原爆殉難の日を迎えて(声明)
今から六十六年前の昭和二十年、原子爆弾が八月六日に広島、八月九日に長崎に投下され、多くの無辜の人々の命を一瞬にして奪い、その後も多くの人たちが後遺症より長く苦しんできました。
広島・長崎の原爆殉難者の御霊に衷心よりの哀悼の誠を捧げますとともに永久のご冥福をお祈り申し上げます。
当時「被爆地にはもう草一本生えない」「もはや人が住めない土地」などと悲観的な意見も多くありましたが、歴史と伝統ある両市は大きな痛みと共に復興への懸命な努力をされ、短期間で見事に復旧を果たしました。そして核兵器使用がもたらす悲劇を断じて繰り返してはならないという平和への強いメッセージを発信し続けています。
しかしながら我が国周辺は、中国やロシア、北朝鮮など核兵器を含めた軍備拡張を続ける国々に取り囲まれているという厳然たる事実があります。世界の全ての国々に粘り強い核兵器廃絶への不断の努力を続けると同時に、日本を取り巻く脅威から日本人を守り抜くために現実的で責任ある備えを整えなければなりません。
広島・長崎の原爆殉難者に心からの追悼の思いをあらたにすると共に、犠牲者の御霊に対し、我が国の国土や国民を二度と核兵器の惨禍に遭わさないために、言葉だけではなく実効ある安全保障政策を推進することをここにお誓い申し上げます。
平成二十三年八月六日
たちあがれ日本 代表 平沼赳夫