霞ヶ浦のほとりで

徒然なるままに

南極海に向かって

2018-03-06 22:54:08 | 南極の思い出
船の復元力は60度傾いても大丈夫らしいのですが、南半球は陸地が少ないだけ海の荒れ方も激しく、もしかしたら60度以上に傾いてしまうのではと心配しました。でも最大で45度いかなかったようで、ひどい船酔いもせず5日ほどで暴風圏を突破しました。それでも船に弱い隊員はずっとベッドに横たわったままでした。
南緯55度を過ぎた頃から氷山が見えてきました。また海氷も密集してきましたが、ふじは軽々と押し分けて進みます。やがて定着氷に到着し、いよいよ砕氷が始まりました。最初はそのまま連続砕氷で進みましたが、氷がどんどん厚くなり進めなくなると、今度は一旦バックし助走して体当たりして進みます。これをチャージングとかラミング砕氷とか言うそうですが、これで数百メートルほど進みます。やがてそれでも進まなくなるとダイナマイトを使って氷を砕きながら前進しましたが、昭和基地に約55kmまで近づいた所で停船し、ここから物資は空輸されました。


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