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2011.6.1~。大津波、宮古市、鍬ヶ崎復興計画。陸中宮古への硬派のオマージュ。
 藤田幸右 管理人

宮城県きっぱり中止!

2014年10月25日 | 防潮堤

東北沿岸初めての快挙か? 防潮堤の中止

この記事を紹介してくれたK.Fさんのメールには「地元でどんな活動があったのか知りたいです」とあった。同感だが急には分からない。記事から、そこには地元民の迷い、葛藤、いがみ合い、自責の念など壮絶なものを感じ取る事が出来るように思う。<住民の総意>とは<高台移転で不要に>だけではないだろう、と…

しかし<石巻市の3防潮堤見直し・中止>は快挙である事に間違いはない!! 誰でも、まずは記事をしっかり読み取ってほしい。



<記事>
石巻3防潮堤、新設中止へ 高台移転で不要に

2014.10.24 河北新報) 関連ページ:宮城政治・行政 3.11大震災

 

 宮城県が東日本大震災で計画している防潮堤整備で、石巻市の網地、福貴浦、寄磯各漁港については新設を取りやめる方針を固めたことが23日、分かった。発生頻度が比較的高い「レベル1(L1)」の津波への対応策として示していたが、対象地域が災害危険区域に指定され、住民の高台移転が進むことなどから見直した。

 

 防潮堤の新設が見直される寄磯漁港

 

 県内142漁港のうち、県は管理する25漁港で防潮堤建設を計画した。過去の津波被害やシミュレーションなどに基づき、L1津波を想定して防潮堤の高さを設定。網地は海抜4.8メートル、福貴浦は6メートル、寄磯は6.9メートルとしていた。


 3漁港は震災の津波で被災し、付近の家屋も全壊、流失した。現在は海産物の加工場といった建築物しかなく、いずれも背後地に高台がある。


 県は防潮堤に関し、(1)L1津波や高潮で家屋や農地などの被害が想定される(2)道路の浸水で集落が孤立する恐れがある-などの場合に整備する方針を掲げる。住民との合意を経て、工事に着手している。


 3漁港の地元住民にも説明してきたが、高台移転で漁港周辺に家屋が建たないことなどから、住民側は「防潮堤を建設する必要はない」との考えを示した。


 寄磯行政区の渡辺洋悦区長(62)は「海岸部には今後も住むことができない。平たん地に防潮堤は必要だが、ここは後ろに山があるので津波が来てもすぐに逃げられる。防潮堤が要らないのは住民の総意だ」と語った。


 網地、福貴浦も状況は同じ。県は浸水想定域に家屋などがなく、住民の意思も一致しているため、防潮堤新設を見送ることにした。漁港背後の道路が市の避難経路に位置づけられるかどうかも判断材料となるため、市に確認した上で決定する。


 石巻市総務部は「道路で結ばれる近隣の浜との関係などもあり、総合的な問題。住民の避難に支障が出ないよう慎重に判断したい」と言う。


 網地、福貴浦両漁港の一部には既存の防潮堤があり、県は原状復旧する方針。


 県漁港復興推進室は「3カ所はあくまで例外で、浸水想定域に家屋がある場合は防潮堤で守るべきだ。整備しない地域では、ハードがなくても住民の命を守ることができる仕組みを整える必要がある」と説明する。

[防潮堤整備]国は数十年から百数十年に1度の割合で発生が予想される「レベル1(L1)」の津波に対応できる防潮堤の整備を推進。港湾や海岸を管理する国、県、市町村ごとに建設する。

2014年10月24日金曜日



注)「数十年から百数十年に1度」というのは200年間に1度の津波という事でいいのか? ──「百数十年に1度」という事であれば200年間に1度という事であるが、「数十年に1度」という事であれば200年間に最大20回ある津波の事である(そのような事はないわけではない)。いいかげんな津波の定義である。中央官僚の都合でつくられたこの L1、L2 定義の曖昧さ無明地獄に沿岸の人類は向こう200年間悩む事になる。報道各社ももう馬鹿の一つ覚えみたいな「数十年から百数十年に1度」を止めたらどうであろうか?──ブログ管理人





 

 

 

 

 
コメント
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