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TRASHBOX

日々の思い、記憶のゴミ箱に行く前に。

あまりにも雑感な

2014年10月26日 | 広告とか

遅ればせながら、NHKで放送されたドキュメント
『NSA 国家安全保障局の内幕 最終回 侵害されたプライバシー』を見た。
あらゆる通信、情報を知ることで安全を守ろうとする国家。
膨大なデータを集めることで、
広告ビジネスでの成功を目指すGoogleやFacebookなどのメガIT企業。
両者の道は、際どいところで交差している。

デジタルメディアでのコミュニケーションを図るとき、
いわゆる「アドテク」の活用はもはや当たり前のことだ。
技術は日々進んでいき、伝え方も幅広くなっている。
面白いといえば面白いし、クリエイティブだと感じるケースも多々ある。
でもゴールはそこにはない気がする。
なんか、もやもやしている。

クラウドソーシングと「降りてくる」こと

2014年03月15日 | 広告とか

小説家やクリエイターの「降りてくる」という言葉を聞くと、

なぜかクラウドソーシングのことを思い浮かべる。

両者、自分の脳内以外からものを生みだすシステムとして、

相通じるような気がするのだ。

「登場人物が勝手に動く」という状態は、

意識、無意識両方での著者の体験が生みだすものだと思う。

そう考えると、インターネットやデジタルの発展は、

人が本来持っていた能力を、

違う形で提供しているようにも感じるのだ。

新しい技術にはオープンでいよう。

でもその根っこにあるのは、

人という生き物の可能性なのかもしれない。

 

 


クリエイティブと技術

2014年03月14日 | 広告とか

パーティの清水さんとライゾマティクスの眞鍋さんの対談記事を読んで、考えた。

デジタルの世界でものを創っていくには、ある程度の技術的能力が必要−−

その通りだと思う。でもそれは、デジタルの世界に限ったことではないのではないかと。

 

ちょっとした文章やラフスケッチは、皆それなりに書けるのだ。

だから技術なんてものより、斬新な視点や発想が重要なのである−−

でも、そこにあるのは本物の技術だろうか。

 

本当の技術は、表現の新しい可能性を見つける道具でもある。

誰かの言葉やネットの画像素材を切り貼りしても、そこそこ立派な見栄えになる。

企画書を書けるものが勝ち、みたいな土壌に、新しい花は咲くのだろうか。

 

確かに、技術だけで通用する時代はもう終わったけれど(特にアナログ系の世界では)、

それはアイデアが問われているということであって、

その深い部分での技術の必要性は変っていないと思う。

ま、ただ我々日本の民は、技術という軸があれば、

その向上のみに血眼あげちゃう癖があるので、そこは柔軟に、

というか本来の目的を見失わずに。

 

まだクリエイティブには、いろいろなことができるはず。

たぶん対談の意図とは的外れな感想になってると思うけれど、

彼らの言葉には良い刺激をもらいました。感謝。


第64回JAAAクリエイティブ研究会

2011年02月10日 | 広告とか

JAAA(ジェー・スリー・エーと読むことが多い)は
"Japan Advertising Agencies Association"から。
日本広告業協会という社団法人です。

この団体の定例セミナー、今回のテーマ
「広告未来 ~これから広告はどこへ行くのですか?~」。
迷える業界に、ひと筋の光を示せるか、というところだろうか。

登壇者は、今注目の広告クリエイター3人。
アサツー ディ・ケイのバイラルディレクター木田広大氏、
電通のコミュニケーション・デザイナー岸勇希氏、
博報堂ケトルのクリエイティブ・ディレクター嶋浩一郎氏。

岸氏と嶋氏については、以前別の対談について書いたことがある。
(あ、嶋さんを博報堂って書いちゃってすみません。ケトルが抜けとる……)
このお2人、そうとうハイパーです。

くわえて木田氏、この人もマイミクGP(SUBARUレガシィ)など
話題性のあるキャンペーンを作りあげた人。役者は揃っている。
トークの内容は、この3人の個性を反映した興味深いものだった。

広告の飛び込み営業が出発点という木田氏の仕事は、
マイミクGPにしてもペプシのゲームにしても、
パッと見た瞬間、その面白さがつかめる企画。
その人の心の掴み方に、スマートさと泥臭さが共存しているようで面白い。

既に業界では若き有名人でもあるけれど、岸氏の仕事は
2人で見ることで成立する携帯ドラマとか、
iPhoneでのアナログな楽しみを提案したphonebookなど、
まったく新しい体験を提供してくれる。
広告の枠を飛び出しそう、でも広告でもある凄さ。

そして嶋氏。ケトルの社是(?)は「恋愛と戦争は手段を選ばない」。
あらゆる枠からニュートラルなアイデアで、問題を解決する。
このことをあの手この手で語る、「攻めの編集者」といった印象。
しかも話が滅法面白い(これも氏のソリューション技術の一環だと思うのだが)。
……ところで嶋さん、安斎肇さんに似てるって言われたことないですか?

いやー、でも熱かったなぁ、お三方。
結局ひと筋の光は、やっぱり自分で生みだすしかないのだろう。
でもマッチの擦り方は、いいヒントもらいましたぜ。


ところでふと気になったのが、終了後に漏れ聞こえてきた会話の一部。
「大切なのはアイデア。しかし最適、最高を考え続けるバージョンアップが必要」
という根底にあるメッセージ(これは3人とも共通していたと思う)が、
なぜか「やっぱり大事なのはアイデア、昔と同じだよ」みたいな感想に。
今の関係者がぶちあたっているのは、そのバージョンアップへの闘いなのだが……。
依然としてある見えない段差を感じたのは、気のせいなんだろうか。


スーパーボウルはCМもスーパーか

2011年02月08日 | 広告とか
Chrysler Eminem Super Bowl Commercial - Imported From Detroit


アメフトはド素人ですが、毎年スーパーボウルは見逃せない。
何がって、そりゃコマーシャルですよ。

リーマンショック以降、少しは下火になようではあるが、
未だに30秒の枠が2億円ほどというお化けメディア、
各スポンサーも気合いの入れ方が違います。

例えて言えば、「のど自慢」のゲストのときと
暮れの紅白歌合戦の小林幸子の衣装の違いみたいな。
(終了後、「今年はどうだった」みたいなコメントが
飛び交うところも似ている気が……)

自分も気になって、月曜の朝(アメリカの日曜夜)から
あちこちネットを探ってCMを見て回りました。
不景気&広告コミュニケーションの変化で、
昔のように刺激的なものが並ぶというまでには
至ってないようですが、この一本は印象が強かったなぁ。

CМ表現として新しいという訳ではないけれど、
"Imported From Detroit"というコピーと
"This is the motor city. This is what we do"
(これがモーターシティ。これが俺たちの仕事)
というエミネムの言葉の印象たるや、どうだ。
メッセージとネタの強さで見せ切ったところは感服。

まあ硬軟そろって賛否両論、ともかくいろいろあります。
ご興味があれば、こちらなど。
個人的にはコカコーラの "BORDER"や、ブリヂストンの
"CARMA"(自分の行いは自分に返ってくるという"Karma"を、
タイヤなので"Car"にしたのでは)とか好きだなぁ。