せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

トモエソウ 「巴草」

2014-08-11 | 日記
トモエソウ オトギリソウ科



雨の中、湿地帯の近くで黄色い花の群生を見つけた。キンシバイ、セイヨウキンシバイ、あるいはビヨウヤナギと似ているから、きっとHypericum の仲間だろう。近寄ってよく見ると図鑑で見たことのあるトモエソウだった。花弁が曲っているという特徴がある。巴(ともえ)は、コンマあるいは勾玉のような形をした日本の伝統的な文様の一つ。3つならべたものは三つ巴という。




キョウチクトウも同様にプロペラ状の花弁が正面から見ると反時計回りにまわる扇風機のようについている。この花弁の曲がった方向には決まりがあるのだろうか?自然界には右と左があるからそのどちらかを選択しなくてはならない時にどちらをとるのだろう?心臓をはじめ内臓も左右非対称でだいたい決まっている。しかし内蔵がすっかり逆転している人も時々見かけるけれども全く問題なく生活している。物理学でもフレミングの左手の法則などがあって電流とそれに伴って生じる磁場の方向は決まっている。化学でも光学異性体では左右が違えばまったく化学的性質が異なる。ネジバナの花のねじりは時々変わるから絶対ではない。ツル性植物のつるの巻き方は多くの場合右肩上がりか左肩上がりかがはっきりと決まっている。右か左か人生の岐路に立った時の選択では迷うこともあるけれど、自然の世界ではその答えはとうの昔から決まっていて変えることはできないことが多い。そこには都合のいい理由があるのだろう。


トモエソウの花弁の回転の向きは決まっているのかと思ったら逆に曲がっているものも見つけた。