ここ数年…特に彼が仕事を辞めてから先のことを
考えるのを止めた。
先のことを考えれば、不安が増すばかり。
彼のことも、娘のことも、お金のことも…。
だったら、今と今よりもちょっとだけ後のことを
考えようって思った。
必死に今を生きることの積み重ねが先へとつながる
って思った。
うつ病などの精神疾患の人が、1つの不安を何倍にも
何倍にも膨れ上げさせることを知っている。
そして、その膨れ上がった不安に押しつぶされることを
知っている。
その膨れ上がった不安は、実際起こらないことも多いのに
あたかもそれが必ず起こるかのように思うことを知っている。
だから、私は不安が膨れ上がる前に、その思考を停止させようって。
不安が的中して、現実になったときに、そのときに考えようって。
だから、今の私には彼の未来が何も見えない。
彼がこの先、本当に私たちと一緒にいられるのか。
彼がこの先、本当に仕事をすることができるのか。
もっと言えば、それは彼自身の問題であり、私自身がどうにか
できることは本当に限られているのではないかとさえ思う。
ただし、最近娘の未来については少し考えるようになった。
漠然とではあるが、娘には将来なりたい職業があるようで。
それは、パティシエになるとか、アイスクリーム屋さんになるとか
そういう今まで言っていた様な、よくある職業でなく、より現実味が
あるような。
娘は分野は違うが、彼と同じデザイナー系の仕事がしたいんだそうだ。
あ~~~って思った。
顔も、手や足の形も、彼に似ている娘が選んだのは、そういうことか
って思った。
悪い気はしなかったが、心配にはなった。
彼のように…、いつか病んでしまったりはしないだろうか…。
もちろん、あと10年は先の話なわけで、以下から心配するのは
私の流儀に反する。
でも、やっぱり考えてしまう。
この先、本当に彼と一緒にいて娘を幸せにしてあげあれるのかって。
彼に対する不満や不安を常に抱える私が、娘を苦しめていないかって。
私たち家族にはどんな未来が待っているのか?
せめて、娘にはって思ってしまうのって私も随分と親になったものだ。