ととじブログ

書きたい時に書きたい事を書いている、あまり統一感の無いブログです。

親ロに回帰するウクライナ(日経新聞社説より)

2010-02-11 12:55:57 | 政治
「旧ソ連のウクライナ大統領選挙の決選投票で、ロシアとの関係強化を唱えるヤヌコビッチ前首相の当選が確実になった。
 「オレンジ革命」と呼ばれる2004年末の民主革命を経て、ウクライナが親欧米路線に大きくかじを切ってから5年あまり。欧州とロシアのはざまに位置し、地政学的にも重要な地域だけに、再びロシア寄りに急旋回しそうなウクライナの行方は気がかりである」
(2010年2月10日 日本経済新聞社 日本経済新聞 第44556号 社説より)

人口、国土、位置などの点において、ウクライナは非常に有望な国なのに、なかなか這い上がれない状況が続いています。

親欧米路線で手痛い目にあったので、今度は親ロシア路線で、という事のようですが、それだけでは、恐らく、大きな変化は望めないのではないかと思います。

ロシアは確かに大国です。
しかし、ロシアに何があるか、何ができるかというと、少々心もとないというのが現実ではないでしょうか?

ロシアにはエネルギーと鉱物資源があります。
政治経済における根本的かつ重要な要素です。
しかし、エネルギーと鉱物資源は時価、相場の上下に左右される不安定なものです。
恒久的に、周辺に影響力を発揮できるものではありません。

また、ソ連時代に、アメリカと軍事力で覇権を争っただけの科学技術はあります。
だから、優秀な戦車は造れるかもしれません。
しかし、優秀な乗用車は、技術力だけでは造れません。
ニーズとコスト、それに宣伝力等、様々なノウハウが必要で、これらを蓄積するには膨大な時間と労力を要します。
ロシアにはこれができません。
また、やろうと努力をしているようにも見えません。

じゃあ、どうすれば良いのかと言うと、特効薬はありません。

大局的には、EU加盟などはロシアを刺激することになるので当面はあきらめて付かず離れずの状態を維持する、ロシアに接近するも欧米諸国との関係は悪化しないよう気を配る、といったところでしょうか。

局所的には、いろいろあるでしょうが、インフラを整備し、法人税制の優遇措置をとって、日本企業の誘致を促進するというのはどうでしょうか。