今年のお正月、腰を骨折したと言いいながらウロウロ歩く義父、なのに救急車を自らが呼んだのも予想外の出来事。
それで、おとなしく入院しているのかと思えば、重態患者の管を引き抜こうとしたり、次々と問題を起こし、病院からも即刻退院勧告を受けたのも予想外の出来事。
退院後は自宅に帰ると思っていたのに、手に負えない問題行動の数々に、施設への入所の方向に事が勧み始めたのも予想外の出来事。
施設に申し込みしましょうと言われたのが1月14日、でも施設も待機が多く、すぐに入所出来るはずも無いと思っていたのに、翌々日に入所の書類を持って行くと、 『 連絡しようと思っていたので、ちょうどいい所に来てくれた

』 で、何事かと思えば、 『 申し込んだ施設で、特老へ入所する予定の人がいるので、もしかしたら空きが出来るから申し込みますか

』 に、 『 お願いします

』 と予想外の言葉が。
『 期待せずに期待して、来週の判定結果を待ちましょうの前に、本人をどう説得するか

』 実は、ケアマネさんがすでに義父を説得したのだけど、その言葉に本人が興奮して暴れ、看護師さんが急いで飛んで来るという一幕があったので、至難の業だと思っていたのが、週末に主人と3人で話し合い、義父に 『 退院後どのように生活したい

』 とストレートに尋ねたら、 『 施設に入って、リハビリを受けて、また歩きたい

』 と言った言葉を伝えたら、施設に入所する人は10人のうち9人までが本人の意思でなく、家族が無理やり入所させるのが現状らしく、義父が素直に入所したいと口にした事を驚き、私達にも予想外の言葉だった。
翌週、話はトントン拍子で決まり、話が出てから1週間後に義父は病院から施設に移り、総合病院が経営する老人保健施設2ヶ所に申し込みをしたのだけど、もう1つの施設からも、入所が決まって施設に話に行った日に、入所の受け入れが出来ると連絡を受けた。
ケアマネさんによると、今は待機が200人を越えているので、10ヶ所の施設に申し込みをしても、本人が生きているうちに入所出来ない人が多いのに、2ヶ所とも入所出来るなんてラッキーな人だ

そうで、あっさり入所出来る事になり、この事が一番の予想外の出来事かも。
『 ケアマネさんの意地にかけても、施設を当たってくれるし、ダメだったら託老所って手もあるのだから、任せたておいたらいいよ

』 と隣市でケアマネをしている妹も口ではそう言ってたが、陰ながらケアマネ仲間に頼んで、いろいろ手を打ってくれていたけど、予想以上の待機待ちの状況に真実を言えず、2ヶ所から入所の話があった事を報告すると、『 まさかそんな事があるなんて

』 と正直驚いたようだが喜んでくれて、今更ながら僅かの間に入所出来た事にも予想外の出来事だったが、あの予想外の暴れ方が酷かったせいではないかと周りの声も。
退院を促していた主治医の先生は、経済的、精神的な負担を心配してくれ、施設の入所が決まり始めた時から、ベットを部屋から出し、病室の壁際に畳を敷いて、本人が立ち上がって暴れないようにして、病院で預かってくれたのだけど、僅か1週間程の間の事だったのに、要支援だった義父は施設に入所資格が無く、入所後申請結果が出たのだけど、その結果は一気に要介護4にまでなっていて、まったくの予想外だった。
かかりつけの主治医から 『 あの入院中の騒ぎは本人の性格から来たもので、施設に入っても問題を起こすのは目に見えている

』 と嬉しくない図星の指摘を受けたけど、1月23日に入所して2ヶ月経つけど、その予想は今の所は外れているのでホッ。
パーキンソン病を患っている義父はリハビリをしないと特に手足の機能が衰え、リハビリのデイサービスを勧めても聞く耳持たず、接骨院へ通い続け、病院でリハビリをしてもらって、初めて自分の間違いに気付き、施設でリハビリに励み、その様子を見学した時に、理学療養士の方が 『 今まで本格的なリハビリをしていないので、かなり手足の関節が強張って、元に戻るのは無理かと思いますが、少しでも動きやすくなるようにします

』 と言われたけど、車椅子の操作が出来ずに介助してもらっていたが、今では歩行器を使って歩けるようになり、理学療養士の方も 『 思った以上の回復です

』 と言われた。
人が自分のために尽くすのは当然の考え方で、人に感謝したり、お礼を言うなんて、絶対ありえなかった義父の口から、退院の時に 『 今まで口に出さなかったけど、本当に感謝している

』 の言葉が。
そして、施設に面会に行ったり、洗濯物を取りに行ったり、持って行ったりすると、 『 ありがとう

』 『 気をつけて帰って

』 と口にし、 『 また来てね

楽しみに待っているから

』 と我が耳を疑ってしまった予想外の言葉を義父の口から聞き、これには義父の事をよく知っている近所の人たちも驚きを。
元気になってくると、以前のように戻りつつあるけど、義兄夫婦と年末にこたつで話をしてても、テレビに夢中で見向きも返事もしなかったと義姉から聞いたけど、施設でテレビを見ながら、義父と話をしてても、ちゃんと返事は返ってくるし、 『 今の話はよく聞こえなかった

』 と言ったりし、以前のように自分が気に入らない時は無視する事が無くなり、先日行くと部屋から出るところだったので、 『 お風呂入ったの

』 と聞いたら、 『 今から

』 だそうで、おじいちゃんに囲まれて、WBCの決勝を見ながら待ち、出たので洗濯物をもらいに行くと、たくさんある洗濯物の中から、自分の洗濯物を職員の方より先に探してくれたりと、誰もがあの性格は変わる事はないと言ってたけど、少し変わってきた義父を感じる。
今年になってから、病院や施設で予想外の出来事ばかり起こす義父だけど、この先どうなる事やら。
義父の姉の伯母は 『 せっかく入所出来たのだから、もう2度と出したらダメ

』 と言い、要支援になれば出なければいけないと説明しても、『まーちゃんや○○ ( 主人 ) が大変なのだから、施設を言いくるめても、必ず置いてもらうのよ

』 と。
伯母は 『 兄貴の今までの事を考えると、自分も看ないのに、嫁だから看てくれとはそんな酷な事は口が裂けても言えないけど・・・ 』 と。
伯母も叔母も兄弟である義父の事が気になっているのが本心だろうけど、まず私の事を気遣ってくれて、予想もしてなかった言葉の数々も。
家から一番近く、偶然にも末孫と同じ名前の施設に入所した義父、そして本家の伯母さんも以前から入所していて、母屋新宅の義兄弟が一緒な施設で生活しているが、今後どのような予想外の物語があるのやら・・・。









私の気持ちが一番大変な時に、ケアマネさんがいつも言ってくれた 『 一人で抱え込まないのよ

』 『 一人で思いつめないのよ

』 の言葉にも助けてもらった。
介護は身近に起こる出来事だけど、突如降って湧いたように起き、誰しもが戸惑う事が多く、そしてほとんどの人が一人で介護し、替わってくれる人がいる人はまだ幸せなのだそうだ。
だから、精神的、肉体的に追い詰められて、悲惨なニュースも耳にするけど、そんな時は手を差し伸べて救いを求めれば、誰かが助けてくれるし、無理をすれば後が続かないのだから、自分の体を労わりながら頑張れと言われてたけど、今回自分の身に降りかかった時、多くの人の温かい思いやりに支えられて、何とか乗り切れた事を有り難く感謝しています。
まだ親が3人健在だし、そのうち主人にも必要になるかもしれないし、介護とまだまだ縁は切れないけど、これからも言われたように無理せずに頑張らなくっちゃ~