日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

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交通権をどう確保するのか──デマンド交通の可能性について埼玉県深谷市を視察

2016-02-15 | 町田市政・市議会のこと

 

 日本共産党市議団で行った視察のうち、埼玉県深谷市のデマンド交通についての報告です。

 埼玉県深谷市は、平成の大合併により1市3町が合併し、行政面積として町田市の2倍の広さの自治体です。農地が多くあるため、広く薄く分布している市民(町田市の3分の1)の交通をどう確保するのかが大きな課題となっています。

 1997年からコミュニティバスを試行運行、2000年に本格運行。その後、高齢化の問題をはじめ、移動手段の確保が「やらなければならない課題」としてとりくみの強化が求められていたといいます。今回、視察したデマンド交通は、2015年度から5年間の複数年契約で開始。高齢者など交通弱者に特化し、生活の足として活用してもらうことを想定しています。

 以前の制度から、運行本数増加、割引制度の強化、利便性の向上を行い、デマンド交通を充実。ドアツードアを実施すれば、タクシーと競合するため、深谷市では概ね200~300メートルの区間に乗り場を設置し、巡回するコミュニティバス「くるリン」への乗り換えを行うことによって補完することとしました。その上で、乗り継ぎ割引制度を導入した。デマンド交通の課題は、乗り合い率が1・2人となっていることであり、今後の課題となっています。

 財源負担も発生するが、担当は「基礎自治体として、必要な持ち出しだと考えている」と担当は話していました。計画段階での負担を見ると、コミュニティバスとデマンド交通を合わせた総事業費が1億1528万円、うち市の負担額は7064万円となっています。単純な費用対効果だけでは成り立たない路線であることは明らかですが、同時に限られた財源の中でどのような施策が地域性にあっているのかを検討した結果だといいます。バス事業者などが事業を委託しています。

 バス停(乗り場)にも工夫があります。一般的にはバス停の目印はポールを立てて設置されているが、深谷市ではステッカーの乗り場も存在しています。デマンド交通の乗り場をゴミ集積所など、利用する人たちの馴染みの場所に設置することにより、利便性を向上しているということです。

 また、県の施策としてバス待ちスポットを設置していることも特徴的なとりくみも紹介していただきました。バス停から概ね50メートルの施設に、協力を依頼して了解を得たところにステッカーを貼ります。時刻表、トイレ、休憩所(椅子など)、駐輪場、駐車場の5項目の有無を記載したステッカーを貼りだしています。140箇所のうち、公共施設が多いが、商店なども協力して地域コミュニティを生み出す効果もあるといいます。

 町田市でも、交通権を保障していくことはきわめて重要な課題です。この問題は、地域性(地の利)をどのように生かすのかがポイントとなると感じました。他の自治体でやっているからイコール町田市にも活かせるという性質ではありませんが、視点や具体的なとりくみは参考になるものが多く生かしていきたいと思います。車の保有台数などの違い、バス路線のカバー率、鉄道との接続など、具体的な課題を整理しながらさらに高齢化が進む町田市における施策について提言していく決意です。

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