Hardcoded
より。
昨日書いた
広告放送産業論の出来損ない。にトラックバック頂いたご縁でMcDMasterさんのブログを見に行ってみた。
すげえや、この人。有能だし跳箱と違って言葉遣い丁寧だし、エントリー勤勉だし、着眼点も読み解き方もすんばらすぃ。みんな読むべし。(あ、知らなかったの跳箱だけか?)
さて、無謀にもちょっとだけ絡んでみようと思ったのは、
これ。
「情報が存在しているにもかかわらず、それが 1 カ所にまとまっていないこと、そして今日のソフトウェアではそれらの情報を意味のある形で見ることが簡単にはできない」状況を作り出したのは、他ならぬ Microsoft Office スイートなのではないだろうか?
と切り出して、
本来 Microsoft Office は、KM を念頭に置いて開発された製品でないことは確かだ。そして、時が経つに連れて IT 企業社会の流れがより強く KM を欲するようになったにもかかわらず、Office そのものの基本的機能はそれが初めて世に登場した頃と大して変わっていない
とつなげて
もし今、ビル・ゲイツが主張する「情報を一箇所にまとめること」を Microsoft 製品を用いて実現するためには、SharePoint Portal Server という高価な製品を購入しなければならないのだ
と落とす。
最後はこの間違いをビルゲイツが認めたらスゲー勢いで巻き返してくるだろうよ、となってます。
そこで、お立会い。
McDMasterさんのエントリー、非常に良く出来てるし指摘された問題を取り急ぎMicrosoft的に解決するためにどの程度の効果を発揮するか謎が渦巻くままにSharePointPortal入れる羽目に陥っている某社オフィスあたりでは、まさにそこなんじゃー、そのとーりじゃー。と賛成の大合唱請け合い。
なんだけどね、
MicrosoftってWindowsとOfficeの二枚看板の会社なんでOfficeの(売り上げ)否定に繋がる開発は難しいと思うんだよね。いや、この問題は昔のMSN(パソ通だったころのね)問題とか、同ブラウザ問題とかとは次元が違う葛藤が起こると思うの。
指摘の通り、本当に追い詰められたらビルゲイツの全力転進命令が出てあの恐るべき軍隊は反対の方向に向かって全力で突進し始めること請け合いだけど。
そう、そこまでわかっているけどこの問題はなかなかそうは進まないと思う。なんでかっていうとKMって概念は誤解もへったくれも無く、まちがいなく普通のユーザーには難しすぎるから。
多くの場合、普通のPCユーザーさんってのは、自分の仕事を効率よく進めるためにいったいどんな情報があればよくて、その情報がどこにあって、その情報をどう加工して組み立てると役に立つのか良くわかって無いんだよね。そんな人たちにKMツール渡してもマジで溺れるだけじゃないかなぁ。
つまり、言いたかったのは目的を果たすために必要な情報系の全体像を把握して操作できる人間なら味噌も糞も一緒のストレージからも芸術的な一品をひねくり出すだろうし、そうでないならなにやってもせいぜい、それなりってところでどんな情報も扱う人間によって塵にも宝にもなるって話。
いや、あらゆるフィルタリング手段を駆使して塵山かき分けてお宝データ探すのに疲れてんだろうことは良くわかるんだけどさ。こればっかりはしょうがない、ってことで。それに自分の代わりに自分とそっくりの思考をしてくれるモノがあれば肩代わりさせられるけどその時点で最初の自分は必要ない子ちゃんになっちゃうしね。
とりあえず、MicrosoftはOffice文書をXML化して検索性を高めるところから時間かけてねちこくやるんじゃないすかね?
んでもって使えないユーザーに正規化とかデータの再利用性を高めるためのあれやこれやを辛抱強く手取り足取り教える教育ツールとしてOfficeを賢くする作業を延々続けていくんじゃないでしょか?
Microsoft製品で今すぐKMするんじゃーな人はSPPS買うだろうし。