TULIP DIARY

届くといいな やさしい風に乗って

2階で子どもを走らせるな!

2008年09月22日 | 読書日記
2階で子どもを走らせるな! 橋本典久 著 光文社新書
近隣トラブルが増加している現代。
近隣トラブルの実体や増加の原因、キレる隣人への対処方法や
解決方法について考察された本だった。
集合住宅での上下での子どもの足跡や騒音、犬の鳴き声など
騒音が引き金となるトラブルは感情公害であると位置付けている。
近隣騒音は近所付き合いが希薄になってきたのもひとつの原因だという。
確かにそういうことも言えるだろうと思う。
ニュースでキレた人が騒音の発生の原因を作った人に危害を加えると
確かに危害を加えた人のほうが罰せられるのであろうが、
両者の言い分を報道すべきだとつくづく思う。
奈良の布団を叩く騒音おばさんの件もこの本の最初で触れてあった。
騒音以上に感情のこじれによる人間関係のトラブルと言えるのだろう。
キレる人が世の中に増えてきたことも実際問題。
不安感と孤独感が近隣トラブルの発生に深く係っていると著者は言う。
混沌とした現代においての日本人の不安気質のメンタリティーが好転しない限りは、
近隣トラブルは増え続けるという。
近隣トラブルを解決させる次善的な対応策として、
近隣トラブル解決センターが地域に設立、根付くことを訴えていた。
思うにどれだけ音を立てたら近所迷惑になるのかということを想像する思いやりと
不容易な音は立てないという日頃の行いが本当は必要なのだ。
最期に言葉の力を信じようと締めくくり、どんな場合も話し合いの必要性を述べていた。
でも、、通じない人が多すぎるのが、現代なのだと読んでいて思った。
コメント
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