農の世紀!

2009年03月23日 | 活動報告
※本日は、日本農業新聞・第一部「かたる」から、第六回と最終の第七回の方の主張のポイントをご紹介します。関心のある方は、ご連絡ください。記事の内容をお送りいたします。
私も「かたる」をしっかりと読み、農業政策に生かして参ります。


6.第六回 オリビエ・ドシュッテル氏【1968年生まれ。2008年5月から3年間の任期で国連人権理事会特別報告者に就任。人権擁護の立場からWTO交渉に批判的で、「食料への権利」を尊重しない場合の合意は拒否すべきだとの報告書を3月にまとめた。米国・ニューヨーク大学の客員教授も務める。】
※「食料主権と調和を」
世界中で飢えている人の数は、前年よりも増えて10億に達している。毎年、飢えで500万人の子どもたちが命を落とす。食料の国際相場は昨年6月をピークに低下傾向にあるが、実際の食料価格はまだ高い状態にある。国際相場の動きが直ちに世界各地に反映されるわけではない。
価格変動は大き過ぎるが、価格変動だけが食料問題ではない。むしろ、人々の所得の問題であると言える。飢餓の本当の源泉は貧しさにある。ニューヨークの小売店の店頭にある米を倍増しても、飢餓解消には何の役にも立たない。世界に広がる富の不公平さに目を向けることが必要だ。----ポイント①食料が必要なところに農業投資をするべきだ。②生産格差がある中で「公平な競争」は幻想。③環境や健康への影響は交渉で無視されてきた。

7.第七回 ノーベル平和賞ムハマド・ユヌス氏【2006年、ノーベル平和賞を受賞。1940年、バングラデシュ生まれ。米国バンダービルト大学で経済学博士号を取得。貧民層を対象にした低額の無担保融資システム、マイクロ・クレジットを考案・設立。83年にグラミン銀行を立ち上げ総裁に。】
※「持続社会の構築」
昨年、米国で起こった金融危機は、今も世界経済を揺さぶり続けている。市場原理の土台の上で数多くの企業があまりに自由に、貪欲(どんよく)に、利益を追い求めた。その結果であり代償だといえよう。メガバンクをはじめ金融機関が巨額の損失を抱え、行き詰った。
しかし、私たちの銀行はつぶれない。人々が信頼してくれているからだ。1983年に私が立ち上げた「グラミン(ベンガル語で「農村」の意)銀行」は、貧困者に金を貸すことで、借り手の自立と生活を支援する。貸し付けの際に担保は取らない。借り手から利子はもらうが、配当として還元する。目指すのは利益の最大化ではなく、人と社会の幸福追求だ。これをソーシャル・ビジネス(社会貢献を目的にする企業活動)と名付けた。----ポイント①行き過ぎた利益追求が金融危機と貧困を生んだ。②グラミン銀行は富める者より貧しい者に融資する。③女性の力を信じ、生かせば社会経済は変わる。

人気ブログランキングへ