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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

県土整備部と住民(4)大船渡湾の防潮堤=続々

2013年01月12日 | どうなる復興計画

県土整備部の防潮堤については多くの漁師からは海を死なすという意見が出ており、一般市民からは海が見えなくなる、もっと別な発想で津波防災を考えたいという意見が出ている。防潮堤だ防潮堤だとあまりにも硬直した官僚主義の姿が見える。


─岩手日報より転載─
住宅再建へ戸惑う市民 大船渡、想定変更で浸水域に

【写真=津波浸水シミュレーションの結果、新たに浸水想定区域が広がった上三区地区。住民からは戸惑いの声が上がっている=大船渡市赤崎町】

 
 震災後のまちづくりのため大船渡市が行った津波浸水シミュレーション結果を受け、当初より浸水想定区域が広がった地域で市民から戸惑いの声が上がっている。県の防潮堤整備方針が変更されたためで、既に住宅再建に動く市民は市の対応の遅さにいらだちを募らせる。今後、住宅再建計画を見直す住民も出るとみられ、震災から1年10カ月を迎えてもなお、地域の未来図は見えないままだ。

 シミュレーションは昨年11月に公表された。浸水想定区域が広がったのは盛川河口付近の赤崎町上三区(佐野、沢田、中井地区)と盛町の一部で、想定浸水深は2メートル未満。2011年秋の市復興計画策定時に比べ、内陸側に最大800メートルほど拡大した。

 シミュレーションは、県が昨年10月、大船渡湾内の防潮堤の位置と高さを変更したことを機に、市が湾口防波堤や防潮堤整備後に震災クラスの津波が襲来することを想定し、独自に作成した。末崎町や赤崎町の一部で想定区域が狭まった一方、波が集中する湾奥の盛川河口付近で区域が広がった。

(2013/01/11)




この岩手日報記事で注目すべき事は、先きに岩手県「県土整備部」が行ったシミュレーションとは別に、大船渡市が独自に湾岸のシミュレーションを行ったという点である。たいしたものだ。シミュレーションそのものが永遠に仮説なのに加えて、県と市で異なったシミュレーションが結果したというのであろうか? また県土整備部がシミュレーションを途中で放り出して市にまかせたという事であろうか? どっちみちシミュレーションに依拠して進退を決める事ではないのである。シミュレーションをたたき台にしてというか参考にしてというか、大事なことは、住民が判断する事である。住民と大船渡市の話し合いと言ってもよい、いずれにしてもあくまでも住民が主体的に判断に加わることでなければならない。決めるのは県土整備部でも市でも教授たちの技術専門委員会でもない。


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