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融通無碍 翼を休めてみませんか

新温泉町浜坂にある日本キリスト教団浜坂教会の
牧師日記

大雪被害のこと

2014年02月19日 | 日記
関東甲信と北陸の大雪も、復旧に向かっているようで何よりです。被災して困っている方々や、復旧のために尽力されている方々が守られますように。このたびの大雪被害は、色々なことを考えさせられます。災害の備え、災害時の救助体制はもちろんのこと、報道の仕方、行政の対応・・・。それぞれ向いている方向が違うのか、意思が通じ合っていないのか、混乱しいるのではないかと思ったりします。そのことに気づかされ、反省させられています。

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バベルの塔で混乱していた

2014年02月19日 | 聖書のお話
 創世記 11章1~9節

 「バベルの塔」の物語には、かつて人が「同じ言葉を使って、同じように話していた」ことを伝えています。そして、効率的に集約され、大規模化していた様子を伝えています。それは、互いの考えていることが分かり、思いを一つにすることが容易になるということです。よく、大きなことをしようとするとき、「心を合わせて」とか、「思いを一つに」と言います。そうすることによって、一人ではできないような大きなことができるからです。
 物語は、人が知恵と力を出し合って「バベルの塔」を造り、神さまのようになろうとしたことを伝えています。知恵と力を合わせてしようとしたのは、良いことではなくて、むしろ傲慢で愚かなことでした。神さまは、バベルの塔を見たとき「彼らは一つの民で、皆一つの言葉を話しているから、このようなことをし始めたのだ」。これでは、彼らが何を企てでも、妨げることはできない。我々は降って行って、直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう」と言って、人の言葉を混乱(バラル)させられました。そして、人が集中しないように、全地に散らされました。そのため、世界に多様な言語や文化・伝統があるという結びになっています。
 「バベルの塔」の物語は、ちょうど「ノアの箱舟」の物語の後に続いています。神さまは、「ノアの箱舟」の物語を通して、これからは罪を犯した人間を裁いて滅ぼしてしまうのではなく、見守って生かすという方法をお選びになったことが伝えられています。人が多様な言語や文化・伝統を持ち、全地に散らされているのは、神さまの裁きではなくて、見守りのうちに生さかれている結果であると教えているように思います。
 こんにち、なかなか互いの考えていることが通じ合わない状況があるのではないでしょうか。そんなとき、通じ合うことができないのが当たり前と思って、言葉も違う、考え方も違うことを受け入れて、互いが分かり合えるために忍耐して努力することが求められているように思います。

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