僕の感性

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祟と崇

2019-04-05 19:10:40 | ことば

似たような漢字に「祟」と「崇」がある。

祟が「祟り」と書いてタタリと読み、部首は(しめす・しめすへん)

後者は「崇める」と書いて、アガメルと読む。部首はやまかんむり(やまへん)。

 

意味は、「祟り」は「神仏や霊魂などの超自然的存在が人間に禍いを与えること」。

対して「崇める」とは、「尊敬する」、「敬う」、「神仏に対して畏敬の念を持つ」などの意味。

 

一見、相反する言葉のようだが、「祟る」には人間が怨霊と化したものを

その怒りや怨念による禍いや天変地異を鎮めるため、神社、祭祀を祭り上げたもの

という解釈ができる。具体例が菅原道真の天神様や平将門の神田明神である。

 二つの字には、「神・目に見えないもの」への畏敬の念や畏怖が伴うので

ただ字面が似通っているだけではなく

元々は限りなく意味合いの近い存在ではなかったのだろうかと想像する。

 

ただ、人名や「兵庫県尼崎市崇徳院」などの地名には

縁起のいい「崇」が使われているという事は言うまでもない。

 

 


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