チーママの庭とウサギたち

チーちゃんのママことチーママです。植物とウサギと戯れ、マイペースでハンドメイドをしています。

独断偏見ですが(チャイコン)

2008-08-22 10:42:26 | 音楽
ふとつけたTVの音に

「あ、チャイコン。第2楽章入ったところだ」

という事で、聞くことにしました。
ペグ・ジュヤンという妙齢の女性ヴァイオリニストさん。
N響とやるのだから、それなりに有名な方なのでしょう。
(きっと野いちごさんなら、良くご存知なのでしょうね)
アンコールにパガニーニをおやりなので、弓使いの妙技がお得意?
だからこそのチャイコン(チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲)かな?(^^;;

でも、本当にチャイコンは難しい。
メジャーすぎるきらいはあるのですが、だからこそ名演も多くて、やるには勇気が必要な気がします。
テクニックを駆使して弾くのは出来ても、名演とはなりにくい。
緩急が激しく、和声和音がちりばめられ、十六分音符が駆け上り駆け下り、曲がりくねった急流を軽やかに複雑に流れ行き、オケとのあわせも難しい。
音符の正確さなら、機械の方が安全なくらい。
でもそこに微妙なリズムの変化をつけ、表情を出し、なおかつオケとリズムを合わせていくのは、人間だからこそ出来る事。
今回は第2楽章から聞いたのですが、やっぱり速いパッセージの2・3箇所、オケとの微妙なリズムのズレを感じました。
ほんの一瞬の事なのですが、流れが引っかかっちゃうんですね。
心なしか、オケがあわせずらそうに感じました。
そして、和声や和音の一音が、変に耳に残る。
(そうなりやすいので、発表当時「汚い」と酷評を受けたのかもしれません。でもそこがまた、ソリストのセンスの見せ場なのですが。)
音が明瞭に聴こえないのは、TVのせいかもしれません。

で、途中から、オケパートの方に気が向いちゃった(^^;;
大好きなチャイコンは、私にとってオケパートの良さもウリなんですもの。
どこでどれくらい出てくるか、管の受け渡しが自然な1つの流れになっているか、リズムの切り替えがぶち切れていないか、低音の底支えがどれくらい静かに豊かに効いているか、ヴァイオリンがピアニッシモでも音が流されていないか。
ソリストにどこで合わせるか、どこでソリストの音を包んで凌いで行くか。
あちこちに聞き応えのある小節があるんです。

チャイコンの良いところは、速いパッセージの音がはまった時に来る爽快感。
前出の「ともすれば汚く聴こえる音」が、良いスパイスになる快感。
和声が綺麗により合わさった時の、酩酊感。
音が軽々駆け上がる時やクレッシェンドになる時の高揚感。
そして、それらがオケとぴったり合うと、煌めく壮大な音のカテドラルが出来上がり、弾ききった時に「やったあー!! ブラヴォー!!」って、座布団飛ばしたくなるんです(爆)

ともあれ、久しぶりに聞いたチャイコン。
オケは良かったですよー。
いつも聞く時は、頭の後ろで若い頃のクレーメルとイスラエルフィルとのチャイコンが、リズムを刻むように流れているのですが、失礼ながらN響の音に不快なズレはありませんでした。
その証拠に、続くベートーベン第7は大変素直に気持ち良く聞けて、ファビオ・ルイージさんの指揮がとても好きになりました。
ひょっとしたら、相性がいいかもしれない♪
7月18日の演奏を聞いた方は、お得だったでしょうね(^^)


コメント (2)
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