであります。

はやく8月にならんかの?

おみや再び。GYAO+の件

2007-03-25 21:43:30 | 収集品
一月にひょんなことからSony WA1のモニターに参加したコトの顛末は昨夜エントリした通りですが、先日渋谷でUSENのS氏とメシを喰った際、帰り際に紙袋を渡されて「こないだ作ったんだけど嫁さんに使ってもらってくれ」と一言。だーかーらー、跳箱は商品モニターブログじゃないんだって...。

渡された紙袋に入っていたのは同社のGyao+。Motorola製IP Video STB VIP1200をカスタマイズした機械で、Motorolaの資料を読めば判るように最上位機種はHDDを内蔵してDVRとして利用することもできる。跳箱イチオシI/OなHDMIを搭載している(Gyao+では後日利用可能になるとのことだが、それっていつよ?)上にDVI端子も付いているイカレた仕様です。Gyao自体は現状480i相当の配信しかしていないので明らかなオーバースペック。S氏の趣味丸出しです。(この点、反論はウケツケネぇ)

販売チャネルはネットによる直販のみで価格は24,800円。明らかに高すぎです。が、このオーバーなスペックではいたし方ないところでもあります。もっと仕様をケチって1万円を切る(できれば5千円を切る)STBを出すべきでしょう。

中身がWindows CEだから、ということもありますがDHCPのある環境なら基本的に設定の類は一切考える必要がありません。ケーブルつないで電源入れるだけ。が、利用者登録を付属のチャチなリモコン(本体のスイッチ類もWA1とは比較にならないほどチャチ)でやらなければならない点はかなり苦痛を伴います。(このあたり、まだ改善の余地ありです)vCARDかFeliCaの簡単登録あたりに対応してくれるといいかも。ちなみにファームアップデートする際の脅し文句はあまり頂けません、もうちょっとスマートな書き方はできないものか?

新しいコトにチャレンジしまくっているWA1と比較すると当たり前の枯れた技術をコンパクトにまとめることに徹しているGyao+なのでこのあたりはソツなくまとまっていて当然といえば当然なんですが、コンシューマ機器ってそういうところのまとまりの良さ、つまり、利用開始までのハードルの低さが大事なんじゃないかと思う跳箱的にはGyao+は、これはこれでアリ、な製品と判断します。

さて、気になる嫁さんの反応ですが、WA1には見向きもしなかったのにGyao+は設置したその日から使い倒しています。さっきもヨガ番組なんぞ見ながら体操(とはいわないのか?)なぞしてました。あまりといえばあまりに違うこの反応。

曰く、「ソニーのは自分の持ってる曲聴けるだけだけどコレは自分の知らない曲も聴ける」のがポイントだそうで。もっとも見てたのはヨガですが...。

モノを売ろうとしているWA1とサービスを売ろうとしているGyao+の違い、といってしまえばそれまでですが、結局、どのようなUser Experienceをどのような交換条件で提供するか?をデザインするのが商売の要諦だと整理するなら、考慮している枠組みがより広範に渡っているGyao+の方が素人にとってはオモシロイ、と感じてもらえる可能性の幅が広かった、ということなのかもしれません。

もちろんGyaoが商業的に自立しえるか?という問いに対する答えがいまだ見出されていない現状に始まり、個別に見ても現在のCM編成の貧弱さ、番組とCMの切り替えの粗雑さ、コンテンツ編成の貧弱さなど改善の余地の多さは目に余りますし、ハードウェア=ガジェットとして見た場合のGyao+の弱さは目を覆わんばかりです。(正直言って家電量販店に並べるのはキツいでしょう)

それら問題点の山を考慮に入れても、その昔テレビ放送が始まった時代と似た、"無料のコンテンツを視聴するために有料の機器を購入する"という心理フレームワークを再び提示した点は純粋に面白い、と思います。

Gyaoのような垂直統合モデルサービスが複数並立する形で新しい秩序が成立していくのか、従来型(と、言わないほうがいいのか?)の分業モデルが温存されるのかわかりませんが、システムアーキテクチャをデジタルテレビ情報化研究会もしくはIPTVフォーラムと摺り寄せた変形版の誕生、といった形でサービスとガジェットの分離は再び始まるんじゃないかなぁとディスカバリーチャンネルから引っ張ってきたらしい赤ちゃん番組見ながら思った夕べでした。

おみやのその後

2007-03-25 00:38:47 | 収集品
書きたい気分じゃないときは書かないに限る、と何度目かのブログ放置シーズンを迎えて早一月な今日この頃、代々木公園では一本だけ気の早い桜が三分咲きになっていたりしますが今年の花見はどこでやろうか思案中の跳箱であります。跳箱的には祐天寺境内の一本桜がお気に入りなので酒瓶だけ持ち込んで夜桜見物もいいもんだと思っているんですが、ここんちはいわゆる花見スポットではありませんのでメシ食いたい人は駒沢通りを渡った先のロゼッタあたりでどーぞ。(なに食ってもウマイことは保証します)そうそう、祐天寺駅前の紋寿司もお勧めであります。(ヒイばあちゃん元気かな?)

さて、先月ソニーさんの奢りな飲み会で「あっ、2本しか書いてない人っ」と突っ込まれて、あ、3本書くんだっけ?と気づいたのもつかの間、その翌日から年がら年中雨ばっかり降っている(が、鮭はうまい)街にふらふらと出かけていて、突っ込まれたことなどスッポリと忘れていたら田口氏からトコロデドーナッテンノ?(いや、電報じゃないですけど)と、ほんとにたまにしかログインしないgmailに再度の突込みがあった(しかも二週間前)ことにようやく気づいたのはつい数時間前のこと。

あー、もうみんな忘れてるよね?えへ。こっそりアップしておこう。

で、件のWA1についてですが、確かに受け取った翌朝(あれって1月の話なんだよなぁイチガツハイク、ニガツハニゲル、サンガツハサル、ってほんとだなぁ)嫁さんに、かくかくしかじかであるから使ってみてはいかがか?といい終わるいや否や「ツカワネー」と連れない返事で撃沈されていたのであります。さもありなん。

情報家電というか、ホームネットワークというかな分野の製品デザインって難しいんだよね。気をつけないとすぐにニワトリとタマゴのループにはまってしまう。この辺の話は始めると長くなるのでまた別途。

跳箱の嫁さんは都内の狭苦しいマンションのリビングで普通の(つまり旧来の)オーディオ機器を使ってCDに記録された音楽を聴く、というスタイルに慣れていて、当人はそこになんの不自由も感じていないわけです。

そこにWA1だけ新規に持ち込まれて使ってみて、といわれても、CDライブラリをパソコンに移植する(要するにiTuneなりWMPなりでエンコする)作業をして、WA1をウチの無線LANで使えるように設定して、ようやく使えるようになるんですが、その労力を投入して得られるメリットたるや、"リビング以外でも無線LANが届く範囲で音楽聴けます"でしかない。

ウチ、そんなに広くないからなぁ。ちなみにベッドルームやキッチンで、うちのライブラリにある曲どれでも好きなだけ聴けるよ?と水を向けてもソレノドコガドレダケオモシロインカ?と冷たい視線が答えておりました。まあなぁ、それこそiPod(あ、いけね、ウォークマン)で十分だよね。

で、iPodかウォークマンを使っている層ならライブラリのエンコは済んでいるはずだから、それなりに需要はあるかもしれないですが、WA1の場合、跳箱はUIに問題があると思うので、この需要を獲得するに当たっても難があるのではないかと思う。

環境設定時に利用するCD(USBメモリもね)に収録されているウィザードはそれなりにこなれた作りでPCの周辺機器設定のツールとしては及第点をつけられる仕上がりにはなっていると思うけどオーディオ機器としてはどうだろう?なんで音楽聴くためだけにIPアドレスとかメンドクサイ設定しないといけないんだろう?(そういえば、今回のモニターでも初期設定でトラブル出た人結構いたね)

設定が終わった後も、WA1の貧弱なモニタを使って設定をいじったり選曲したりするのは結構手間がかかるし、せっかくキレイなデザインの機械なのに指紋がベタベタついて台無しです。だからリモコンつけてるジャン、と突っ込む向きもあるかもしれませんが、付属のリモコンは機能が貧弱すぎて話にならないです。聴きたい曲がピンポイントで簡単に検索できて再生できなきゃPCの膨大なライブラリに接続する意味がないと思うのは跳箱だけ?

中途半端なリモコンを付けて原価を圧迫するくらいならウォークマンそのものをリモコン代わりに使えたほうが便利じゃん?去年、ウォークマンをBluetooth対応に機能拡張するトランスミッターやらなんやら一式を発表しているわけだし。WA1にBluetooth積む方がリモコン付けるより原価圧迫するのはわかるしSRS-BMT30と住み分けしにくくなるのも判るけど。Bluetooth積んだ携帯電話をリモコンにしても面白いかもね。要するに、リッチなUIを積めるデバイスにコストを外出しした方がいいんじゃないかと。(K氏、デザインて所詮エゴのぶつかり合いでしかないと思うから貴殿のこだわりに水を差すものではないけど、ユニバーサルデザインと情報デザイン:ワーマン風というか、な観点はもっと考慮した方がいいと思うんだけどどうよ?)

それからこの製品、価格設定にも疑問があります。いまのところカカクコムで見ると実売価格は3万円台前半で推移しているようだけど、いまどきのラジカセって1~2万円も出すと結構立派なものが買えて音だってそれなりに鳴ります。3万円超のDLNA対応のスピーカ、という商品が2万円ちょっとの全部入りラジカセより売れる理由ってちょっと思いつかない。

適応するユースケースの狭さに対して価格設定が高すぎるので、どうしてもソレじゃないとイカン、という場合以外購買動機付けがしにくいのが困りものです。ちなみにこの商品をいじっていてひとつ思い出した商品があります。これまたソニーのPalm Top Computer。跳箱がまだ学生だったころ1号館103教室でたまたま行われていたソニーの会社説明会で上映されていたビデオがこのPTCの将来像を描いたプロモーションビデオでした。あれは1990年だったか?AppleのNewtonより4年近く先行して電子秘書コンセプト(いや、今考えるとイタイんだけどね)を明確に打ち出した映像を見せられてその場ではかなり興奮した覚えがあります。

けど、買わなかったんだよね。値段がすごいこと(198,000円)になっていたこともあるけど、当時の跳箱にはマルマンのクロッキーブック(Lサイズの青、577円)の方がはるかに使い勝手がよかったからだったりします。字でも絵でもチャートでもなんでも書けた(当たり前)し。

当時のPTCもそうだし、今回のWA1もそうだけど、こんなもんが欲しい、つくりたい、という思いを糧に今までになかったジャンルを切り開く(かもしれない)商品を生み出し、世に問う姿勢はソニーっぽい、と思うので、世界観に共鳴するなら買うべし、です。

ぶっちゃけ跳箱的にはAAAの問題、ライツマネジメントの問題その他、乗り越えなければならない課題の多さに尻込みせずにチャレンジした根性は買ってますが商業的には難しいだろうなぁ、この商品、と思います。DLNA準拠でオープン戦略を目指すならもっと仲間作りしないとうまいことエコシステムが機能しないんじゃないかとおもう。強引に市場をリアライズしたいならAppleみたいな垂直統合でゴリゴリやらないとね。会社の力がうまいこと一点に集約されていない感じがするのは気のせいかなぁ。

エントリが遅れに遅れた挙句コレかよ?と突っ込まれる恐れはたぶんにありますが、そー思ってしまったもんはしかたがないので正直に書いておこう。

非公式レポート:演出論上の問題だけなのか?

2007-01-08 18:32:38 | 収集品
松下とソニーのプレスカンファレンスを見比べるのもどうかとは思うけど、アマゾンとのコラボ付きのIPワイヤレスフォンの発表をおまけ扱いしてまで、持ち時間のほとんどをフルHDプラズマでがんばるんである、という退屈な、(おまけにへたくそな英語での)決意表明に費やした松下と、閉鎖性がなんなんである、というクレームをふと付けそびれるほどのテキパキとした場面転換でグイグイ聴衆をシームレスな家電連携マンセーな結論に引っ張っていくソニーの両社が記者に与える印象の差って、お家柄の違いなのか、演出論の違い、ってことで思考停止していいものかどうか...。

直後のビルゲイツ大先生(あの人はプレゼンの神様です)と弟子たちによるVista Ultimateのデモ満載なキーノートを見てしまうと、そういえば日本の会社って自社の製品を動かして、こーゆうことがこんなにかんたんになったんだよ、と説明することが無いなぁ、とか思ってしまうのであります。

コンセプトをプロダクトに落とし込んで説得力のあるユースケースを具体的に示す能力って大事だよなぁ。(やべ、カタカナばっかり)

今年のゲイツ先生のプレゼンは面白かった、つうことで。(MSのサイトでキーノートは見れまっせ)

あけおめことよろ

2007-01-07 20:17:21 | 収集品
あっという間に正月休みが通り過ぎて気がついたら門松撤去日も終わりかけている今日この頃皆様いかがお過ごしか?

どうでもいいんですが今年のCESには小学生のPressがいるらしいです。なんてクサい演出。とはいえ、いたいけな小学生が繰り出すこまっしゃくれた質問(たしかに相当かわいくない)にあからさまに不愉快そうな顔をして対応する某社のお姉さまから世間の荒波を感じとってくれればそれはそれで将来の糧になるんじゃないかとも。幸運を祈る。


懲りない御仁

2006-12-15 15:23:39 | 収集品
毎度懲りもせずに知ったかぶりを続ける森氏が今度は連結会計にケチをつけている模様。

今回の知ったかぶりは日経などが展開している米内部統制ルール緩和を手がかりにしたJSOX法導入中止(それが無理なら延期、それも無理なら骨抜き)したいぞキャンペーンの尻馬に乗ったものなんじゃないかと例によって邪推しているんですがどんなもんすかね?

森氏の性癖なのかもしれませんが、勘違いを元に意味不明のクレームを撒き散らす傾向には、いささか食傷気味でありまして、ukノオト氏が適切な指摘を済ませておられることでもあるので、腹に据えかねた点だけ一言突っ込んでおきます。

そもそも、そんな砂糖菓子のようなリスクはリスクとは言わない。

以上。


P.S.
ukノオト氏、「現行の」と断りを入れておられるので釈迦に説法の可能性はありますが、ASBJはリース会計基準改正を進めていますよね。減価償却ルール変更の件とセットで考えれば当然の流れですが、リース会社との付き合い方がかなりドラスティックに変わる可能性があるんじゃないかと。

老いたネグポン迷走す。

2006-12-07 17:43:54 | 収集品
昨年5月から時たまぽつぽつと記事が流れてくるネグポンことニコラス・ネグロポンテ教授の100ドルPCプロジェクトについて最新の動向が伝わってきたのでフォローしとこう。

CNETによると今、教授は100ドルPCを貧困国(跳箱は国連統計に準拠して、教授が導入を図ろうと考えている国々は中進国に分類しますが)に導入するための財源を先進国に負担してもらおうと動いている模様。要するにひも付きじゃないODAを今すぐ実施してほしい、ということなのだろうけど、それはかなり難しいだろうと(嘆息交じりに)思う。実兄であるジョン・ネグロポンテに知恵を貸してもらっていないのだろうか?

さて、ソフトウェアコストを削れば100ドルPCは実現可能なのではないかと非常に楽観的な予想の元に同プロジェクトがぶち上げられた際、跳箱はコスト積算がザル過ぎると感じたものですが、その後、やっぱり250ドルくらいかかりそう、と話は後退した。その後、コストは漸進的に削減していくと現実的なところに落ち着きだしたけど、相変わらず、財源について根拠が無かった。(生産手法、生産場所についてもね)どうも機材を受け取る側の国に負担してもらおうと考えていたらしい。

で、今回の報道ではコストを先進国に負担してもらおう、となった模様だが、自分たちが信じる自分たちの教育観(と製品開発計画)を実現するために他者に負担を求める、という独善的なアプローチで、100億ドル単位のカネを引き出そうとしても実現はほとんど絶望的なまでに困難でしょう。

導入対象についても2006年4月の段階では、

インド、中国、ブラジル、アルゼンチン、タイ、エジプト、ナイジェリアの各国

に導入したいと言っていたが、今回の記事では、

メキシコ、パキスタン、フィリピン、そして中米8カ国のグループと交渉中

と中米以外は面子が入れ替わっています。教授の話を断ったインドの指摘は非常にリーズナブルで、

同プロジェクトを批判するインドの教育長官などは、100ドルあったらコンピュータハードウェアより従来からある教材に投資した方が良い

と発言したとのこと。跳箱も同感です。この批判に対する教授の反論は、

栄養失調だ、飲料水がない、病気だという子どもになぜノートPCを与えるのだろうか?ノートPCを教育という言葉で置き換えて考えてみると良い。そうすれば、2度とそのような質問はしないだろう」

と、トンチンカンなことこの上ない。上述の各国に貧困がまったく無いとは言いません(つうか先進国にだって貧困はある)が、一人当たり国民所得500ドル級の最貧国ならいざ知らず、8000ドル級の中進国に対して導入を薦めている教授の口から栄養失調~などという発言が出てくるとは...。

老いたネグポンの独善が悪臭を放つプロジェクトと評しておきます。

P.S.
蛇足ながら断っておくと跳箱としては教授の思いは崇高とは思うが、教授のアプローチは現実的では無いと考えているんであって貧困国に教育は必要ないと考えているわけではありません。

健忘症、または調査不足、最悪は手抜き。

2006-10-13 11:33:06 | 収集品
本格的に第二次(かどうかは不明な)ネットバブル突入の気配を感じて悪寒がとまらない跳箱は朝っぱらから会議したおかげでご機嫌斜めです。

機嫌が悪いところで今日最初の生贄な記事はこちら

オンラインカレンダーサービスは「次のキラーアプリ」とも言われており、2005年末以降、国内外を問わず複数のサービスが公開されている

と、ログリー社を紹介しているんですが、跳箱的にこのログリー社自体に噛み付くつもりはありません。普通にがんばってほしいところですし、コラボレーションツールをB2C提供するって観点から見て招待制でコアユーザーを育てようとしているところなんか好感が持てるくらいです。(ほんとのところ、会ったことがあるわけでもないので、この人たちがどういうつもりでやっているのかはわかりませんけどね)

噛み付きたいのはこの記事を書いたCNET編集部の岩本くんの方で、"2005年末以降~"といういい加減な書き方がなんともプロらしからぬあいまいさであるとアカ入れしたい気持ちでいっぱいいっぱいな感じです。つうか記事広告なら記事広告ときちんと断るべきだと思うよ。

2005年末以前にはカレンダーサービス無かったんか?ちゃんと調べたんか?どーなん?と小一時間ほど問い詰めたい感じです。

実際問題、跳箱が記憶しているだけでも99-00年当時に少なくとも5~6社がサービス提供していたし、たまたまではありますが、当時のサイトのひとつについてはスクリーンダンプが手元にあったので証拠物件としてハリコしておきます。(いやー、証拠能力低いなぁ)その名もwhen.com(それにしても凄いドメイン名だなぁ。いまだと幾らするんだろう?)といってダンプ取った時点ですでにAOLに買収されていました。今のAOL Calendarはその成れの果てだと聞いたことがありますが真偽のほどは不明。

要するに昨今の成金話によく似た展開(当時のAOLはスゲー金持ちだった)なんですが、6年経っているにもかかわらず(というか6年経ったからかもしれませんが)、当時とまったく同じ台本で踊る人がうじゃうじゃいることにゲンナリ感は増すばかり。