情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

低線量被曝による発癌リスクの立証ができないの「嘘」~旧ソ連では5mSv/年超で強制避難

2011-12-13 06:08:29 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
 TBSのニュース(※1)を見て驚いた。「低線量の被ばくが健康にどのような影響を及ぼすのかを議論する政府の作業部会が開かれ、100ミリシーベルト以下の被ばく線量では発がんリスクの増加を証明することは難しいという見解が示されました」というのだ。これが低線量被曝に対する政策の基本となる可能性がある。おいおい、そうじゃないだろうう。100mSv以下では発ガンリスクが増えないことが証明されているかどうかが問題でしょう。あるリスク(東電福島第一原発による被曝によるがんの増加)がある場合に、そのリスクがほかの要素(食生活など)によっても増減するため、そのリスクが統計学的に明確にならないことはよくあることだ。その場合に、統計学上、「安全なことが立証された」と発表したら、おそらく、統計を専門とする学者からは、完全に馬鹿扱いされるだろう。私たちは、そんな馬鹿に命を委ねようとしている…。絶対に許してはならない!許せないと思う方は、「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」(※2)のメンバーや事務局、そして、官邸、民主党に抗議しましょう。行動しなければ、馬鹿扱いされるような学者らの意見で命が軽視される政策が採用されるだろう。

※1 http://news.tbs.co.jp/20111212/newseye/tbs_newseye4900878.html

※2 http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/news_111110.html

 低線量被曝にどのように対応するかについては、チェルノブイリの教訓を活かすことが最低限必要だ。

 チェルノブイリの事故後、ソ連は低線量被曝を軽視した政策を採用した。そのような政府の姿勢に疑問の声が上がるなどしたため、ソ連は情報公開(グラスノスチ)を勧めざるを得ず、その結果、ソ連は崩壊し、多くの共和国に分裂した。その共和国が採用したのが次のような基準だった。


If the average annual individual dose may exceed 5mSv/year the population must be relocated
(個人が受ける平均年間線量が5mSvを超える場合、強制避難)

 If the average annual dose is ranging from 1 to 5 mSv/year voluntary relocation is possible with compensation = decision of relocation transferred to the individuals
(個人が受ける平均年間線量が1mSv~5mSvの場合、賠償金をもらって避難することを可能とする=避難するかどうかは個人個人の判断に委ねられる)

 If the average individual dose is lower than 1 mSv/year periodic radiological control is implemented
(個人が受ける平均年間線量が1mSv未満の場合定期的な放射線管理が実行される)
 

 この基準は、まさに、「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」の第5回会合で、ジャック・ロシャール国際放射線防護委員会(ICRP)主委員会委員が明らかにしたものだ(※3)。冒頭のパワーポイントがその基準を示している部分。

 ※3 http://www.cas.go.jp/jp/genpatsujiko/info/twg/dai5/siryou2.pdf


 この教訓、つまり、ソ連はチェルノブイリの健康被害を軽視して放置していたが、その後生まれた、より民主的な国家は、年間5mSvを超えれば強制避難させる判断をした、という教訓を私たちは軽視してはいけない。情報がコントロールされた国家では、人々の安全が軽視される。日本政府は、旧ソ連に所属していた共和国よりも人々の生命・健康を軽視する判断をしようとしているのだ。

 これを許してよいのだろうか…。世界では99%の人が1%の人に搾取される構造を打破しようと人々が立ち上がっている。東電原発事故によって、99%が黙っていると一体何が起きるかが明らかになった日本の市民はこのまま黙っているのか?もちろん、デモなどで多くの方が意思表明をしている。しかし、もっと直接的な行動にでないといけない時期にきている。

 もう一度言います。

 許せないと思う方は、「低線量被ばくのリスク管理に関するワーキンググループ」のメンバーや事務局、そして、官邸、民主党(党だけでなく地元議員にも)に抗議しましょう。面談、電話、ファックス、メールなどあらゆる手段を利用しましょう!

 ワーキンググループの事務局は「内閣官房 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)」、官邸は「内閣官房内閣広報室〒100-8968東京都千代田区永田町1-6-1 03-3581-0101(代表)」 、民主党は「100-0014 東京都千代田区永田町1-11-1 TEL:03-3595-9988(代表) FAX:03-3595-9961」だ。

 





●日本、特に東北・関東の保護者必読の書●

「ICRP Publ. 111 日本語版・JRIA暫定翻訳版」(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15092,76,1,html)

「緊急時被ばく状況における人々に対する防護のための委員会勧告の適用(仮題)=109」
(http://www.jrias.or.jp/index.cfm/6,15290,76,1,html)

アメリカ科学アカデミーの文献「BEIR-VII」(Biological Effects of Ionizing Radiation-VII、電離放射線の生物学的影響に関する第7報告)
http://archives.shiminkagaku.org/archives/radi-beir%20public%20new.pdf



◆東電本社の記者会見は、午前11時~正午から始まる単独会見、午後5時ごろからの統合本部会見の2回となっている。インターネットで生中継と録画配信されている◆

 → ニコ生 http://live.nicovideo.jp/ 

   岩上さんのサイト http://ow.ly/4wCEr



◆東電会見に出席し続けている木野龍逸さんへの支援金の振込先口座は下記のとおりです。

 郵便局の振替口座
 口座番号は、00100-5-362362
 口座名称は、木野龍逸支援の会(キノリュウイチシエンノカイ)


 なお、銀行からの場合、
 ゆうちょ銀行
 〇一九店
 当座預金
 0362362
 にお願いします(できれば郵便局の振替でお願いします)。



◆以下参考◆


原子炉建屋とタービン建屋の図。クリックで拡大できます。

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【日弁連の東日本大震災・原発事故災害復興支援活動】
→ http://www.nichibenren.or.jp/activity/human/higashinihon_daishinsai.html





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Please HELP Okinawa. 75% of the American bases in JP is in the islands, only 0.6% of JP land. Relocate #Futenma base outside.

Marine in Futenma must go back to your country. There is no place where the base of Marine is acceptable in Japan.

Okinawa and a lot of Japanese oppose the transfer of the Futenma base to Henoko


At least180 MPs of ruling parties say NO to Futenma relocation within Okinawa. Check this http://bit.ly/9jQIW8



 ●今回の原発事故から、原子力村の実態、大手マスメディア経営陣がそれに取り込まれている実態が明らかとなりました。この実態を打破するための仕組みを紹介した拙著を紹介させていただきます。もし、このブログをお読みの方でまだ、これらの本に目を通されていない方は、最寄りの図書館にリクエストしてお読みください。外国でどのような対策が実行されているかがお分かりいただけると思います。今後、3・11の再来を防ぐための具体的な方法のいくつかだと確信しています。








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて:Gilbert's Nuremberg Diary)
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