以下、ふせんをはったところ。
(1)「難しいことはいくらでもやります。ただし、ややこしい人とは仕事をしません」
つまり、「本気を出したい」と思ってない人と仕事をするつもりはない、ということだ。
無理をしてまで仕事をする必要はない。大切なのは、クライアントを含めた「自分たち」が楽しめることなのだ。(P40)
これは、完全に同意。仕事をすることが人生の大半だとすれば、本当にそう思う。
(2)・・・・「TGCはパワースポット」・・・・たとえば、TGCという六時間のファッションフェスタ、それは古来、「祝祭」や「儀式」
「お祭り」と呼ばれてきたものと多くの特徴を共有している。(P64)
肉フェスを思い浮かべた・・・。
(3)退屈な日常を抜け出して見る六時間の夢。それは、かつて神社や寺院を舞台に行われた祭礼と非常に似ている。
「ケ」という日常から、一瞬だけ「ハレ」という非日常にトリップができる現代の祝祭の一つが、TGCなのだ。(P70)
個人的には、退屈な日常を抜け出して、「居酒屋」
(4)開成学園のような名門中高一貫校に入ると、そこでは新たに社会関係資本と文化資本が作られる。開成出身者は名門大学や
名門企業に就職していくことが多いから、同窓生のつながりはそのまま強力な資本になるのだ。(P113)
開成OBでかつ企業の取締役以上でないと参加できない企業家グループもある。(P113)
クローズドなネットワークの価値・・・。
(5)仲間という、ある程度対等な関係性を築くのには、お互いに差し出せるものが必要だ。(P116)
改めて、書いているのをみると、なるほどなあ、と。
(6)ピースボート乗船者に対する調査を通して見えてきたのは、「共同性」によって「目的性」
が冷却されてしまう過程だ。夢や希望を持って船に乗り込んだはずの若者たちも、ピースボートというコミュニティが
居場所化していく中で、次第に当初の熱気を忘れていく。そして結果的に、彼らには仲間という「共同性」だけが残された。(P121)
ここ数年、自分でも危うくそうなりそうだったと思う瞬間があった。「承認欲求」が完全に満たされてしまうと「どうでもよくなっていしまう」という危険性。
(7)もちろん、ここでも「文化」を共有した「仲間」の力は強い。松島たちは、知り合いや仲間を有機的につなげて、
それを仕事にしていく。・・・合宿感覚で朝まで徹夜をしたり、そのままご飯を食べに行ったり、まるで仲のいい学生サークル
のようなノリで仕事をすることができる。(P128)
なるほど。わたしが、前職や前前職のことを、酔っぱらってヨメにからみながら、なつかしく話しするのは、この「楽しさ」だったのか・・・。
(8)そこで、経済企画庁は、休日を増加させ、「会社人間」たちに生きがいを見つけてもらって、会社以外でも
通用するような能力を身につけさせようとした。中高年の休日が増えれば、結果的に賃金も抑制され、
さらなる労働が必要となる。それが来るべき団塊ジュニアの就職への対応策となるというのだ。(P217)
これは衝撃的な文章だった。そう考えると、・・・。
(9)最近では「美容師は重労働」という認識もだいぶ広がっているらしく、今年入社したばかりのヒロ(二一歳)は
「もっと忙しいと思っていました。終電でも帰れないみたいな」と笑う。彼は「この前時給換算したら二百円くらいだった」と言うが
悲壮感はない。(P235)
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(10)しかしサービス産業が産業の中心となるポスト工業化社会では、身体的能力よりも言語的コミュニケーション能力が
重視されるようになる。そこで移民は次第に「役立たず」になっていく。工場でモノを作るのと違って、サービス業においては
文化や言語を共有することが大切だからだ。(P292-P293)
(11)職業というのは、やりたいことを実現するための手段であって、その本質ではない。だから「起業家になりたい」
「フリーターで働きたい」というのは、本当は何も言ってないに等しい。そんなスタイルの話をしているならば、どうやって
人がお金を払いたくなるような武器を身につけられるかを考えたほうがいい。・・・・・魅力的な「専門性」を持つ人であれば、
、その人が会社に属していようが、自分で法人を持っていようが、仕事は来る。違うのは支払いが個人宛か法人宛になるかだけだ。(P299)
(12)そして、残念ながら、この社会は、誰にでもトランポリンが用意されているわけではない。たまたま目の前にトランポリン
が用意されている人は、それを使わない手はないと思うけれど、どこを探してもトランポリンが用意されていない場所もある。(P304)
勇気ある発言・・・。しかし、○○だと思う。