情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

2010年を軍縮元年にしよう!~日本を攻める国なんてないのだから【コメント欄開放】

2010-01-01 08:50:35 | 有事法制関連
 もういい加減、中国や北朝鮮が攻めてくるからという理由で自衛隊を増強させたり、米軍に貢物をしたりするのはやめませんか。極めて低い蓋然性にカネとヒトをかけるより、目の前に現にある貧困問題、代替クリーンエネルギー問題、地震危機などにそれらを回すべきです。中国や北朝鮮は攻めて来ないってなんで言えるか、そんなの簡単な話…。

 まず、中国。彼らが日本を攻めるとしたら、そのことを口実に周りの国、たとえばロシアから攻められたり、その隙にチベットなどで内乱が起きる可能性があります。あなたが中国の指導者としてもそう考えるでしょう。ですから、中国が日本を攻めるためには、国境を臨戦状態で固め、内乱を封じるために、戒厳令を敷く必要があります。そんな準備をし、また、他国に攻撃をさせる絶好の口実を与えて攻められる危険を冒してまで、中国が日本を攻めるメリットはありますか?

 そもそも、日本は中国にとって、重要な貿易相手国です。そういう日本を攻めますか?日本を攻めたら、ほかの国も貿易を制限することになるかもしれない。中国の貿易は著しく制約され、全体の国力も損なわれるでしょう。日本を攻撃することによってそれを上回るメリットが得られるのでしょうか?

 中国が日本に戦争をしかけてくることなんてないんです。


 次に北朝鮮。北朝鮮が日本に兵隊を送って、それを維持させるだけの兵站を築くことはできないでしょう。戦争なんて無理に決まっている。だから、ゲリラ戦なんてことを考えるのだろうが、それって、もし無理やり日本を攻めると仮定したら、どういう方法が残されているか…ていうことと同じじゃない。そんな発想ではなく、現実にどういうことを指導者が選択するかっていうことを考える必要がある。

 北朝鮮の指導者だって、日本を攻めることによるメリット・デメリットを考えると、攻めるはずがない。日本を支配し続ける力がないのは明らかなんだから、攻めるメリットなんてゼロでしょう。デメリットはいくらでも思いつくでしょう、国としての存在自体が危機に陥るわけですから。

 もちろん、指導層がやけくそになって、ミサイルで攻撃っていうシナリオはもしかしたら、少しは蓋然性があるかもしれない。しかし、それなら、それに対応する兵力があればよいだけの話で、現にそれは制空権を制圧できるほど十分にあるわけです。(※1←そして、彼らはやけくそにはならないでしょう)


 そもそも、まともな精神状態であれば、日本は、地震対策に取り組むと思いませんか。

 だって、たとえば、関東では、大地震が起きるのは時間の問題ですから。このままの建物の状態であれば、膨大な被害が出ることは間違いない。建物を補強し、消火設備を充実させ、避難用のスペースを整備する…。こういうことをしっかり準備することで死者の数を少しでも減らすことができるはずだ。

 地震は天災だから仕方ないって、そう思いますか?

 あなたが、もし、整備をしておけば、助かったはずの建物にいたが、整備されていなかったために、死ななければならないとして、不要な戦争準備にカネとヒトを使って、本当に必要な災害準備をしなかった政府を、死の瞬間、許せますか?おいらは許せない。

 言い換えましょうか。あなたの大切な人がそういう目に遭ったとしましょう。それでも、あなたは、その死んでいく大切な人に対し、「地震対策よりも戦争対策の方が重要だったんだから、君が死ぬのも仕方ないね」って言えますか?おいらは言えない。おいらは、真剣に地震対策をしなかった政府を許せない。

 いや、おいらが許せないのは政府だけじゃない。政府の、まるでオウム真理教が信者にしたような攻められるという嘘による洗脳を信じて、防衛予算の見直しを真剣に考えなかった人たちも許せない。

 いまの日本は、絶対に訪れる危機=地震=には目をふさぎ、当面絶対に訪れない危機=戦争=に騙されている。オレオレ詐欺なんかに騙される国民性だから仕方ないのか…。

 いま、あなたは、災害対策の国家予算、そして、地震対策がいくらだと思いながら、この記事を読んでいますか?

 失業対策や教育問題についてもそうだ。いま、絶対にしなければならないことにあてるべき金を戦争対策に使われているからこそ、本来、受けるべき対策や教育を受けることができないことは明白だ。

 例えば、「日本の米軍基地維持費負担は世界の80%~みかじめ料を払うのはやめよう!」(http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4efdf7f0142dc0f61376a9dedce10eea)で紹介した「思いやり予算」の直接費32億2843万ドル(1ドル100円で換算して約3200億円)があれば、例えば、自己破産の弁護士費用を105万人分くらい用意できる。そういう予算があり、広く知られていれば、自殺しなくて済んだ人が随分いたはずだ。

 例えば、その3200億円を年間100万円の貧困世帯対策にあてれば、32万世帯が息をつなぐことができたことになる。

 例えば、その3200億円を年間60万円の奨学金に充てれば、53万人が教育を受けることができたかもしれない。

 全体の防衛予算は、4兆7000億円!(http://www.mod.go.jp/j/library/archives/yosan/2010/kankei.pdf)まさに、市民の生活を豊かにする予算としては宝の山だ。

 ありもしない戦争話に騙されたまま、がれきの下で死んで行く家族、失業したまままともな職業につく機会さえ得られない恋人…。イマジン!

 そう、防災予算の答えは、2998億円(http://www.bousai.go.jp/hakusho/h21/bousai2009/html/hyo/hyo063.htm)。思いやり予算と同程度しか出していない。しかも、このうち、地震対策関連がいくらなのかは、結構調べたけれど、はっきり分からなかった(ここでも国民が知りたい情報がすぐに分かるような仕組みになっていないことが分かる)。いずれにせよ、地震対策で1000億円使っていたとしても、少なすぎるでしょう。関東だけで1万人の死者が予測されているんですから…。


 新しい年を迎えました。今年、あなたは、何をしますか?それとも、何もしないですか?…なんていうと、説教臭いけれど、「痛みを伴う改革」っていうのは、受け容れたんだよね~。本物の「痛みを伴う改革」があるとしたら、そこでいう痛みっていうのは、市民それぞれが少しずつ、身の回り以外の生の事実に向き合う時間をやせ我慢しつつも増やすということなんじゃないだろうか


【くだらない戯言をコメントに残す方がいるので、コメント欄を開放します。まともな反論ができるという方は、コメント公開希望と書いて反論してください。ただし、ホントにちゃんと議論になるようなコメントにしてくださいね】

 
※1:東京新聞(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010010101000080.html)
【北京共同】北朝鮮は1日、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」と朝鮮人民軍、青年組織の機関紙を通じ、今年の国政運営方針や課題を提示した新年共同社説を発表、米国との「敵対関係終息」の必要性と「対話と交渉」を通じた核問題解決を強調した。内政では軍重視や国防工業優先の訴えが後退、国民生活向上を最優先課題とした。朝鮮中央通信が伝えた。
 北朝鮮が新年共同社説で「対話と交渉」を通じた核問題解決に言及したのは6カ国協議がスタートした翌年の2004年以来だが、同協議や協議への復帰問題には触れなかった。
 米朝敵対関係の「終息」は、朝鮮戦争休戦協定の平和協定への転換をてこに関係改善を迫る立場とみられ、対米非難は控えた。米朝協議継続に向け米国への刺激を避けたとみられる。
 韓国との南北関係では、韓国に対し「関係改善の道を開かねばならない」と対話を呼び掛け、批判を抑制した。




★冒頭の写真はこちらよりお借りしました→http://ktoh-n.blog.so-net.ne.jp/2007-08-16-1


  





 



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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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