この男性は、白樺派の中心人物、有島武郎である。
「カインの末裔」とか、「或る女」とか読まれた読者も多いことだろう。
彼は大農場の地主に生を受け、お金には不自由しないで過ごした。
それゆえに軟弱でお坊ちゃんというレッテルを貼られてきたように思う。
また逢ったことのない作家達は、わざとらしい気障な文章を書くと一方的にさげすんでいるものもいたらしい。
けれど彼は1923年、45歳の若さで天国に旅立ったのだ。
婦人公論記者の波多野秋子と軽井沢の別荘で心中した。
なぜ彼は、恩師もいて、愛する子ども達もいるのに死を選んでしまったのだろうか。
続きは明日書きたいと思う。