vagabond の 徒然なるままに in ネリヤカナヤ

エメラルドグリーンの海,溢れる太陽の光,緑の森に包まれた奄美大島から,乾いた心を瘉す写真をお届けします。

やっぱり星野さんしかいない!?

2004-09-21 23:59:13 | Tigers etc.
後任コミッショナーは断トツ!星野SD 「スポニチ総研」調べとのこと。予想通り,燃える男が断トツだった(134票/有効投票数287票)。2位の長嶋(29票),3位の川淵キャプテン(10票)に大きく水をあけている。この記事で気になったのは,「誰でもいっしょ」が13票と川淵氏を超えていること。この数字は,プロ野球に対する関心,期待といったファン心理を実は顕著に表しているような気がしてならない。
スピード感を重視する人たちからすると,間延びした投球間隔,緩慢なプレー,ガッツの欠けた選手の表情等,最近のプロ野球には,オヤジ的要素を感じさせるものが多数あると思う。変わらないことのよさもあるが,プレーの在り方,更にはプロ野球の体制自体についてまで,あまりにも変わらなさ過ぎて,「どうせ変わらないんでしょ」との思いが,この数字にも反映しているような気がしてならない。一種の加齢臭を感じ,ファンの心が徐々に離れていったのではなかろうか。
その反作用として,星野待望論が出ているわけであるが,プロ野球に対する関心が薄れている根本原因を直視し,かつスピーディな処方箋を講じない限り,星野さんが「お飾り」として担ぎ出されただけでは,今回のゴタゴタも相俟ってファン離れは加速する一方であろう。

これだけの混乱に陥った以上,ファンをできるだけ減らさないためには,経営側は,新規参入の容認(条件付となろうか?),そして1リーグ制への移行の半永久的凍結を宣言せざるを得ないだろう。そして,プロ野球を魅力あるものにするための各種方策を講じる必要があろう。そのためには,星野さんのように,真に野球を愛し,実行力に溢れる人が何らかの形で経営側に参画して欲しいと思う。ただ,その際には,コミッショナーに文字通り「最高責任者」としての権限と責任を与えなければ,何の意味もないだろう。その意味では,旧態依然たるオーナーの首を総取っ替えできない以上,野球への真の愛を持ちながらも,彼らに対して十分な睨みを効かせられる人(済みません,まだそれが誰かは分かりません。)が,星野さんとタッグを組むというのが現実的な気もする。
星野さんは,阪神の監督時代には,自ら電卓を叩いて,選手の年俸を勘定しながら補強策を練ったという。その他諸々の「勝つことへの情熱」の成果が花開き,(少なくとも阪神戦については)圧倒的にワクワクするようなゲームになった。今後も,この気概を失わず,これからも,「野球を楽しくする情熱」をもって,未来の野球を展開させて欲しい。

昨日放映のNHK「人間講座」では,星野さんは,「野球の未来への提言」と銘打ち,次のような話をされていた。
・金メダルを取ってこそ子供たちの関心が強まる。オリンピック期間中は,ペナントレースを中断してでもベストメンバーで望むべきだった。
・世界的に野球が発展するためには,ルールの統一,ボールの統一が不可欠。
・アメリカ同様,監督のほかに,人事権,財務権,責任を持つGMを設置し,オフシーズンの選手補強は,GMが全ての権限と責任をもって行うという制度が必要。
・ファンサービスというのは,物(サインボール等)をあげるだけでなく,球場へ来て良かったというようなプレー,雰囲気全体を醸し出すこと。やれることはいくらでもある。
・リーダーに必要な条件は,1 情,2 理論(どんな人とも議論で負けないだけの理屈),3 覚悟(自分はどうなっても良いから部下だけは幸せにしてやるという覚悟)
もう少し,中日や阪神時代の具体的なエピソードと絡めて話してもらえると良かったとも思うが,あの万年最下位だったタイガースをリーグ優勝させた星野さんが語ると重みが感じられた。
再放送もあるようですので,興味のある方はご覧ください