せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ジュズダマ

2013-11-12 | 日記
シカゴ大学で研究生活をしていたことがある。隣の研究室の一人の若い女性は毎日細胞培養の仕事をしていた。同じ冷凍庫を使っていたので顔を合わす機会も多かった。彼女には片方の肩をすくめるような特徴のある癖があった。ある動作をした後に肩を首に近づけてその後、腕を伸ばすような仕草が可愛らしく思われた。2年ほどたった夏休み明けに、彼女はもう仕事には復帰できないだろうと彼女の同僚は言った。実は彼女はハンチントン舞踏病であることが遺伝子検査で判明したというのだ。そういえば最近は肩の動きがずい分激しい時があるなあと思っていた。ハンチントン舞踏病は進行性の神経病でその遺伝子は判明しており優性遺伝することもわかっている。彼女には一人息子がいると聞いたが遺伝している確率は50%、遺伝子検査は受けたのだろうか?


枯れ葉舞う秋の季節になった。台風30号がフィリピンに多大な被害をもたらしたらしい。つい先日もまた大きな地震があったが慣れてしまって驚きはしなかった。人は隣にいる人、愛する人を気遣い心配して悩み悲しむ。一方で天変地異や自然災害は一瞬にして数千人を飲み込んでしまう。個人の心配事などお構いなしに一気に破壊してしまう。子を思う母の気持ちをあざ笑うかのように。


ジュズダマ イネ科



湿地帯の近くでジュズダマが群生してちょうど花が咲いていた。




ジュズダマは雌雄同株。 上部の葉の脇からたくさんの花穂が立ち上がり、 硬くて艶のある苞鞘の中に雌花穂があり、その先から雄花穂が垂れ下がる。




雌花穂からはブラシ状の白い花柱が伸びている。


苞鞘は花が終わると緑色、黒褐色や灰色に色づき硬くなるので、これを数珠のようにつないで遊ぶ。