日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

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教員の働き方を根本的に解決するには先生をふやすしかない──都議会予算特別委員会でのとや都議の質問

2019-03-21 | 東京都政・都議会のこと

 都議会予算特別委員会で、とや恵津子都議(練馬区)が、教員の働き方の問題を質問しました。(参考:教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を ―学校をよりよい教育の場に―

 学校現場で、先生がいかに厳しい環境で働いているかというリアルな声を示した上で、「教員の長時間労働の解消は、教育委員会だけでなく、知事としても責任を持って取り組むべき課題だと思いますが、知事、いかがでしょうか」と知事の認識をただしました。

 これに対して知事は「教員の長時間労働を解消する、そのことは、教員自身の心身の健康はもとより、教育の質にも直結するものでございます。新たな時代を担う子どもたちの育成に向けましても重要な課題と存じます。…教員の負担軽減と教育の質の向上のために、今後も教育委員会と一体となって取り組んでまいります」と答弁しました。

 この認識を知事が示したことは重要です。

 なぜ教員がこれだけ忙しくなっているのか。授業時間が増えているという問題を質問しました。

○とや委員 教員の長時間労働の大きな原因は、学校が週五日制になった、学習指導要領改訂により一日の授業時間がふえているのに、教員をふやしてこなかったことにあります
 これは国の責任も非常に大きいと思いますけれども、加えて東京では、多くの学校が学習指導要領が定めた時間数、標準時数といいますが、かなり多く授業時間を設定しています。パネルをごらんください。ピンクのグラフが東京都、青いのが全国平均であります。比較が可能な資料で作成しましたけれども、これは、小学校において学習指導要領で定められた年間の総授業数をどのくらいの自治体が実施しているか、全国平均と東京都を比較したグラフです。
 全国では平均二七・九%、約三割が標準時間どおりに授業時数を設定していますが、東京は、小学校一年生でたった一割にしかなっておりません。今年度も、学習指導要領より六十時間も多く授業時間を設定している学校が、小学校では六割にも上っております。
 一方、文科省は通知で、標準時数を大きく上回った授業時数を見直しの対象としています。中教審答申がことし一月に出ましたけれども、ここでも、指導体制を整えないまま標準時数を大きく上回った授業時数を実施することは、教師の負担増加に直結するものであることから、このような教育課程の編成、実施は行うべきではないとしております。
 多過ぎる授業時間の設定は見直すべきではないでしょうか。見解を伺います。

 さらに具体的事例として、

 私がお聞きしたこの時間割、週二回は、放課後、15時40分から30分程度の補習授業となっています。これも担任の先生が指導をします。小学校の先生の場合、給食も昼休みも子どもたちへの指導がありますから、労働法上の昼休み休憩は、本当だったら15時45分からの45分間ですけれども、その時間割は休憩すらとらせないんですよ。まさに違法状態で先生を働かせるものになっています。
 子どもたちに学力をつけさせるためだとしても、こんな違法状態の時間割を組むのは問題ではないでしょうか。

 これに対して、教育長はまともに答弁できませんでした。違法状態で働かせておいて、知りませんという態度は許されません。

 この他にも、1学級あたりの子どもの人数が少なければ、労働時間が短くなるという文科省の調査結果を紹介して、少人数学級こそ決断する必要があることを迫りました。また、一般教員のみならず、副校長の激務の問題についても改善を求めています。

 ユネスコの「教員の地位に関する勧告」にも次のように掲げられています。

授業時間を定めるにあたっては、次に掲げる教員の勤務量に関するすべての要素を考慮に入れるものとする。
 a 教員が教えなければならない1日及び1週あたりの生徒数
 b 授業の適切な計画及び準備並びに成績評価に必要な時間
 c 毎日の担当授業科目数
 d 教員が研究、課外活動並びに生徒の監督及びカウンセリングに参加するために必要な時間
 e 教員が生徒の発達について父母に報告し、及び父母と相談するために必要な時間

 さらに、「教員の不足」という項目には、

 当局は、教員の社会的及び経済的地位生活及び労働の条件、勤務条件並びに教員としての将来性を改善することが、有能なかつ経験のある教員の不足の現状を打開し、及び多数の十分な資格のある人材を教職に引きつけ、かつ、引きとどめておくための最善の方法であることを認識するものとする。

 と、明記されています。

 教員の働き方の問題を根本的に解決するためには、教員をふやすことと働く条件を改善することが必要です。

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