情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

「対話により平和を」~ノーベル平和賞受賞者マイレッド・マグワイアのスピーチから

2008-07-18 10:49:22 | 有事法制関連
 非暴力平和部隊・日本(NPJ)のニューズレター20号に掲載されていたノーベル平和賞受賞者マイレッド・コリガン・マグワイアさんの同部隊ナイロビ総会でのスピーチを転載します。アジアに平和を!世界に平和を!

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 1970年代初め、北アイルランドではカトッリク・グループとプロテスタント・グルーブが激しく対立し、暴力と殺戮が日常化していた。そんなある日、妹アンと4 人の子供たちは道を歩いていて、イギリス軍とIRA(アイルランド共和国軍)が衝突する場面に遭遇。イギリス軍側が車に乗ったIRAの男性、D・レノンさんを狙って撃ち、車が歩道に乗り上げた際にアンたちが巻き込まれてしまう。4 人の子供のうち3 人が死亡、アンも重傷。IRAの男性は死亡。その後、アンは事故のショックから立ち直れず、自殺。

 マグワイヤー女史は子供たちの葬儀で出会ったベティ・ウィリアムズ、若い男性ジャーナリスト、キーランと3 人で話し合う。私たち市民に何ができるだろうか?停戦和平のために何をすべきなのだろうか?

 「こうした紛争状態を今、すぐに止めなければならない。暴力では何も解決しない。対話で平和を取り戻す運動、“peace people”を3 人で始めよう!」

 こうして、彼らが住む西ベルファストの労働者階級が住む地域から新たな平和運動が誕生した。

 “peace people”のメッセージは、「皆さん、よく考えてみてください。問題は暴力では、けっして解決しません。対話による平和的な、非暴力的な方法でしか、解決の道はありません。

 私たちは愛し、愛されるために生まれてきたのです。大切なのは『非暴力』『平等』『社会正義』です。私たちの身のまわりは『怒り』が満ちあふれています。
でも、『怒り』を『愛すること』、『与えること』に転換して行きましょう。私たちが日々、『真実』、『愛』、『幸せ』のうちで生きることで平和は近づいて来るのです。

 誰とでも、どんな人とでも対話をしましょう。敵対する人たち、グループ、団体、組織とも根気よく、平和的解決のために対話しましよう。政治的リーダたちに対話を要求して行きましょう!」

 妹アン、子供たちの死に直面して、マグワイヤー女史は怒り、憎しみ、悲しみの感情の揺れ動きの葛藤の中で、ある祈りの言葉を思いつき、毎日、口にすることにする: 「神様、私が平和で幸せで、光でありますように!」

 ある日、父が苦しんでいるマグワイヤー女史に言った言葉を思い出す。
「けっして、あなたが怒っている間に日が暮れてしまわないようにしなさい。ただ許しなさい。」

 いつしか、2 人の女性が中心となってスタートした運動は、半年で西ベルファストの暴力を70 % 減少させ、全国運動となり、長年、対立していた組織の代表を停戦和平のためのテーブルにつかせることに成功する。


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http://www.peacepeople.com/MaireadCMaguire.htm




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★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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