第一水陸機動連隊の番組を見る

　ヒストリーチャンネルで放送された陸上自衛隊の第一水陸機動連隊の番組を見ました。この部隊はいうならば自衛隊版海兵隊のような部隊です。ここ数年中国海軍が尖閣諸島について難癖をつけてきていて、西方の島しょの防衛が重視されています。これまでは北方重視で唯一の機甲師団も北海道に置かれていました。それが西方重視にと変化してきたわけです。

　そのために敵に占領された島を奪還するための上陸作戦を行う部隊として編制、訓練されている部隊です。演習の様子も放映されていましたが、ゴムボートから上陸したり、海上自衛隊の輸送艦からLCACで機材を運んだりと言った場面がありました。これまでもアメリカの海兵隊と演習を繰り返しているのだと思いますが、部隊としての完成度はまだまだかなという感じがしたところです。

　これまで想定されていなかった上陸作戦をやろうとするには、それなりのノウハウの確立が必要なわけで、本格的に部隊がつくられてから15年ほどなので、まだまだノウハウを積み上げているところといった感じです。水陸両用車の兵員輸送車のAAV7もアメリカからの調達が始まっていますし、オスプレイも導入されるので、海と空からの上陸作戦を行う基本的な体制ができてくると思います。

　ただ、AAV7も再整備がされているでしょうが中古ですし、オスプレイも佐賀空港に配備する予定がAH-64が墜落したために、とりあえず木更津に配備するということで、思ったような体制整備ができないところが痛いところです。特にオスプレイに対して不安を感じる方が多いので、配備すると基地周辺からは反対されそうで、佐賀空港への配備には時間がかかりそうです。

　しかし、第一水陸機動連隊という部隊があり訓練を積んでいて、島を占領しても自衛隊に奪還するだけの能力があることを示すことは我が国を守るためにも必要なことだと思います。