タンポポ
タンポポはキク科タンポポ属の総称。
世界には約400種のタンポポがあるけれど、日本には約22種が野生している。
外来のタンポポではセイヨウタンポポ、アカミタンポポが帰化している。
外来種と在来種の見分け方は簡単で、頭花の付け根にある総苞・総苞片を見る。
緑色の萼みたいなところが総苞だ。
タンポポを見つけたら・・・・
花の裏側を見る。
外来種のセイヨウタンポポやアカミタンポポだと、総苞片が反り返っている(上写真)。
在来種は総苞片が反り返らない(上写真)。
あとは在来種の何て名前のタンポポなのか?だけれど、これはなかなか微妙なところもある。
おおまかにカンサイ、カントウ、ヒロハ、などがある。
これらも総苞や総苞片の形、色、性質などで見分ける。
(でも、ぶっちゃけDNA分析でもしないと中間型や変異が多い)
例えば上の写真のタンポポはカンサイタンポポと言ってよいだろう。
これがヒロハタンポポなら、たぶん総苞の先端に三角の小さな突起がある。
あいまいなら「タンポポの一種」とするしかない。Taraxacum sp. である(属名+「sp.」で○○属の一種)。
先日行った平城宮跡ではカンサイタンポポばかりでとても驚いたのだけれど、
話によれば在来種もDNA分析をすると高い確率で外来種との雑種らしい・・・・・
ちなみに関東(東京以北)では珍しいシロバナタンポポ。
総苞片は若干反りぎみ。
開花前の花の混じった株。
睡眠運動をするタンポポは朝~夕と開いては閉じる。気温が関係しているようだ。
他にも睡眠運動する花にチューリップなどがある。
タンポポといえば、根を焙煎して作るタンポポコーヒーが有名だけれど、
柔らかな葉を摘み、灰汁で茹でて一晩水にさらしてから濃いめのおひたしなどにして食べると美味。
また甘糟幸子さんの「野草の料理」によると、フランスではサラダの材料として売られているのだとか。
酸っぱ苦さが良いのだろうか。
英国人の好んで食べるクレソンのサンドイッチを真似てタンポポのサンドイッチも美味しいらしい。
甘糟さんによると、生で食べるためには、あまり日に当たっていない土地の肥えたところにあるものが苦みが少ないとのこと。