2011年7月14日(木)
一昨年から1年3カ月をかけて「関東ふれあいの道」(茨城県18コース全255Km)を踏破し、
県から認定証と記念品を受領したのは2011年2月初旬のことである。
その時の参加者のほぼ全員から、『季節に相応しいコースをもう一度歩きたい』という声が上がり、
「続関東ふれあいの道を歩く会」と称して月1回コースを選定し、歩くことにしたものである。
第3回目となる今回は、楞厳寺にヒメハルゼミを求めて、ということで、
コースN0.5(五大力堂から仏頂山・楞厳寺経由で片庭まで)を歩いた。
ヒメハルゼミは、午後3時過ぎから鳴き始める、と云われているため、その頃に楞厳寺に到着する必要がある。
そのため、五代力堂を午後1時の出発とした。
集合場所は、笠間市片庭の道路脇の小さな駐車場だ。
ここは、この日のゴールでもある。
この日の参加者は8名だ。
8人乗りの車に乗り合わせ、30分ほど離れた出発地の五大力堂へ向かった。
五大力堂の石垣はいまだに壊れたままになっている。
めいめい出発の準備を整えて・・・
13時ちょうど、仏頂山目指して出発である。
道端に大きな岩が転がり落ちたままになっている。
しばらくは、舗装された道路が続く。
視界が開けて眺めの良い場所があった。
遠くに見えるのは加波山か?
20分ほどして、舗装道から山道に入った。
仏頂山まで3.3Kと表示されている。
山道ではあるが、ここから1時間半もあれば楽に到着するだろう、と考えていたが、甘かった。
元気よく登山開始である。
この日は最高気温は35度近い。
セミの声を聴くためとは言え、午後から山登りするのは初めてだ。
殆ど風が吹かないので、早くも汗が噴き出す。
木の階段が続く。
山道を上り始めて10分ほどのところで、いつも元気なK子さんが、体調不良を理由に途中で引き返したことを知った。
せめて冷房の効いた車内で待機してもらおうと、車のキーを渡そうと後を追ったが追いつけなかった。
K子さんは、一昨日も日本分水嶺ハイクに参加して夜遅く戻ったばかりで、ほぼ連日のハイクである。
無理をして皆に迷惑をかけたくないとの思いからだったのだろう。
単独で引き返したが、冷静な判断に敬意を表したい。
堪らず休憩して喉を潤す。
奈良駄峠までは、ずっと登りが続く。
I子さんの歩行ペースがやや遅い。
リュックの荷物を見ると、水をはじめいろんな食料なども入っていて相当な重さであることが分かり、
荷物分けをしているところ。
荷物分けした分リュックも軽くなり、スムースな歩きとなったのは云うまでもない。
奈良駄峠に至る分岐点に到着だ。
かなり登ってきたと思ったが、仏頂山までまだ2Kmとある。
山道で、弱って羽をばたつかせていたヒメハルゼミを見つけた。
本物のヒメハルゼミを見て、『へ~っ これが、ヒメハルゼミなんだ~』と感心する人も。
家に持って帰って撮り直したもの。
透き通った羽に鬼ヤンマにも似た緑色の姿が美しく、可愛らしい。
今度は一転、急な下り道が続く。
仏頂山まであと1.7Km地点。
ようやく奈良駄峠に到着だ。
一番急な登り階段を前に、一呼吸入れる。
きつい階段である。
一段、また一段、ゆっくりと登らないと、息が上がってしまう。
階段を登りきったところから採石場が見える。
階段を上りきって何度目かの休憩。
『最後まで頑張って行こうねっ!』
桃太郎石
茂木町方面。
なかなかの見晴しに、思わず一枚。
『やっぱ、禿山が見えないのが良いよねっ』
この辺りから下りと上りが交互に続く。
ところどころに視界が開けて、美しい景色を望むことが出来るのがうれしい。
仏頂山まで0.3Kmと表示されている。
距離が書かれた道標は気持ちを奮い立たせてくれる。
仏頂山への最後の階段だ。
階段より階段脇の道の方が上り易い、という人も多い。
最後の階段を上り切ると・・・
ようやく仏頂山の山頂(431m)に到着だ。
15時30分、登山道に入ってから、2時間20分を経過していた。
休憩数が増えたためか、予定時間を大幅に過ぎてしまっている。
思いのほか時間を要したが、もうこれ以上にペースを上げることは出来ない。
これでは、ヒメハルゼミが鳴くという時間に間に合わない。
ここからは下り一本だが、急いでも楞厳寺までは40分は要するだろう。
下り道も長く続くと結構きつく汗もかく。
最後の休憩で水分補給で一息つく。
楞厳寺(りょうごんじ)に到着した。既に16時を15分も過ぎていた。
果たしてヒメハルゼミの鳴き声は聴けるのか?
とりあえず楞厳寺の裏山へ向かった。
ところが何と、竹の棒で通せんぼしてある。ここから先は入るな、ということであろう。
跨いで行こうと思えば行ける高さだが、強行するのはモラルに反する行為だ。
時間も遅いし、ヒメハルゼミは鳴き終わったので閉めてある、と無理やり自分に云い聞かせて引き返した。
本堂の前で休憩していると、突然、裏山からセミの鳴き声が聴こえてきた。
耳を澄ませれば聴こえるほどの鳴き声だが、いっせいに鳴いていて他のセミではないのが分かる。
ヒメハルゼミに間違いない。
昨年、裏山で直接聴いたときの、山全体が鳴いているような音ではないため、やや物足りなかったが、
『これが、ヒメハルゼミなのか』 と初めて聴いた皆さんも納得した様子。
最初の鳴き声は、30秒ほど続いただろうか。
今日はもうこれが最後だろう、と思っていると、10分ほどしたら、また鳴き出した。
半ば諦めていたヒメハルゼミの鳴き声を二度も聴くことができた。
また、セミの実物を見ることもでき、満足して楞厳寺を後にした。
楞厳寺の山門が見えてきた。
絵になる風景だ。
楞厳寺の山門
重要文化財に指定されている。
認定証受領の証拠写真を撮って、ゴールの片庭に向かった。
『今日は、暑い中疲れましたねぇ、御苦労さまでしたっ!』
たった一人で五大力堂で待つK子さんの元へ着いたのは6時少し前だった。
すっかり元気な、いつものK子さんに戻っていてくれたのには、一安心だ。
”ウマさんの「続関東ふれあいの道を歩く」の目次”へ
一昨年から1年3カ月をかけて「関東ふれあいの道」(茨城県18コース全255Km)を踏破し、
県から認定証と記念品を受領したのは2011年2月初旬のことである。
その時の参加者のほぼ全員から、『季節に相応しいコースをもう一度歩きたい』という声が上がり、
「続関東ふれあいの道を歩く会」と称して月1回コースを選定し、歩くことにしたものである。
第3回目となる今回は、楞厳寺にヒメハルゼミを求めて、ということで、
コースN0.5(五大力堂から仏頂山・楞厳寺経由で片庭まで)を歩いた。
ヒメハルゼミは、午後3時過ぎから鳴き始める、と云われているため、その頃に楞厳寺に到着する必要がある。
そのため、五代力堂を午後1時の出発とした。
集合場所は、笠間市片庭の道路脇の小さな駐車場だ。
ここは、この日のゴールでもある。
この日の参加者は8名だ。
8人乗りの車に乗り合わせ、30分ほど離れた出発地の五大力堂へ向かった。
五大力堂の石垣はいまだに壊れたままになっている。
めいめい出発の準備を整えて・・・
13時ちょうど、仏頂山目指して出発である。
道端に大きな岩が転がり落ちたままになっている。
しばらくは、舗装された道路が続く。
視界が開けて眺めの良い場所があった。
遠くに見えるのは加波山か?
20分ほどして、舗装道から山道に入った。
仏頂山まで3.3Kと表示されている。
山道ではあるが、ここから1時間半もあれば楽に到着するだろう、と考えていたが、甘かった。
元気よく登山開始である。
この日は最高気温は35度近い。
セミの声を聴くためとは言え、午後から山登りするのは初めてだ。
殆ど風が吹かないので、早くも汗が噴き出す。
木の階段が続く。
山道を上り始めて10分ほどのところで、いつも元気なK子さんが、体調不良を理由に途中で引き返したことを知った。
せめて冷房の効いた車内で待機してもらおうと、車のキーを渡そうと後を追ったが追いつけなかった。
K子さんは、一昨日も日本分水嶺ハイクに参加して夜遅く戻ったばかりで、ほぼ連日のハイクである。
無理をして皆に迷惑をかけたくないとの思いからだったのだろう。
単独で引き返したが、冷静な判断に敬意を表したい。
堪らず休憩して喉を潤す。
奈良駄峠までは、ずっと登りが続く。
I子さんの歩行ペースがやや遅い。
リュックの荷物を見ると、水をはじめいろんな食料なども入っていて相当な重さであることが分かり、
荷物分けをしているところ。
荷物分けした分リュックも軽くなり、スムースな歩きとなったのは云うまでもない。
奈良駄峠に至る分岐点に到着だ。
かなり登ってきたと思ったが、仏頂山までまだ2Kmとある。
山道で、弱って羽をばたつかせていたヒメハルゼミを見つけた。
本物のヒメハルゼミを見て、『へ~っ これが、ヒメハルゼミなんだ~』と感心する人も。
家に持って帰って撮り直したもの。
透き通った羽に鬼ヤンマにも似た緑色の姿が美しく、可愛らしい。
今度は一転、急な下り道が続く。
仏頂山まであと1.7Km地点。
ようやく奈良駄峠に到着だ。
一番急な登り階段を前に、一呼吸入れる。
きつい階段である。
一段、また一段、ゆっくりと登らないと、息が上がってしまう。
階段を登りきったところから採石場が見える。
階段を上りきって何度目かの休憩。
『最後まで頑張って行こうねっ!』
桃太郎石
茂木町方面。
なかなかの見晴しに、思わず一枚。
『やっぱ、禿山が見えないのが良いよねっ』
この辺りから下りと上りが交互に続く。
ところどころに視界が開けて、美しい景色を望むことが出来るのがうれしい。
仏頂山まで0.3Kmと表示されている。
距離が書かれた道標は気持ちを奮い立たせてくれる。
仏頂山への最後の階段だ。
階段より階段脇の道の方が上り易い、という人も多い。
最後の階段を上り切ると・・・
ようやく仏頂山の山頂(431m)に到着だ。
15時30分、登山道に入ってから、2時間20分を経過していた。
休憩数が増えたためか、予定時間を大幅に過ぎてしまっている。
思いのほか時間を要したが、もうこれ以上にペースを上げることは出来ない。
これでは、ヒメハルゼミが鳴くという時間に間に合わない。
ここからは下り一本だが、急いでも楞厳寺までは40分は要するだろう。
下り道も長く続くと結構きつく汗もかく。
最後の休憩で水分補給で一息つく。
楞厳寺(りょうごんじ)に到着した。既に16時を15分も過ぎていた。
果たしてヒメハルゼミの鳴き声は聴けるのか?
とりあえず楞厳寺の裏山へ向かった。
ところが何と、竹の棒で通せんぼしてある。ここから先は入るな、ということであろう。
跨いで行こうと思えば行ける高さだが、強行するのはモラルに反する行為だ。
時間も遅いし、ヒメハルゼミは鳴き終わったので閉めてある、と無理やり自分に云い聞かせて引き返した。
本堂の前で休憩していると、突然、裏山からセミの鳴き声が聴こえてきた。
耳を澄ませれば聴こえるほどの鳴き声だが、いっせいに鳴いていて他のセミではないのが分かる。
ヒメハルゼミに間違いない。
昨年、裏山で直接聴いたときの、山全体が鳴いているような音ではないため、やや物足りなかったが、
『これが、ヒメハルゼミなのか』 と初めて聴いた皆さんも納得した様子。
最初の鳴き声は、30秒ほど続いただろうか。
今日はもうこれが最後だろう、と思っていると、10分ほどしたら、また鳴き出した。
半ば諦めていたヒメハルゼミの鳴き声を二度も聴くことができた。
また、セミの実物を見ることもでき、満足して楞厳寺を後にした。
楞厳寺の山門が見えてきた。
絵になる風景だ。
楞厳寺の山門
重要文化財に指定されている。
認定証受領の証拠写真を撮って、ゴールの片庭に向かった。
『今日は、暑い中疲れましたねぇ、御苦労さまでしたっ!』
たった一人で五大力堂で待つK子さんの元へ着いたのは6時少し前だった。
すっかり元気な、いつものK子さんに戻っていてくれたのには、一安心だ。
”ウマさんの「続関東ふれあいの道を歩く」の目次”へ
ヒメハルゼミはアブ位しか在りませんよ