十二使徒イエスの家でその事業に聖別される。イエス彼らを教える!!
さて、聖別というのは、キリスト教独特の表現であるが、仏教で云えば出家の様なものであろう。得度と言うべきか。こういう言い方をすれば、クリスチャンの方を逆なでするかも知れないが、そんなことはどうでも良い。真理は普遍的でなければならない。
<記事に無関係>
要するに、正邪を峻別することは非常に大切なことである。邪教が生まれるのは、それがないからだ。聖なるものは、目には見えない。邪なるものとて同じである。それは『空』であるからである。空とはソラではない。肉体の目では見えない世界の総称である。
創造主も空なら、神も空、心も空である。そして、悪霊も空である。しかし、存在する。そして万象は空から生じる。まさに空即是色だ。
聖書は単なる哲学書では無い所以は、その空の実在を説いているからだ。そこに信を置くか否かが問われている。後に出てくるペンテコステ祭の椿事でもあるように、時には、空(霊)から様々な催事が降りてくることもある。それは当然であろう。人間は肉体存在であるが、霊的存在でもあるからだ。
不思議な話ではない。神罹りもあろうし、悪霊の憑依もあるであろう。その事を前提に聖書を読まないと、本当に聖書を読んだことにはなるまい。その他の宗教でも同じ事だろう。
しかし、聖別は何よりも大事だ。正邪の区別が出来なければ、盲が高速道路に迷い込んだような危険性が生じる。生兵法怪我の元、あるいは触らぬ神に祟りなしと云うことは世の中に多い。少なくとも人格、霊格に秀れた指導者を必要とする。イエスはその意味で、類い希な指導者と観るがいかがなものであろうか。
達人とは少なくとも、空を見据えた者を云う。どんなに智者であっても、武芸に秀でた者であっても達人とは云えない。それは心がないからである。心が見えないで、世界は見えない。世界は空と色で成り立っている。その色の知力は、限られたものに過ぎない。
宇宙は広大無辺であると云うのは、単なる色(物質)の世界のことには止まらない。空(精神世界)をも含めて、広大無辺というのであって、それを想えば、限りない希望がわいてくる。
十二使徒イエスの家でその事業に聖別される。イエス彼らを教える。安息日に会堂に行って教える。憑かれた者から悪魔を追い払う。ペテロの義母の病気をいやす。
さて安息日の前日、召命を受けた十二弟子一同はイエスの家に集まった。
イエスは彼らに言った、「今日あなたがた一同を神の仕事に聖別する日であるから、一緒に祈ろう。外なる自我から内なる自我にむかい、肉なる自我の戸を悉く閉じて待つがよい。
聖気がこの場所に満ち溢れ、あなたらは聖気のバプテスマを受ける。」
それから彼らは祈った。真昼の太陽よりも輝かしい光は室内を照らし、人々の頭上から焔の舌が高く空に昇った。ガリラヤの空気が動揺し、遠雷のような音響(ひびき)がカぺルナウムの上にとどろき渡り、人々は一万の天使が一斉に合唱するような歌声を聞いた。
その時、十二弟子は声、静かな小さな声を聞き、それから思いきって言えない一つの言葉を聞いた。それは神の聖名(みな)であった。
イエス彼らに言う、「この全能の聖言(みことば)によって、あなたたちは万有と天のすべてのカを統御することができる。あなたがたが心のなかで、この聖言を唱えれば、あなたがたは生死の鍵をにぎり、今あるもの、過去にあったもの、未来にあるものの鍵を手にとる。
見よ、あなたがたはキリストの葡萄樹の十二本の太い枝、十二個の礎石(いしずえ)、キリストの十二使徒である。わたしはあなたがたを小羊のように野獣のなかに送り出す。しかし全能の聖言(みことば)はあなたがたの小楯となり楯となろう。」
空は再び歌声に満ち溢れ、あらゆる生物は、「神を賛美背よ、アーメン」と言うような気がした。
次ぎの日は安息日であった。イエスは弟子たちと共に会堂に行って教えた。
人々は言った、「彼は学者やパリサイ人のようには教えないで、何もかも知り抜いて居る権威ある者のように教えている。」
イエスが話していると、悪魔に憑かれた人が入って来た。この人に憑いている悪魔は卑しいたぐいのもので、屢々(しばしば)犠牲者を地上に倒したり火中に投じたりした。
悪霊は自分たちの知っているキリスト者の教師が会堂に居ることを知って言った、「あなた神の子よ、なぜここに居ますか。まだ時が来ないのに、われわれを滅ぼすつもりか。われわれはあなたと何の関係もない。かまわずにおいてほしい。」
しかしイエスは答えた、「わたしは全能の聖言によって告げる、出て来い、これ以上この人を苦しめるんでない。お前たちの居所に行け。」
すると不浄な霊たちはその人を床の上に捨てて、残念な声を発して出て行った。
そこでイエスはその人を起して言った、「もしあなたが精神一杯に善意を満たしておけば、悪霊はそこに自分の居所を見出すことは出来ない。彼らはただ空虚な頭や心のなかに入って来る。行って再び罪を犯してはならない。」
人々はイエスの言った言葉や行った業(わざ)に驚いて、互いに言い合った。
「この人は何人か。どこから不浄な霊すら逃げ出すような力が来るのか。」
キリスト者の先生は会堂を出て、ペテロ、アンデレ、ヤコブ、ヨハネと共にペテロの家に行ったが、ひとり親戚(しんせき)が病んでいた。ペテロの妻が入って来た。病人とはその妻の母親であった。
そこで、イエスは床に伏したままの女に手を触れて聖言(みことば)を語った。すると病人の熟はおさまり、起きて彼らに仕えた。
隣人たちはこの出来事を聞き、自分たちの病人や憑かれた者を運れて来たから、イエスは彼らに手をおき、これをいやした。
【宝瓶宮福音書:栗原 基訳】
第十四部 イエ
スのキリスト奉仕者としての第一年
第八十九章 十二使徒イエスの家でその事業に聖別される。イエス彼らを教える。安息日に会堂に行って教える。憑かれた者から悪魔を追い払う。ペテロの義母の病気をいやす。
1)さて安息日の前日、召命を受けた十二弟子一同はイエスの家に集まった。
2)イエスは彼らに言った、「今日あなたがた一同を神の仕事に聖別する日であるから、一緒に祈ろう。
3)外なる自我から内なる自我にむかい、肉なる自我の戸を悉く閉じて待つがよい。
4)聖気がこの場所に満ち溢れ、あなたらは聖気のバプテスマを受ける。」
5)それから彼らは祈った。真昼の太陽よりも輝かしい光は室内を照らし、人々の頭上から焔の舌が高く空に昇った。
6)ガリラヤの空気が動揺し、遠雷のような音響(ひびき)がカぺルナウムの上にとどろき渡り、人々は一万の天使が一斉に合唱するような歌声を聞いた。
7)その時、十二弟子は声、静かな小さな声を聞き、それから思いきって言えない一つの言葉を聞いた。それは神の聖名(みな)であった。
8)イエス彼らに言う、「この全能の聖言(みことば)によって、あなたたちは万有と天のすべてのカを統御することができる。
9)あなたがたが心のなかで、この聖言を唱えれば、あなたがたは生死の鍵をにぎり、今あるもの、過去にあったもの、未来にあるものの鍵を手にとる。
10)見よ、あなたがたはキリストの葡萄樹の十二本の太い枝、十二個の礎石(いしずえ)、キリストの十二使徒である。
11)わたしはあなたがたを小羊のように野獣のなかに送り出す。しかし全能の聖言(みことば)はあなたがたの小楯となり楯となろう。」
12)空は再び歌声に満ち溢れ、あらゆる生物は、「神を賛美背よ、アーメン」と言うような気がした。
13)次ぎの日は安息日であった。イエスは弟子たちと共に会堂に行って教えた。
14)人々は言った、「彼は学者やパリサイ人のようには教えないで、何もかも知り抜いて居る権威ある者のように教えている。
15)イエスが話していると、悪魔に憑かれた人が入って来た。この人に憑いている悪魔は卑しいたぐいのもので、屢々(しばしば)犠牲者を地上に倒したり火中に投じたりした。
16)悪霊は自分たちの知っているキリスト者の教師が会堂に居ることを知って言った、
17)「あなた神の子よ、なぜここに居ますか。まだ時が来ないのに、われわれを滅ぼすつもりか。われわれはあなたと何の関係もない。かまわずにおいてほしい。」
18)しかしイエスは答えた、「わたしは全能の聖言によって告げる、出て来い、これ以上この人を苦しめるんでない。お前たちの居所に行け。」
19)すると不浄な霊たちはその人を床の上に捨てて、残念な声を発して出て行った。
20)そこでイエスはその人を起して言った、「もしあなたが精神一杯に善意を満たしておけば、悪霊はそこに自分の居所を見出すことは出来ない。
21)彼らはただ空虚な頭や心のなかに入って来る。行って再び罪を犯してはならない。」
22)人々はイエスの言った言葉や行った業(わざ)に驚いて、互いに言い合った。
23)「この人は何人か。どこから不浄な霊すら逃げ出すような力が来るのか。」
24)キリスト者の先生は会堂を出て、ペテロ、アンデレ、ヤコブ、ヨハネと共にペテロの家に行ったが、ひとり親戚(しんせき)が病んでいた。
25)ペテロの妻が入って来た。病人とはその妻の母親であった。
26)そこで、イエスは床に伏したままの女に手を触れて聖言(みことば)を語った。すると病人の熟はおさまり、起きて彼らに仕えた。
27)隣人たちはこの出来事を聞き、自分たちの病人や憑かれた者を運れて来たから、イエスは彼らに手をおき、これをいやした。
【原文:The Aquarian Gospel of Jesus by Levi H. Dowling 】
CHAPTER 89
The twelve apostles are at Jesus' home
and are consecrated to their work. Jesus
instructs them.
He goes to the synagogue on the Sabbath and teaches. He casts an unclean spirit out of one
obsessed.
He heals Peter's mother-in-law.
NOW, on
the day before the Sabbath day, the twelve disciples who had received the call
were met with one accord in Jesus' home.
2) And Jesus said to them,
This is the day to consecrate yourselves unto the
work of God; so let us pray.
3) Turn from the outer to the inner self; close all the doors of carnal self
and wait.
4) The Holy Breath will fill this place, and you will be baptized in Holy
Breath.
5) And then they prayed; a light more brilliant than the noonday sun
filled all the room, and tongues of flame from every head rose high in air.
6) The atmosphere of Galilee was set astir; a sound like distant thunder rolled
above Capernaum, and men heard songs, as though ten thousand angels joined in
full accord.
7) And then the twelve disciples heard a voice, a still, small voice, and just
one word was said, a word they dared not speak; it was the Sacred name of God.
8) And Jesus said to them,
By this omnific Word you may control the elements,
and all the powers of air.
9) And when within your souls you speak this Word, you have the keys of life
and death; of things that are; of things that were; of things that are to be.
10) Behold you are the twelve great branches of the Christine vine; the twelve
foundation stones; the twelve apostles of the Christ.
11) As lambs I send you forth among wild beasts; but the omnific Word will be
your buckler and your shield.
12) And then again the air was filled with song, and every living creature
seemed to say,
Praise God! Amen!
13) The next day was the Sabbath day; and Jesus went with his disciples to
the synagogue, and there he taught.
14) The people said,
He teaches not as do the scribes and Pharisees; but as
a man who knows, and has authority to speak.
15) As Jesus spoke, a man obsessed came in; the evil spirits that
obsessed the man were of the baser sort; they often threw their victim to the
ground, or in the fire.
16) And when the spirits saw the Christine master in the synagogue they knew
him, and they said,
17) You son of God, why are you here? would you
destroy us by the Word before our time? we would have naught to do with you;
let us alone.
18) But Jesus said to them,
By the omnific Word I speak; Come out; torment this
man no more; go to your place.
19) And then the unclean spirits threw the man upon the floor, and, with
a fiendish cry, they went away.
20) And Jesus lifted up the man and said to him,
If you will keep your mind fully occupied with
good, the evil spirits cannot find a place to stay;
21) They only come to empty heads and hearts. Go on your way and sin no more.
22) The people were astonished at the words that Jesus spoke, the work
he did. They asked among themselves,
23) Who is this man? From whence comes all this power
that even unclean spirits fear, and flee away?
24) The Christine master left the synagogue; with Peter, Andrew, James
and John, he went to Peter's house where one, a near of kin, was sick.
25) And Peter's wife came in; it was her mother who was sick.
26) And Jesus touched the woman as she lay upon her couch; he spoke the Word;
the fever ceased and she arose and ministered to them.
27) The neighbors heard what had occurred, and then brought their sick, and
those obsessed, and Jesus laid his hands on them, and they were healed.
【続 く】