日本共産党都議団は、小池知事に対して、「感染拡大の第4波から都民の命と暮らしを守るための緊急申し入れ」を行いました。
緊急事態宣言からわずか19日で、まん延防止等重点措置を行うことになったのは、これまでの政府や東京都の対策が失敗している、不十分であったことの表れです。
これまでのやり方を根本から反省し、本気で抑え込むための対策を強く求めていきます。
日本共産党都議団として、今やるべきことは「これ!」という具体策を提案しました。
以下、申し入れの内容です。
東京都知事 小池百合子 殿
2021年4月9日
日本共産党東京都議会議員団
感染拡大の第4波から都民の命・暮らしを守るための緊急申し入れ
小池都知事は昨日、まん延防止等重点措置の適用を国に要請しました。緊急事態宣言の解除から3週間も経たないうちの要請であり、宣言解除の一方で行うべき対策を取ってこなかった菅政権と小池知事の責任が厳しく問われます。
東京都より3週間早く緊急事態宣言が解除された大阪府・兵庫県では、第3波を超えて新規陽性者数が増加し、変異株による感染も増加し、医療体制のひっ迫につながっています。東京都でも、抜本的な対策強化がなければ、同様に第3波を超える事態になる可能性が高いと考えられます。
東京都が今年度に入り、わが党が繰り返し求めてきた医療機関の職員等に対する定期的検査の実施や、福祉施設職員等への検査の拡大を決めたことは重要ですが、福祉施設の検査は1か月に1回にとどまること、また医療機関は療養病床を有する病院や精神科病院に限定されていることなど、まだまだ不十分です。国と連携して行う感染状況の把握のためのモニタリング検査は、都内のキットの配布数が通算で123件(5日時点で確認されている数)にとどまるなど、きわめて不十分です。また、変異株ウイルス検査についても、さらなる対応が必要です。
感染者数が下げ止まり、再拡大に転じた下で、医療機関には重い負担がかかり続けています。今後の感染拡大に備えるために、医療機関の体制確保のための支援の強化が求められています。
東京都のリバウンド防止対策の効果が発揮できないことで、飲食店をはじめとした多くの事業者が先の見えない、展望が持てない事態となっています。「自粛と補償はセット」の立場で支援の強化が求められます。政府が持続化給付金、家賃支援給付金を打ち切る一方で、消費税の納税や家賃などの固定費の支払いが迫られています。また、生活に困窮する都民への支援も求められます。
よって日本共産党都議団は、都として以下の対策を講ずるよう、申し入れます。
【検査について】
- 重症化や感染拡大のリスクが高い施設等でのクラスターの拡大を防ぐための定期的検査(スクリーニング検査)は、以下の点で拡充すること。
・頻度は少なくとも1週間に1回以上とすること。
・医療機関はすべてを対象とすること。
・障害者グループホーム、高齢者・障害児者の通所施設・訪問系事業所、手話通訳者・要約筆記者の派遣を行う事業所、認可保育園などの児童福祉施設・事業所、特別支援学校をはじめとした学校等も対象にすること。
・患者・利用者も検査の対象とすること。
- 感染の状況を把握するためのモニタリング検査は、規模も対象も大幅に増やすこと。
- 感染が拡大している地域では、在勤者や在住者の全体を対象とした面的な検査を実施すること。
- 変異株検査は、すべての陽性検体に対して実施できるようあらゆる手立てを講じること。
- 都として行っているスクリーニング検査など、行政検査以外のPCR等検査についても、日々の実施数や結果を把握し、公表する仕組みを構築すること。また、陽性となった場合には速やかに保護の対象とできるようにすること。
【医療・宿泊療養体制について】
- 減収などによって経営が不安定となっている医療機関への財政支援を強めること。
- 新型コロナから回復したがADLの低下等によりすぐに在宅復帰できない患者を受け入れる医療機関への支援を強化すること。また、介護老人保健施設が受け入れを行う場合も財政支援を行うこと。
- 宿泊療養施設の確保に引き続き努めること。
【都立病院・公社病院の独法化の中止について】
- 都立病院・公社病院の地方独立行政法人化は直ちに中止し、新型コロナ対応に集中できるようにすること。
【東京2020大会について】
10.今夏のオリンピック・パラリンピックは中止し、コロナ対策に全力集中すること。
【事業者への支援について】
11.協力金は事業規模に応じ、日割りで支給すること。
12.協力金の申請期日を長期に設定し、過去に締め切りで受け付けなかった事業者にも遡及して支給すること。
13.時短の影響を受けている全ての事業者へ支援を行うこと。
14.持続化給付金の再支給、雇用調整助成金の再延長を国に強く求めること。
【都民のくらしへの支援について】
15.ビジネスホテルを活用した、区市と連携した一時的な宿泊場所の提供を再開し、まん延防止等重点措置の期間に限らず、継続的な仕組みとすること。
16.生活保護の扶養照会に関する3月30日付の厚生労働省の通知を踏まえ、扶養照会は扶養義務の履行が期待できる場合に限ることを徹底するとともに、都として、申請者本人が拒否する場合は扶養照会を行わないこととすること。
17.新型コロナの影響に対応するための国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、介護保険料の減免に対しては、今年度も全額財政支援を行うよう、改めて国に強く求めること。
【5月の連休への対応について】
18.5月の大型連休中の検査・医療体制や区市町村も含めた福祉に関する相談体制の確保のための対策を行うこと。
【まん延防止等重点措置について】
19.まん延防止等重点措置やそれに伴う協力金の内容、適用地域の選定理由等について、都民や事業者に迅速かつ丁寧に周知を行うこと。
20.まん延防止等重点措置の適用について報告し、補正予算について審議するための臨時会をただちに招集すること。
以 上
以下のPDFをクリックしていただくと、PDFでパンフレット全体を見ることができます。
ぜひ、ご覧ください。
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