情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

軍隊をシビリアンコントロールするために~軍オンブズマン制度あるいは兵士組合について情報ください

2007-12-13 06:53:24 | 有事法制関連
 戦争に反対する人は、これまで自衛隊の存在自体を前提とした議論をすることがなかなかできなかったように思う。つまり、自衛隊はなくすべき対象であって自衛隊を存続させつつ、民主的なものにするという発想は、それ自体が危険なものだと考えられてきたのではないでしょうか。

 しかし、現に強力な自衛隊が存在し、当面、廃止されそうにもない中で、佐藤正久議員が駆け付け警護発言をし、テロ特措法で派遣された部隊の隊長が帰還することを残念だと公言するような状況を放置して良いのか?という問題に真剣に取り組まなければならない時期が来ているのではないでしょうか?

 ある勉強会で、前田哲男さんのお話を聞きながら、そのように感じた。

 そして、その勉強会ではじめてドイツなどには兵士組合があり、また、軍のオンブズマンという制度を置いている国があることも知った。

 そういえば、ソ連や中国の軍隊には、政治委員制度があり、軍を党が監視することを可能としていた。

 そうだとすれば、自衛隊にも、オンブズマンあるいは民主委員のようなシステムを設け、各部隊に派遣し、佐藤議員のような民主的コントロールを逸脱するような発言した場合に、その者を解任・更迭するような制度を法的に定めることは可能ではないかと思うに至った。あるいは、自衛隊内に労働組合をつくることで同様の考課を上げる方法もあるとも思えた。

 ところが、ネットで検索しても大した文献は出てこない。

 例えば、ドイツには兵士組合があり、軍の民主化教育が推し進められていること、カナダでは1998年に軍のオンブズマン制度(http://www.ombudsman.forces.gc.ca/index-eng.asp)が導入されたことなどが分かったが、その制度がいかに運用されているかなどの情報を日本語で調べることができなかった。

 そこで、お願いです。この辺りの情報をお持ちの方は、コメントで教えて頂けないでしょうか?

 日本ではあまり議論されていないように思うのですが、(比較的に)市民のための軍隊、民主主義のための軍隊はありうると思うのです(究極的には廃止の方に向かうべきだであることは前提です)。つまり、軍として上司の命令には従わなければならないが、それはあくまでも(比較的に)市民のためになる範囲、つまり、民主的コントロールの範囲内で活動することが前提であり、それを超えたような活動をしようとする場合には、それを止めることこそが軍人のとるべき途だという教育をすることは可能だし、そのような軍であるかどうかをオンブズマン制度で監視することも十分に可能だと思うのです。

 省に格上げされ、暴走をはじめた自衛隊を抑制する方法として直ちに検討をしなければならないテーマだと思うのですが、いかがでしょうか?

◆写真はカナダの2代目軍オンブズマンMr. Yves Côté (同オンブズマンサイトより)




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