情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

容疑者呼称の使い方がおかしくない?~読売新聞

2008-05-22 19:44:48 | メディア(知るための手段のあり方)
 読売新聞の夕刊2社面に掲載されている「写旬」という写真コラムの本日付記事で、「容疑者」という言葉が使われていたが、とても気になった。本日のテーマは、意味のない太字のアルファベットを並べたスタンプ。これを押すことで個人情報が守られるのだという。記事は次のように書かれている。

【住所や名前などの個人情報を読めなくするスタンプ「ケシポン」。不用な郵便物を安心して捨てられると、一人暮らしの女性を中心によく売れ、専用コーナー誕生の店も。証拠「印」滅に使うのはダメよ、容疑者殿】

…容疑者殿…ここでの意味は犯罪を行った者、つまり犯人ということではないだろうか。犯人だからこそ、証拠隠滅をするわけだ。したがって、ここは、「証拠「印」滅に使うのはダメよ、犯人殿」とするべきだ。

 容疑者は、犯人として認定されるかどうか分からないから、呼び捨てにしないで、「容疑者」という呼称にすることにしたのではないか。

 読売の使い方では、容疑者=犯人ということになり、もはや容疑者呼称ではその者の人権は守られないことになる…。

 おそらく、容疑者呼称をおとしめようという悪意はなく、ちょっと、心配りをしすぎただけだと思うが、ここらあたりの感覚は、刑事手続きに関する基本的な考え方を学べば分かるはず…。

 報道に携わるものは、形式から整えるのではなく、なぜその形式を使うのかを考えてほしい。





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★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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